2014.06.10
覚せい剤取締法違反、関税法違反被告事件
LEX/DB25503359/東京高等裁判所 平成26年3月24日 判決 (控訴審)/平成25年(う)第443号
被告人が、氏名不詳者と共謀の上、営利の目的で、カナダ所在の空港において、覚せい剤を隠し入れたスーツケースを航空機に積み込ませ、覚せい剤の本邦への輸入を行うとともに、覚せい剤を携帯しているにもかかわらず、その事実を申告しないまま旅具検査場を通過して輸入しようとしたが、税関職員に発見されたため、これを遂げることができなかったとして起訴され、無罪が言い渡されたため、検察官が控訴した事案において、原審で取り調べた証拠によっても、被告人の弁解を不自然不合理であるとして排斥できないとした原判決の判断は、論理則、経験則等に照らし不合理なものであり、その判断を是認することはできず、被告人に覚せい剤を含む違法薬物ではないかとの認識があったものと認めることができるとし、原判決を破棄し、懲役11年及び罰金600万円を言い渡した事例。