2019年4月号Vol.114

【ユーザー事例2】業務の標準化・効率化へ、共同利用を選択

公会計システム/群馬県沼田市

総務部 財政課長 諸田勝 氏 / 企画課長 石井旭 氏 / 財政課長補佐兼財政係長 北澤昇 氏 /企画課政策調整係長 横山隆一 氏 / 財務課主査 入澤努 氏

住所
群馬県沼田市西倉内町780番地
電話
0278-23-2111
面積
443.46平方キロメートル
人口
48,115人(2019年1月31日現在)
URL
http://www.city.numata.gunma.jp/
群馬県沼田市

限界感じた「期末一括」仕訳

――昨年末、渋川市と財務会計システム共同利用事業に関する協定を締結されました。その経緯を教えてください。

北澤 新地方公会計への対応で、他課職員の負担とならないよう期末一括仕訳方式を採用し、期末に自動で仕訳できなかった3000件の確認を行い、コンサルの支援を得て財務書類を作成しました。しかし、実際にやってみると思った以上に手間もコストもかかり、毎年続けるのは困難だと実感しました。そこで将来を見据え“よりよい方法”を考えることにしたのです。

横山 沼田市では行政改革の一環として、以前から情報システムの適正化に向けて「自治体クラウド」「クラウド化」を検討していました。財務会計システムは自庁サーバーで運用していたため庁舎移転に伴いホスティングとすること、独自仕様にカスタマイズしていたため財務事務の見直しを行うこととしていました。そのため、「LGWANの利用」「クラウド化」「ノンカスタマイズ」「日々仕訳への対応」などを条件にリプレースを検討していたところに、渋川市から共同利用の提案を受けたのです。そのシステムがわれわれの考えていた条件にぴったりで、これならばいま抱えているさまざまな問題点を解決できると考えました。

諸田 システムの第一印象は素っ気ないなぁというものでした(笑)。しかし、これならば伝票起票と同時に複式簿記の仕訳が自動作成され、職員に負担をかけることなく日々仕訳方式を採用できます。また固定資産台帳とも完全連携するため年度末の照合作業が不要で、時間をかけずに財務書類を作成できる。行政評価との連携という点でも興味深かったですね。特にこだわったのはノンカスタマイズです。従来システムは非常に精緻に作り込まれたものでしたが、一方でそれまでの事務作業をそのままシステム化したため業務の標準化・効率化という点では不十分だったといえます。この点、新システムの導入が業務改革につながるのではないかと考えました。慣れるのに時間はかかりますが、職員にとってもメリットがあると共同利用を決断しました。

活用拡大でも共同化に期待

入澤 渋川市からは「データの移行作業は大変だが、TKCのサポートもあり特に問題なくシステムを導入できた」と聞いており、切り替え作業への不安はあまりありません。むしろ悩ましいのは「これを使って、何を実現するか」です。国も財務書類を作成するだけでなく、翌年度の予算編成などへの積極活用を求めていますからね。

北澤 なかなかハードルが高い課題です。特に予算編成に活用するには連結財務書類作成の早期化が欠かせません。また、セグメント分析の早期実現も必須と考えています。これからは職員一人一人が「その事業にコストはいくらかかるのか。どうすればより効果的か」を考えることが求められ、新しいシステムにはそうした気付きを与える存在となってほしいですね。

――活用機能については、ぜひ一緒に協議したいと考えています。

諸田 さらには、行政評価を核としたPDCAサイクルの確立でも大いに期待しています。また、同じシステムでもそれをどう使うかによって得られる成果も変わってくるため、〈公会計情報の活用〉の点でも共同化の枠組みの中でいろいろ情報交換していければと考えています。共同利用に参加したいという団体もあり、多くの知見を集め互いに切磋琢磨していけるといいですね。

石井 沼田市では、中心市街地の民間施設を複合施設として再整備し、5月に市庁舎を移転する予定です。その機に市民サービスの一層の向上を図るため、利用頻度が高い窓口をワンフロアに集約するなど窓口改革に取り組みます。これに先立ち一昨年にはコンビニ交付サービスも導入しました。これまで行政には“前例踏襲”志向があったと思いますが、これからは「それらは本当に必要なのか。よりよい方法は何か」を考え、大胆に“改革”していく意識が必要です。
 少子化・人口減少は確実に進みます。職員数も減少する中、限られた資源を有効に活用し、行政サービスを継続的に維持・向上させていくために市区町村間の広域連携は有効な手段の一つといえるでしょう。財務会計システムの共同利用をきっかけに、今後もさまざまな分野で他団体との連携を進めていければと考えています。

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