2017.05.30
損害賠償請求控訴事件
LEX/DB25545520/東京高等裁判所 平成29年 3月23日 判決 (控訴審)/平成28年(ネ)第2387号
被控訴人(原審原告)が、控訴人(原審被告)に対し、控訴人が運営する病院で、看護師が、甲状腺右葉半切除手術の準備として被控訴人の左前腕に点滴ルートを確保するために、被控訴人の左手関節から4ないし5センチメートル付近に末梢静脈留置針を穿刺した際、同看護師が十分な注意を払わなかったなどの過失があり、被控訴人は、橈骨神経浅枝の損傷を受け、複合性局所疼痛症候群(CRPS)を発症し、後遺障害を負ったなどと主張して、不法行為又は債務不履行に基づき、損害賠償金等を請求したところ、原審は、穿刺行為を行った看護師の過失を認め、これにより被控訴人はCRPSに罹患したなどとして、被控訴人の請求を一部認容したため、控訴人がこれを不服として控訴した事案において、原判決が判断した損害賠償金を減額することで変更し、その余の被控訴人の請求を棄却した事例。