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2026.05.12
損害賠償請求事件 new
LEX/DB25627777/大阪地方裁判所 令和 8年 3月27日 判決(第一審)/令和5年(ワ)第4966号
タイの刑事事件により禁固刑の有罪判決を受け、同国内で服役後、刑を言い渡された者の移送及び刑の執行における協力に関する日本国とタイ王国との間の条約及び国際受刑者移送法に基づき日本に移送され、甲府刑務所において上記タイの刑罰を受刑し、後にタイの恩赦を受けて釈放された原告が、主位的主張として、〔1〕令和2年8月15日に発効したタイの恩赦によって、遅くともその時点で刑期が満了したにもかかわらず、甲府刑務所長が法律上の根拠もなく令和3年4月30日まで禁錮受刑者として原告の身体拘束を継続した行為は違法であるとともに、〔2〕法務省矯正局長、法務大臣及び東京地方検察庁検察官には、原告の刑期を適切に把握すべき義務を負っていたにもかかわらず、それを怠ったことは違法であるとして、また、予備的主張として、〔3〕被告が、令和3年3月19日に、原告に恩赦があった旨の通知をタイから受けながら、法務大臣が直ちに原告の釈放を命じなかったことが違法であるとして、被告に対し、国家賠償法1条1項に基づき、不当な身体拘束による精神的苦痛に対する慰謝料の支払等を求めた事案で、法務大臣は遅くとも令和3年4月5日には原告に対して国際受刑者移送法26条の措置を講じなければならなかったとして、原告の請求を一部認容した事例。
2026.05.12
傷害致死被告事件 new
LEX/DB25626780/宇都宮地方裁判所 令和 8年 3月10日 判決(第一審)
被告人が、当時の被告人方又はその周辺において、被害児(当時生後約7か月)に対し、その頭部に外力を加える何らかの暴行を加えて延髄損傷を含むびまん性脳損傷の傷害を負わせ、同人を前記びまん性脳損傷によって死亡させたとして、傷害致死の罪で懲役8年を求刑された事案において、本児の死因が延髄損傷を含むびまん性脳損傷であることについては、十分な積極立証があるといえず、他の死因の可能性も残るから、常識に照らして間違いないとはいえず、相当の疑いが残るとし、検察官は、本児の死因が(外因性の)延髄損傷を含むびまん性脳損傷であることを前提に、主張立証を組み立てているから、この点に相当の疑いが残る以上、その先の検討をするまでもなく、本件公訴事実については、犯罪の証明がないことになるとして、被告人に対し、無罪を言い渡した事例(裁判員裁判)。
2026.05.07
各廃棄物の処理及び清掃に関する法律違反被告事件 
LEX/DB25574913/最高裁判所第三小法廷 令和 8年 4月 7日 決定(上告審)/令和6年(あ)第1479号
産業廃棄物中間処理施設を設置して産業廃棄物処分業を営んでいた被告会社は、中間処理施設において、公共下水道内に産業廃棄物である汚泥及び一般廃棄物である汚水を放流させて廃棄物を捨て、産業廃棄物管理票に虚偽の内容を記載して交付するなどしたとして、被告人A(被告会社の代表取締役で中間処理施設の業務の統括管理者)及び被告人B(被告会社の実質的経営者で業務全般の統括管理者)が、各廃棄物の処理及び清掃に関する法律違反の罪で起訴され、第一審が、被告会社を罰金5000万円に処し、被告人A及び被告人Bをそれぞれ懲役3年に処し、被告人Bに対し5年間、被告人Aに対し4年間の刑の執行を猶予したことから、被告人らが控訴し、控訴審が、被告会社による不法な公訴受理の主張は採用できず、また、被告人Aによる法令違反、事実誤認の主張はいずれも採用できないなどとして、本件各控訴を棄却したところ、被告人らが上告した事案で、被告会社の弁護人の上告趣意のうち判例違反をいう点は、事案を異にする判例を引用するものであって、本件に適切でなく、その余は、単なる法令違反の主張であって、刑訴法405条の上告理由に当たらず、本件において破産手続開始当時に被告会社の代表取締役であったAを被告会社の代表者として関与させた第1審の訴訟手続を是認した原判決及びAを被告会社の代表者として関与させた原審の訴訟手続に法令違反はないとし、また、被告人Bの弁護人らの上告趣意は、憲法違反をいう点を含め、実質は単なる法令違反、事実誤認の主張であって、刑訴法405条の上告理由に当たらず、不法投棄罪の成立を認めた第1審判決を是認した原判決は相当であるとし、なお所論に鑑み、破産会社を被告人とする刑事事件が係属している場合には、破産手続が終了したとしても、刑訴法339条1項4号にいう「被告人たる法人が存続しなくなつたとき」に当たらないから、公訴棄却の決定をすべき場合に当たらず、下水道法の罰則は、不法投棄罪の特別規定ではなく、同罪の適用を排除する趣旨のものでもないから、みだりに廃棄物を捨てたものと認められる場合には、不法投棄罪が成立するというべきであるなどと判断して、本件各上告を棄却した事例。
2026.05.07
詐欺(変更後の訴因組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律違反)被告事件 
「新・判例解説Watch」刑事訴訟法分野 令和8年7月下旬頃解説記事の掲載を予定しております
LEX/DB25627622/東京地方裁判所 令和 8年 3月16日 判決(第一審)/平成30年(刑わ)第3437号 他
被告人を含む詐欺の犯罪組織が、あたかも正業を行う会社組織であるがごとく、拠点を構えて、研修を終えた従業員らを抱え、印鑑や契約書、機器等も揃えたうえ、共犯者らが、従業員として、地図アプリや各種サービスを用いて未利用の土地の所有者等を探し出し、高額で土地を買い取りたいなどと言葉巧みに持ち掛けて契約を締結し、調査費用名目で金銭をだまし取るなどし、合計26件にわたり、5000万円以上という多額の現金といくばくかの土地をだまし取ったとして、被告人が、詐欺(変更後の訴因 組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律違反)の罪で懲役18年を求刑された事案で、〔1〕本件通信傍受捜査については、種々の問題はあるが、本件傍受記録等の証拠能力が否定されるような重大な違法はないと判断し、本件傍受記録等も含めた各証拠を踏まえ検討すると、〔2〕公訴事実記載の行為が組織的犯罪処罰法における「団体の活動」として行われたものであること、〔3〕少なくとも、被告人が、本件各犯行について、共犯者らと共謀の上で、不法な利益を得ようと、場所の提供をするなど、実行犯らよりも上位の立場で関与していたことは、合理的疑いを超えて認めることができるとし、他方で、〔4〕被告人がこの団体を「統括」していたとまでは認められないと判断したうえで、本件各犯行は、高度に組織化された犯罪組織によって、極めて巧妙な手口で、合計26件にわたり、反復継続されたものであって、悪質極まりなく、被告人は、少なくとも、実行犯らよりも上位の立場にあり、不法な利益をあげるべく、犯行拠点提供などの形で本件各犯行に関与したものであるから、被告人の責任は、既に処罰を受けている実行犯らに比して重く、共犯者らによる弁償状況を被告人に有利に斟酌する一方で、被告人が異種執行猶予前科の公判継続中から犯行を開始していたものであることや、責任回避的な弁解に終始していることも考慮するとして、被告人を懲役14年に処した事例。
2026.04.28
自由に不妊手術等を受けることのできる地位確認等請求事件 
「新・判例解説Watch」憲法分野 令和8年6月上旬頃解説記事の掲載を予定しております
LEX/DB25627082/東京地方裁判所 令和 8年 3月17日 判決(第一審)/令和6年(行ウ)第102号
母体保護法は、3条1項において、医師が2条1項に規定する不妊手術を行うための要件について規定し、28条において、何人も、同法の規定による場合のほか、故なく、生殖を不能にすることを目的として手術等を行ってはならない旨を規定し、34条において、28条の規定に違反した場合の罰則について規定するところ、(1)原告ら4名が、同法3条1項、28条及び34条が違憲無効であるなどとして、被告に対し、公法上の当事者訴訟として、〔1〕主位的に、同法3条1項所定の要件の一部を満たさなくとも、医師による不妊手術を受けることのできる地位にあることの確認を求め(本件地位確認の訴え)、〔2〕予備的に、被告が、本件各規定を改廃しないことにより、原告ら4名が不妊手術を受けられるようにしないことが違法であることの確認を求める(本件違法確認の訴え)とともに、(2)原告らが、上記の改廃をしないという立法不作為が国家賠償法1条1項の適用上違法であり、これにより精神的苦痛を被ったとして、被告に対し、同項に基づく損害賠償として、それぞれ慰謝料及び遅延損害金の支払を求めた(本件国賠請求)事案で、本件地位確認の訴えは、法律上の争訟に当たり、確認の利益もあるが、憲法13条が、不妊手術を受ける権利又は自由を保障しているものとはいえないなどとし、本件において、本件違法確認の訴えが、当事者間の具体的な権利義務ないし法律関係の存否に関する紛争であって、一般的・抽象的な立法不作為の違法の確認を求めるものではないというべき事情は見当たらないから、本件違法確認の訴えは、裁判所法3条1項にいう法律上の争訟に当たるということはできず、また、確認対象としての適格性があるとはいえず、確認の利益も欠くものといわざるを得ないとして、本件訴えのうち、違法であることの確認請求に係る部分を却下し、本件各規定は、憲法13条、24条2項に違反するものとはいえないなどとして、原告らのその余の請求をいずれも棄却した事例。
2026.04.28
損害賠償請求控訴事件 
LEX/DB25627452/東京高等裁判所 令和 7年10月30日 判決(控訴審)/令和7年(ネ)第878号
控訴人(原告)は、第二種金融商品取引業者である被控訴人(被告)Y1社による取得勧誘に応じ、A社との間で匿名組合契約を締結し、A社を営業者とするファンドに出資をしたところ、A社が出資金を被控訴人(被告)Y3が代表者である被控訴人(被告)Y2社に貸し付け、被控訴人Y2社においてB社に貸し付けたが、B社による返済が滞ったため、控訴人は上記出資金の返還を受けられなかったことについて、控訴人が、被控訴人Y1社による上記出資の取得勧誘に係る表示に虚偽等があったために損害を被ったとして、これにつき被控訴人らは共同不法行為責任を負い、被控訴人Y3は会社法429条1項に基づく責任も負うと主張して、被控訴人らに対し、連帯して、出資金相当額からA社の破産手続における中間配当による配当額を控除した残額等の支払を求め、原審が控訴人の請求をいずれも棄却したことから、控訴人が控訴した事案で、本件各ファンドの取得勧誘は、客観的には金融商品取引業等に関する内閣府令117条1項2号所定の行為のうち、「虚偽の表示」をする行為に当たるということができ、そうでなくても「重要な事項につき誤解を生ぜしめる表示」をする行為に当たるというべきであるから、被控訴人Y1社が本件取得勧誘画面に虚偽表示がある状態で本件各ファンドの募集を行ったことについて、投資者である控訴人との関係で少なくとも過失があるというべきであり、被控訴人Y1社は、控訴人に対し、控訴人が本件投資によって被った損害を賠償する不法行為責任を負うと認められる一方、第二種金融商品取引業者である被控訴人Y1社と貸金業者である被控訴人Y2社との間に関連共同性があるとはいえず、共同不法行為責任を認めることもできないから、被控訴人Y2社の代表取締役である被控訴人Y3が、不法行為責任及び会社法429条1項の責任を負うとはいえないところ、控訴人の被控訴人Y1社に対する請求を前記の限度で認容し、その余の被控訴人らに対する請求はいずれも棄却すべきであるから、本件控訴に基づき、原判決中被控訴人Y1社に関する部分を変更し、その余の控訴を棄却した事例。
2026.04.21
行政処分取消請求事件 
「新・判例解説Watch」行政法分野 令和8年6月上旬頃解説記事の掲載を予定しております
LEX/DB25574887/最高裁判所第三小法廷 令和 8年 3月27日 判決(上告審)/令和7年(行ヒ)第25号
上告人(原告・被控訴人)が、その所持する本件ライフル銃をヒグマの駆除のために発射したところ、本件ライフル銃の所持についての許可を取り消す旨の処分を受けたため、被上告人(被告・控訴人)・北海道を相手に、本件処分の取消しを求め、第一審が上告人の請求を認容したところ、被上告人が控訴し、控訴審が、本件発射行為は、「建物等に向かってする銃猟行為」に当たるというべきであるとし、また、公安委員会の判断が、重要な事実を欠くか、又は社会通念に照らして著しく妥当性を欠くものとして認めることはできないから、同公安委員会の判断が裁量権の逸脱・濫用に該当するとはいえないとして、第一審判決を取り消し、上告人の請求を棄却したことから、上告人が上告した事案で、上告人は、市から出動の要請を受けて赴き、一旦はヒグマを逃がすことを提案したものの、職員から住民が強く要望していることなどを理由として駆除を依頼されたものであり、本件発射行為に際し、安土の確保等に関する基本的な判断を誤った可能性も否定できないが、本件発射行為は、非常勤の公務員によって、周辺住民等の生命、身体、財産及び生活環境の保護に資するという重要な意義を有する活動の一環として行われたものということができ、その経緯に不適切な点は見当たらないとしたうえで、上告人が個人として受けている本件許可を取り消すことは、上告人に酷な面があるのみならず、鳥獣被害対策実施隊員が有害鳥獣の捕獲等の活動を行うことや、さらには民間人が同隊員に任命されること自体をちゅうちょさせるなど、周辺住民等の利益の保護に資する同隊員の職務の遂行に萎縮的な影響を及ぼし、ひいては、上記特措法の趣旨に沿わない事態を招くおそれを生じさせるものと考えられるから、本件発射行為を理由として本件許可を取り消すべきとした北海道公安委員会の判断は、重きに失するものとして社会観念上著しく妥当を欠き、本件処分は裁量権の範囲を逸脱し又はこれを濫用したものとして違法というべきであり、以上と異なる原審の判断には、判決に影響を及ぼすことが明らかな法令の違反があり、原判決は破棄を免れないとして、原判決を破棄し、被上告人の控訴を棄却した事例(意見、補足意見あり)。
2026.04.21
在外被爆者損害賠償請求事件(第1事件、第2事件) 
LEX/DB25626363/広島地方裁判所 令和 8年 1月28日 判決(第一審)/令和5年(ワ)第654号 他
第1事件及び第2事件は、いずれも、昭和20年8月6日に広島市に投下された原子爆弾により被爆した者の相続人で、大韓民国に居住する同国の国民である原告らが、原告らの被相続人ら(本件被爆者)は、原子爆弾被爆者の医療等に関する法律及び原子爆弾被爆者に対する特別措置に関する法律により被爆者健康手帳の交付を受けることができ、これに基づき、健康管理手当を受給することができたのに、被告(厚生省公衆衛生局長)が、日本国の領域を越えて居住地を移した被爆者には原爆特別措置法は適用されないとの解釈を示した通達を発出し、その解釈に基づく取扱いを継続したために、被爆後間もなく朝鮮半島に帰還していた本件被爆者は被爆者健康手帳の交付及び健康管理手当の支給を受けることを妨げられたのであり、上記の通達の発出及びそれに基づく取扱いが不法行為を構成すると主張して、国家賠償法1条1項に基づき、本件被爆者の損害賠償請求権のうち原告らがそれぞれ相続した分に係る損害賠償金及び遅延損害金の支払を求めた事案で、本件失権取扱いは、法律上の根拠を有するものではなく、国家賠償法上違法であるというべきであり、本件被爆者は、本件失権取扱いがされなければ、被爆者健康手帳の交付を受け、健康管理手当を受給する意向を有していたと認められるところ、本件失権取扱いによりこれを違法に妨げられたのであるから、被告に対し、国家賠償法1条1項に基づき、それぞれ損害賠償を請求する権利を有していたと認めることができるとしたうえで、本件損害賠償請求権については、消滅時効が完成するまでの間に、債権者である本件被爆者及び原告らによる権利行使を期待することを困難にさせる事情があったといえ、その事情を踏まえると、本件損害賠償請求権について被告が消滅時効を援用することは、権利の濫用に該当し、許されないというべきであるとして、原告らの請求をいずれも認容した事例。
2026.04.14
譲受債権等請求控訴事件 
LEX/DB25626671/東京高等裁判所 令和 7年 8月27日 判決(控訴審)/令和6年(ネ)第5795号
被控訴人(原告)は、A信金において、控訴人(被告)会社に対し2億円を貸し付け、控訴人(被告)Y2が、A信金に対しこれを連帯保証し、被控訴人が、A信金から、これらに係る各債権を譲り受けたところ、最終弁済日の後である令和6年9月2日時点で、その残元金が6471万0257円、既発生の遅延損害金が4億4855万6899円であったとして、控訴人会社に対しては本件消費貸借契約に係る貸付残元金等返還請求権に基づき、控訴人Y2に対しては本件連帯保証契約に係る連帯保証債務履行請求権に基づき、貸金残元金及び遅延損害金の連帯支払を求めたところ、原審が被控訴人の各請求を全部認容したことから、控訴人らが各控訴を提起した事案で、A信金と控訴人会社との間で本件消費貸借契約は成立していない旨の控訴人らの各主張について、いずれも採用することができないとし、また、控訴人会社において、被控訴人から本件返還請求権を行使されることはないと信頼を抱く合理的根拠はないというべきであり、改正前民法93条ただし書が類推適用されることとなるとはいえないなどとし、被控訴人の各請求はいずれも理由があるあるとして、控訴人らの本件各控訴をいずれも棄却した事例。
2026.04.14
遺産分割審判に対する抗告事件 
LEX/DB25626890/東京高等裁判所 令和 6年12月18日 決定(抗告審)/令和6年(ラ)第100号
被相続人の死亡により、被相続人の子である抗告人が、被相続人の子である相手方に対し、遺産分割の審判請求をし、原審が、〔1〕相手方は、別紙遺産目録記載の財産をすべて単独取得することとし、〔2〕相手方に対し、抗告人に、前項の遺産を取得した代償として、4089万2005円を、本審判確定の日から2か月以内に支払うことを命じたところ、抗告人が抗告した事案で、B不動産購入資金の贈与について、Cの陳述は、抗告人の陳述に比較して信用することができ、本件B不動産の購入代金は、本件F不動産売却代金を原資として被相続人が拠出したものと認めるのが相当であり、抗告人の特別受益としては3260万5869円が認められるとしたうえで、双方の相続分をあらためて算定し、原審判を変更して、(1)相手方は、土地及び建物並びに預り金を取得することとし、(2)抗告人は、預貯金(利息を含む)、株式及び投資信託を取得することとし、また、(3)相手方に対し、抗告人に、代償として、1800万2347円を本決定確定の日から2か月以内に支払うことを命じた事例。
2026.04.07
固定資産税課税の地目変更決定等の取消請求控訴事件 
「新・判例解説Watch」租税法分野 令和8年7月上旬頃解説記事の掲載を予定しております
LEX/DB25626078/名古屋高等裁判所 令和 7年12月11日 判決(控訴審)/令和7年(行コ)第23号
本件各土地を所有する一審原告が、令和5年度の固定資産評価の際、弥富市長が本件各土地の課税地目を「雑種地」と認定したうえで登録価格を決定したことについて、弥富市長に対し、本件地目認定を不服として審査請求を2度行ったがいずれも却下されたため、弥富市固定資産評価審査委員会に対し、本件各登録価格について審査の申出をしたが、同申出から30日以内に審査決定がされず、同申出を却下する旨の決定があったものとみなされた(地方税法433条12項後段・本件審査決定)ことから、一審被告に対し、本件各裁決及び本件審査決定が違法であると主張してその各取消しを求めるとともに、本件各登録価格の決定及びこれに基づく本件各土地に係る令和5年度固定資産税の各賦課決定が違法であると主張して、国賠法1条1項に基づき50万円の損害賠償を求め、原審が、一審原告の請求のうち、〔1〕本件審査決定の取消しを求める部分、〔2〕10万円の損害賠償を求める限度でそれぞれ認容し、〔3〕その余の請求をいずれも棄却する旨の原判決をしたところ、一審原告及び一審被告の双方が控訴し、なお、一審原告が、当審において、国賠法に基づく請求を拡張した事案で、一審原告の請求のうち取消請求については、原判決と同様、本件審査決定の取消しを求める部分はこれを認容すべきであるが、本件各裁決の取消しを求める部分は理由がないからこれを棄却すべきであり、また、一審原告の請求のうち国賠請求に係る損害額は原判決と同じく10万円が相当であるが、一審被告の上記賠償債務は本件各賦課決定をした令和5年4月6日から遅滞に陥っているといえるから、それより後の日である令和6年1月13日から支払済みまでの遅延損害金の請求は上記10万円に対する請求の限度で理由があるとして、一審原告及び一審被告の本件各控訴をいずれも棄却し、一審原告の当審における拡張請求に基づき、原判決を一部変更した事例。
2026.04.07
中央新幹線工事差止等請求控訴事件 
LEX/DB25625999/東京高等裁判所 令和 7年10月22日 判決(控訴審)/令和6年(ネ)第3163号
被控訴人(被告)・会社が計画する中央新幹線事業に係る中央新幹線の建設工事につき、山梨県南アルプス市内の工事区間のうち、工事禁止を求める区間の近傍に住居、農地、工場等の不動産を所有している控訴人(原告)らが、同工事計画の具体化及び進行によって、控訴人らの人格権又は財産権が侵害されるおそれがあると主張して、人格権又は財産権に基づく妨害予防請求として本件区間における工事の差止めを求めるとともに、不法行為に基づく損害賠償請求として、控訴人らの各所有不動産の資産価値減少という財産的損害についての損害金(一部請求)及び工事計画の具体化等による精神的苦痛に対する慰謝料の各支払並びに遅延損害金の支払を求め、原審が、控訴人らの請求をいずれも棄却したところ、控訴人らが控訴した事案で、〔1〕被控訴人による本件工事が控訴人らの人格権ないし人格的利益を違法に侵害するものであると認めることはできず、そうでないとしても、本件区間工事によって控訴人らの権利利益が侵害される具体的な危険性があるとは認められないから、控訴人らの被控訴人に対する人格権ないし人格的利益に基づく妨害予防請求権としての差止請求には理由がなく、〔2〕控訴人らの被控訴人に対する財産権に基づく妨害予防請求権としての差止請求にも、理由がなく、〔3〕現在までの本件工事及び将来の工事計画によって違法な権利侵害が生じており、あるいは生じるおそれが現実化しているものとは言えず、これを不法行為であると認めることはできないから、控訴人らの不法行為に基づく損害賠償請求には理由がないとして、本件各控訴をいずれも棄却した事例。
2026.03.31
飯塚事件第2次再審請求即時抗告棄却決定
LEX/DB25626373/福岡高等裁判所 令和 8年 2月16日 決定(抗告審(即時抗告))/令和6年(く)第97号
亡P1(事件本人)に対する死体遺棄、略取誘拐、殺人被告事件(福岡地方裁判所平成6年(わ)第1050号、第1157号)に関し、福岡地方裁判所が言い渡した有罪の確定判決に対し、事件本人の妻である請求人がした第二次再審請求事件(いわゆる飯塚事件)について、同裁判所が、新たな証言や本件報告書によって本件各調書の信用性が減殺されることはなく、事件本人とは別の人物が犯人である合理的疑いは生じないから、本件再審請求において提出された新証拠が、確定審及び第1次再審請求審において取り調べられた他の証拠の証明力に影響することはなく、情況事実の総合評価の結論を左右することもなく、事件本人が犯人であることについて合理的な疑いを超えた高度の立証がなされているという結論は揺らがないから、本件再審請求において提出された新証拠は、いずれも明白性が認められないとして、再審請求を棄却する決定をしたところ、これに対し、請求人が即時抗告を申し立てた事案で、Aの新供述の明白性に関する主張について、弁護人の主張に鑑み検討を加えても、Aの新供述の信用性に関する原判断に不合理な点はないなどとし、申立人が提出した証拠の新規性又は明白性を否定し、刑訴法435条6号の事由はないとして本件再審請求を棄却した原審の手続に違法はなく、その判断は不合理でないから、原決定は正当として是認でき、本件即時抗告には理由がなく、なお、即時抗告申立期間経過後に新たに追加された主張を踏まえて検討してみても、この結論は変わらないとして、本件即時抗告を棄却した事例。
2026.03.31
行政処分義務付等請求控訴事件、同附帯控訴事件(川市ALS介護保障訴訟・東京高等裁判所判決)
LEX/DB25626443/東京高等裁判所 令和 7年 7月 8日 判決(控訴審)/令和6年(行コ)第175号 他
筋萎縮性側索硬化症(ALS)に罹患した被控訴人が、障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく重度訪問介護の介護給付費の支給決定の申請及び変更の申請をしたところ、処分行政庁においては不当に少ない支給量(介護給付費等を支給する障害福祉サービスの量)を定めた介護給付費の支給決定及び支給決定の変更の決定を繰り返したなどと主張して、控訴人・吉川市に対し、令和2年6月19日付けでされた介護給付費支給決定の変更の決定の取消請求及び上記決定に係る重度訪問介護の支給量を1か月704時間とする介護給付費支給決定の変更の決定の義務付け請求等を求め、原審が、本件義務付けの訴えのうち、重度訪問介護の支給量を605.5時間/月を下回らない時間とする決定の義務付けを求める部分は、行政事件訴訟法37条の3第1項2号、同条2項及び同条3項2号の各訴訟要件を満たしているなどとして、本件義務付け請求の各訴えをそれぞれ一部認容し、本件国家賠償請求のうち、違法行為1〔1〕から違法行為1〔7〕までに対する損害賠償を求める部分につき、133万7455円及び遅延損害金の支払を、違法行為2に対する損害賠償を求める部分につき、5万円及び遅延損害金の支払を認容し、その余のものをいずれも棄却したところ、控訴人が控訴し、被控訴人が附帯控訴した事案で、本件処分〔1〕から本件処分〔3〕までにつき、これらを違法と解すべき事情を認めることはできないから、違法行為1に対する賠償請求は理由がないが、違法行為2については、被控訴人の精神的苦痛を慰謝すべき慰謝料は、30万円をもって相当と認めるべきであるとして、原判決を一部変更した事例。
2026.03.24
再審却下決定に対する抗告許可申立事件 
「新・判例解説Watch」民事訴訟法分野 令和8年6月中旬頃解説記事の掲載を予定しております
LEX/DB25574768/最高裁判所第一小法廷 令和 8年 1月28日 決定(許可抗告審)/令和7年(許)第18号
申立人が、再審却下決定に対する抗告許可の申立てをする旨の書面を最高裁判所に提出することにより、抗告許可の申立てをした事案で、本件申立ては、申立人が本件弁護士を代理人として選任し、本件弁護士が作成した本件申立書を当裁判所に提出することによりされたものであり、本件申立書には、本件申立ての以前に本件弁護士が最高裁判所に抗告許可申立書を提出した抗告許可の申立てについて移送された事案が複数ある旨の記載がされており、そのうえ、本件申立書には、仙台地方裁判所又は広島地方裁判所への移送を希望し、福岡高等裁判所管内の裁判所への移送を拒絶するとまで記載されているのであるから、本件申立てが、抗告許可の申立ては抗告許可申立書を原裁判所に提出してしなければならない旨を規定する民事訴訟法337条6項、313条、286条1項に反することを十分認識しながら、自らの希望する裁判所に移送されることを求めるという不当な目的をもってあえて最高裁判所にされたものであることは明らかというべきであるから、本件申立ては、許可抗告制度を逸脱する意図をもってあえて不適法な抗告許可の申立てをすることを選択してされたものというほかなく、原裁判所に移送することなく不適法として却下すべきものであるとして、本件申立てを却下した事例。
2026.03.24
否認請求認容決定に対する異議請求控訴事件 
LEX/DB25626397/福岡高等裁判所 令和 7年 4月17日 判決(控訴審)/令和6年(ネ)第880号
破産者であるA社が有していた電子記録債権の窓口金融機関である控訴人(原告)・銀行が、破産者に対する破産手続開始決定後に、当該電子記録債権の決済のために破産者の普通預金口座宛てに送金された各支払金を破産者の普通預金口座に入金せず、控訴人の別段預金に入金し、銀行取引約定に基づき自らの破産者に対する破産債権に充当した行為について、A社の破産管財人である被控訴人(被告)が、破産法162条1項1号ロによる否認を主張して、同法174条に基づく否認の請求をしたところ、裁判所が同請求を認容する旨の決定(原決定)をしたため、控訴人が、被控訴人に対し、原決定の取消し及び否認の請求の棄却を求めて破産法175条1項に基づく異議の訴えを提起し、原審が、控訴人の商事留置権の主張及び相殺の主張をいずれも認めず、原決定を認可したことから、控訴人が控訴した事案で、控訴人は、電子記録債権に商事留置権の成立を認めるべきである旨を主張するが、電子記録債権について商事留置権の成立を肯定するにせよ、否定するにせよ、約束手形による取引の場合とは利害状況が大きく変わることは避けられず、商事留置権の成立を肯定すれば、債務者やその一般債権者に及ぶ影響が大であることに鑑みると、明示的な立法により肯定されない限りは、商事留置権の成立については消極的に解するのが相当であるなどとして、本件控訴を棄却した事例。
2026.03.17
地位確認等請求事件 
「新・判例解説Watch」憲法分野 令和8年5月上旬頃解説記事の掲載を予定しております
LEX/DB25574808/最高裁判所大法廷 令和 8年 2月18日 判決(上告審)/令和5年(オ)第360号 他
軽度の知的障害を有していた被上告人(被控訴人・原告)は、警備員として交通誘導に係る警備業務に従事していたが、平成29年3月、被上告人についての保佐開始の審判が確定したことに伴い、警備業法上の警備員の欠格事由の発生を解除条件としていたため、警備会社を退職したところ、その後、被保佐人であることを警備員の欠格事由の一つとして定めていた改正前の警備業法14条、3条1号の規定は、令和元年法律第37号による改正により削除されたことから、被上告人が、本件規定は憲法22条1項及び14条1項に違反し、国会が本件退職時点までに本件規定を改廃する立法措置をとらなかったことは違法であるなどと主張して、上告人(控訴人・被告)・国に対し、国家賠償法1条1項に基づき、慰謝料の支払を求め、第一審が被上告人の請求を一部認容したところ、上告人が控訴し、被上告人が附帯控訴し、控訴審が、本件控訴は理由がないとして棄却し、本件附帯控訴は原判決の認容額を増額した内容で変更したことから、上告人が上告した事案で、遅くとも本件退職時点までには、被保佐人のうち警備業務を適正に実施するにあたって必要な能力を備えた者が本件規定により一律に警備業務から排除されることによる不利益は、もはや看過し難いものとなっており、本件規定が重要な公共の利益のために必要かつ合理的な措置であることについての立法府の判断は、その合理的裁量の範囲を逸脱するに至っていたというべきであるから、本件退職時点において、本件規定は、憲法22条1項及び14条1項に違反するに至っていたというべきであるとする一方、本件退職時点において、本件規定が憲法の規定に違反するものであることが明白であるにもかかわらず国会が正当な理由なく長期にわたってその改廃等の立法措置を怠ったということはできないから、本件立法不作為の違法を理由とする慰謝料請求は理由がないなどとして、原判決中上告人敗訴部分を破棄し、第1審判決中上告人敗訴部分を取り消し、当該取消部分に関する被上告人の請求をいずれも棄却し、上記破棄部分に関する被上告人の附帯控訴を棄却した事例(意見、5名の各反対意見あり)。
2026.03.17
保有個人情報不開示決定処分取消請求事件 
LEX/DB25574815/最高裁判所第三小法廷 令和 8年 2月20日 判決(上告審)/令和6年(行ヒ)第362号
上告人が、行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律(令和3年法律第37号による廃止前)12条1項に基づき、処分行政庁に対し、上告人の死亡した母が収容されていた刑務所において同室者から受けたいじめに関する事案を調査した記録(本件調査記録)に記録されている情報等の開示を請求したところ、その全部を開示しない旨の決定を受けたため、被上告人を相手に、その取消しを求め、原審が、本件決定のうち本件情報を開示しないものとした部分に係る上告人の請求を棄却したところ、上告人が上告した事案で、亡母の同室者又は被上告人に対する損害賠償請求権は、上告人がその発生の可能性を主張しているにとどまるものであって、上告人がこれを有しているとはいえないから、そうである以上、本件調査記録に記録された亡母に関する情報は、上告人が有する損害賠償請求権に関する情報であるということはできず、上告人に関する情報であるとはいえないし、本件調査記録に記録された亡母に関する情報をもって上告人を識別することができるということもできず、他に、本件調査記録に、上告人に関する情報であって、氏名、生年月日その他の記述等により上告人を識別することができるものが記録されていることをうかがわせる事情も見当たらないから、本件情報は、上告人を本人とする保有個人情報に当たらないというべきであるとして、本件上告を棄却した事例。
2026.03.10
労働契約法20条違反による損害賠償請求事件 
LEX/DB25574795/最高裁判所第二小法廷 令和 8年 2月13日 判決(上告審)/令和6年(受)第2399号
上告人(一審被告)・に雇用されていた被上告人(一審原告)らが、上告人・会社が労働契約に基づく一時金を支払わなかったことにより損害を被ったなどと主張して、上告人に対し、不法行為に基づき、一時金相当額及び弁護士費用相当額の損害賠償を求めるなどし、第一審が被上告人らの請求を一部認容したところ、被上告人ら及び上告人の双方が控訴し、控訴審が、本件において、有期雇用契約社員と正社員との間には、職務の内容、当該職務の内容及び配置の変更の範囲に大きな差異があるのであるから、同一労働ということはできず、同一労働同一賃金の前提自体を欠くものであるなどとして、第一審判決を変更したところ、上告人が上告した事案で、被上告人らが賃金債権を有するのであれば、上告人においてその支払債務を履行しなかったとしても、契約に基づく金銭債務の不履行となるにすぎず、被上告人らは、上告人に対し、上告人による一時金の支払債務の不履行を理由として、一時金相当額を不法行為に基づく損害賠償として請求することはできないというべきであり、以上と異なる原審の判断には、判決に影響を及ぼすことが明らかな法令の違反があるから、原判決中、被上告人らの一時金に係る損害賠償請求に関する上告人敗訴部分は破棄を免れないとして、原判決中、一時金に係る損害賠償請求に関する上告人敗訴部分を破棄し、被上告人X39らの控訴を棄却し、上告人の扶養手当及び特別休暇に係る損害賠償請求に関する上告を却下し、上告人のその余の上告を棄却した事例。
2026.03.10
過失運転致死(変更後の訴因危険運転致死(予備的訴因過失運転致死))被告事件 
「新・判例解説Watch」刑法分野 令和8年5月上旬頃解説記事の掲載を予定しております
LEX/DB25626020/福岡高等裁判所 令和 8年 1月22日 判決(控訴審)/令和7年(う)第14号
被告人(当時19歳)が、普通乗用自動車を運転し、最高速度が法定により60km毎時と定められている道路を走行して交差点を直進するにあたり、その進行を制御することが困難な時速約194.1kmの高速度で自車を走行させて同交差点に進入したことにより、折から対向右折進行してきたP1(当時50歳)運転の普通乗用自動車左前部に自車前部を衝突させ、その衝撃により同人を車外に放出させて路上に転倒させ、よって、同人に骨盤骨折の傷害を負わせ、前記傷害に基づく出血性ショックにより死亡させたとして、過失運転致死(変更後の訴因危険運転致死、予備的訴因過失運転致死)の罪で、本位的訴因につき懲役12年、予備的訴因につき懲役5年を求刑され、原審が懲役8年を言い渡したところ、検察官及び被告人がそれぞれ控訴した事案で、原判決が進行制御困難高速度該当性を肯定する根拠として挙げた事実関係を総合してみても、具体的でない抽象的な可能性を指摘し、あるいは、考慮すべきでない事情を考慮するなど、進行制御困難高速度を肯定するに足りる立証がなされたとは認められないから、検察官の通行妨害目的類型に関する事実誤認ないし法令適用の誤りの論旨は理由がない一方で、弁護人の進行制御困難高速度類型に関する事実誤認ないし法令適用の誤りの論旨については、被告人が「その進行を制御することが困難な高速度で自動車を走行させ」たとは認められないから、進行制御困難高速度類型の危険運転致死罪の成立を認めた原判決の判断は是認することができず、原判決には判決に影響を及ぼすことが明らかな事実誤認ないし法令適用の誤りがあるのであって、原判決は破棄を免れないとしたうえで、本件で問われるべき罪責は、飽くまでも、故意犯である危険運転致死罪ではなく、過失犯である過失運転致死罪であるから、被告人の常軌を逸した身勝手極まりない運転行為によって突然に大切な親族を失った遺族の心情については十分に考慮すべきではあるが、過失運転致死罪のこれまでの量刑傾向、刑の実質的公平の観点をも踏まえたうえで判断するとして、原判決を破棄し、被告人を懲役4年6か月に処した事例。