2018.07.24
損害賠償請求事件
LEX/DB25560642/千葉地方裁判所 平成30年 6月20日 判決 (第一審)/平成27年(ワ)第1201号
原告(選定当事者)が、被告(通信教育等を目的とする会社)に対し、(1)被告のシステムの開発及び運用を行っていたS社の業務委託先の従業員(システムエンジニア)が原告及び選定者らに係る個人情報を漏えいした事故のこと、(2)被告には、S社の情報セキュリティシステムの確認等を行う義務があったにもかかわらず、これらを怠り、本件事故を発生させたことが不法行為に当たると主張し、不法行為に基づき、原告のために2万円、選定者B(原告の妻)のために2万円、選定者C(未成年者。原告と選定者Bの子)のために3万円、選定者D(未成年者。原告と選定者Bの子)のために3万円の慰謝料等の各支払を求めた事案において、被告と事故当時、S社の業務委託先の従業員との間に実質的な指揮監督関係があったとの原告の主張はそれ自体失当というべきであるから、本件事故について、被告に民法715条に基づく使用者責任は成立しないとし、また、被告の過失の前提として、被告がいかなる注意義務に違反したかについては、原告が主張立証責任を負うものであり、個人情報保護法20条及び22条は、被告の具体的な注意義務を基礎付けるものではないから、被告がこれらの規定に違反することを内容とする本件勧告を受けたことをもって、直ちに、本件事故について被告に過失があるということはできないとし、被告に民法709条に基づく不法行為責任は成立しないとして、請求を棄却した事例。