2025.03.18
オンライン資格確認義務不存在確認等請求事件(第1事件、第2事件、第3事件)
★「新・判例解説Watch」行政法分野 令和7年4月下旬頃解説記事の掲載を予定しております★
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LEX/DB25574026/東京地方裁判所 令和 6年11月28日 判決(第一審)/令和5年(行ウ)第81号 他
保険医療機関及び保険医療養担当規則(療担規則)には、令和5年4月1日に施行された令和4年厚生労働省令第124号による改正の結果、健康保険法63条3項1号の厚生労働大臣の指定を受けた病院又は診療所は、患者が同法3条13項に規定する電子資格確認(オンライン資格確認)によって療養の給付を受ける資格があることの確認を求めた場合には、原則として、同資格があることをオンライン資格確認によって確認しなければならず(3条2項)、また、その資格があることの確認ができるよう、あらかじめ必要な体制を整備しなければならない(同条4項)旨の規定が設けられたところ、医師又は歯科医師である原告らが、本件改正療担規則3条2項及び4項は、健康保険法70条1項の委任の範囲を逸脱する違法なものであって無効であるなどと主張して、被告に対し、本件各規定に基づく上記のような確認義務及び体制整備義務を原告らが負わないことの確認を求めるとともに、国家賠償法1条1項に基づき、精神的苦痛に対する損害賠償金及び遅延損害金の支払をそれぞれ求めた事案で、本件各規定の適法性について、本件各規定は、健康保険法70条1項の委任の範囲を逸脱した違法なものということはできないものというべきであり、また、原告らの平成25年最判の射程に関する主張について、両事案は前提となる事実関係や性質が異なり、平成25年最判の上記説示部分が必ずしも本件にそのまま妥当するものではなく、さらに、オンライン資格確認の義務化が目的達成の手段として実質的関連性を欠くとはいえないから、オンライン資格確認の義務化によって原告らの憲法上の権利が違法に侵害されたということはできないなどとして、原告らの請求をいずれも棄却した事例。




















