2020.12.29
損害賠償請求事件
LEX/DB25567285/長崎地方裁判所 令和 2年12月 1日 判決 (第一審)/平成31年(ワ)第3号
原告において、本件労働審判事件の労働審判委員会が、原告に口外禁止条項を付した内容での調停を試みたところ、原告からこれを拒否されたにもかかわらず、労働審判法20条1項及び2項に違反して、口外禁止条項を含む労働審判を行ったことにより、原告の表現の自由(憲法21条)、思想良心の自由(同19条)及び幸福追求権(同13条)を侵害し、原告に精神的損害を生じさせたと主張して、国家賠償法1条1項に基づく損害賠償請求として、被告に対し、慰謝料140万円及び弁護士費用10万円の合計150万円及び遅延損害金の支払を求めた事案で、本件口外禁止条項は、労働審判法20条1項及び2項に違反すると認められるが、本件口外禁止条項を付した本件審判が、国家賠償法1条1項にいう違法な行為といえないとして、請求を棄却した事例。