2024.04.09
預金払戻控訴事件
★「新・判例解説Watch」倒産法分野 令和6年6月中旬頃解説記事の掲載を予定しております★
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LEX/DB25598133/東京高等裁判所 令和 5年 5月17日 判決 (控訴審)/令和4年(ネ)第5851号
破産者Z株式会社(破産会社)の破産管財人である控訴人(原告)が、金融機関である被控訴人(被告)に対し、破産会社と被控訴人との間の預金契約に係る預金払戻請求権に基づき、破産会社の預金等としての金員及びこれに対する遅延損害金の支払を求め、原審が控訴人の請求を棄却したことから、控訴人が控訴した事案で、本件合意が財産処分契約に該当すると解したとしても、本件別段預金は顧客からの振込入金によって被控訴人が負担した本件普通預金債務の取引条件等が変更されたものに過ぎないから、被控訴人が本件合意をすることにより破産会社に対して債務を負担したものとみることはできず、本件合意については、破産法71条1項2号に規定する場合には当たらないというべきであって、本件相殺は有効であると認められるところ、控訴人の請求を棄却した原判決は相当であるとして、本件控訴を棄却した事例。