2019.02.26
損害賠償請求事件
LEX/DB25570025/最高裁判所第一小法廷 平成31年 2月14日 判決 (上告審)/平成30年(受)第69号
上告人(被控訴人・被告。名張市)の市議会議員である被上告人(控訴人・原告)が、上告人に対し、名張市議会運営委員会が被上告人に対する厳重注意処分の決定(本件措置)をし、市議会議長がこれを公表したことにより、被上告人の名誉が毀損されたとして、国家賠償法1条1項に基づき、慰謝料等の支払を求め、原審は、第1審判決を取消し、被上告人の請求を一部認容したため、上告人が上告した事案において、本件措置は議会の内部規律の問題にとどまるものであるから、その適否については議会の自律的な判断を尊重すべきであり、本件措置等が違法な公権力の行使に当たるものということはできないとし、本件措置等が国家賠償法1条1項の適用上違法であるということはできず、上告人は、被上告人に対し、国家賠償責任を負わないというべきであるとして、上告人の国家賠償責任を肯定した原審の判断には、判決に影響を及ぼすことが明らかな法令の違反があるとし、原判決中上告人敗訴部分を破棄し、これと同旨の第1審判決は結論において是認することができるから、被上告人の控訴を棄却した事例。