2020.01.07
覚せい剤取締法違反被告事件
LEX/DB25570614/最高裁判所第二小法廷 令和 1年12月20日 判決 (上告審)/平成30年(あ)第437号
被告人は、Aとの間で、覚せい剤100gを代金80万円で譲り渡すこと、覚せい剤は80gと20gに分けて引き渡すことを約束し、代金全額を被告人名義の預金口座に入金させた。被告人は、その約束に係る覚せい剤の一部として、覚せい剤78.76gを、宅配便により発送し、Aに覚せい剤を譲り渡そうとしたが、未遂に終わった事件で、原判決は、被告人が薬物犯罪である本件譲渡未遂により得た財産は、本件覚せい剤の代金相当額に限られるとし、被告人は、約束した覚せい剤100gのうち、その8割に相当する分として本件覚せい剤を発送したと認め、麻薬特例法2条3項にいう「薬物犯罪の犯罪行為により得た財産」は64万円であり、既に費消されて没収することができないので、同額を追徴すべきものとしたが、当最高裁では、被告人は、覚せい剤100gを代金80万円で譲渡するという約束に基づき、代金の支払を受けるとともに、本件覚せい剤の譲渡の実行に着手したもので、代金全額が、その約束に係る覚せい剤の対価として本件譲渡未遂と結び付いており、本件譲渡未遂を原因として得た財産といえるから、麻薬特例法2条3項にいう「薬物犯罪の犯罪行為により得た財産」として薬物犯罪収益に該当するとした事例(補足意見がある)。




















