2019.04.16
固定資産評価審査決定取消請求事件
LEX/DB25570173/最高裁判所第三小法廷 平成31年 4月 9日 判決 (上告審)/平成30年(行ヒ)第262号
三重県志摩市所在の2筆の土地に係る固定資産税の納税義務者である上告人が、各土地につき、志摩市長により決定され土地課税台帳に登録された平成27年度の価格を不服として志摩市固定資産評価審査委員会に対し審査の申出をしたところ、これを棄却する旨の本件各決定を受けたため、被上告人を相手に、その取消しを求め、原審は、上告人の請求を棄却したため、上告人が上告した事案で、本件商業施設に係る開発行為に伴い本件各土地が調整池の用に供されており、その調整機能を保持することが上記開発行為の許可条件になっていることを理由に、本件土地の面積の80%以上に常時水がたまっていることなど、本件各土地の現況等について十分に考慮することなく、本件各土地は宅地である本件商業施設の敷地を維持するために必要な土地であるとして、本件各登録価格が評価基準によって決定される本件各土地の価格を上回るものではないとした原審の判断は、固定資産の評価に関する法令の解釈適用を誤った違法があるとして、原判決を破棄し、本件各土地のそれぞれの現況、利用目的等に照らし、本件各登録価格が評価基準によって決定される本件各土地の価格を上回らないか否かについて更に審理を尽くさせるため、本件を原審に差し戻した事例。