2022.11.22
損害賠償請求事件
LEX/DB25593553/札幌地方裁判所 令和 4年10月19日 判決 (第一審)/令和2年(ワ)第295号
被告が開設し経営する被告病院において、入院治療中に死亡したP4の配偶者であるP1(令和4年7月20日に死亡し、原告がその訴訟上の地位を承継)及び子である原告が、被告に対し、〔1〕亡P4は、敗血症にり患し、急性腎不全の状態にあったから、造影剤を投与すべきではなかったにもかかわらず、造影CTを行うために造影剤を投与した注意義務違反があり、これにより急性腎不全を重篤化させるとともに、心原性ショックを生じさせ、その結果、乏尿状態となったのであるから、〔2〕大量の輸液投与をすべきではなかったにもかかわらず、これを行った注意義務違反があり、これらにより、亡P4に高カリウム血症を生じさせ、うっ血性心不全により死亡させたと主張し、被告に対し、診療契約上の債務不履行に基づき、それぞれ、損害金の支払等を求めた事案で、造影剤投与行為及び大量輸液行為によって、亡P4が死亡したとは認められず、造影剤投与行為及び大量輸液行為が注意義務違反であるとはいえないとして、原告の請求を棄却した事例。