2025.11.18
性別の取扱いの変更申立事件 
★「新・判例解説Watch」憲法分野 令和8年1月上旬頃解説記事の掲載を予定しております★

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LEX/DB25623511/札幌家庭裁判所 令和 7年 9月19日 審判(第一審)/令和6年(家)第1212号
生物学的な性別が男性である申立人が、性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律3条1項の5号規定に係る要件(外観要件)について、〔1〕主位的には、これを合憲的に限定解釈して、申立人においても外観要件を充足すると主張し、〔2〕予備的には、外観要件自体が憲法13条に反して違憲無効である(法令違憲)、又は、申立人に外観要件を適用することが憲法13条に反して違憲無効である(適用違憲)と主張して、申立人の性別の取扱いを男から女に変更するとの審判を求めた事案で、申立人が、性同一性障害者に当たること及び同法3条1項の1号規定から3号規定までの各規定をいずれも充足することは明らかである一方、性別適合手術及びホルモン療法はいずれについても未施行であり、外観要件である5号規定については充足しないというべきであるところ、5号規定による身体への侵襲を受けない自由の制約については、現時点において、その必要性が相当に低く、その程度が重大なものとなっていることなどを総合的に較量すれば、それが必要かつ合理的なものとはいえないから、5号規定は憲法13条に違反するものというべきであり、これを充足する必要はないと認められるとして、本件申立てを認容した事例。




















