2014.07.08
地位保全等仮処分申立事件
LEX/DB25503988/京都地方裁判所 平成26年5月13日 決定 (第一審)/平成25年(ヨ)第443号
債務者が設置する大学院の教授として勤務していた債権者が、定年が延長されなかったことは債務者による債権者の解雇処分又は解雇に準ずる処分であり、当該処分には合理的な理由がないとして、仮の地位保全及び賃金の仮払を求めた事案において、債権者は賃金の仮払を求めるところ、債権者に対しては、既に多額の賃金が支払われており、定年延長がされないとすれば退職金が支給される予定であると認められるから、債権者につき賃金の仮払を必要とする事情があるものとは認められないと示し、また、債権者は、仮の地位保全を求めるところ、これを必要とする事情として、債権者の指導を受ける大学院及び大学学部の学生らが、以後、債権者からの指導を受け得ないことによる不都合を主張するが、同学生らに生じる不都合が、債権者に生ずる著しい損害又は急迫の危険を避けるためとの保全の必要性に当たらないことは明らかであるとして、本件申立てを却下した事例。