2022.04.26
共有持分権確認請求事件
LEX/DB25572093/最高裁判所第三小法廷 令和 4年 4月12日 判決 (上告審)/令和3年(受)第919号
上告人は、本件建物の建築時に上告人及び被上告人を含む3町内会の間で本件建物をその3町内会の共有とする旨の合意がされた旨主張したが、これに対し、被上告人は、本件合意がされた事実はないから、上告人は本件建物の共有持分権を有しない旨主張したところ、第1審は、本件合意の存否が本件の争点であり、本件合意があったと認められるとして、本件請求を認容する判決をし、被上告人が控訴し、原審は、本件請求は本件建物の共有持分権が上告人自体に帰属することの確認を求めるものであるところ、権利能力のない社団である上告人が所有権等の主体となることはできないとして、本件請求を棄却したため、上告人が上告した事案で、原審が、上告人の請求につき共有持分権の構成員全員への総有的帰属の確認を求める趣旨か否かについて、釈明権の行使を怠った違法があるとし、原判決を破棄し、更に審理を尽くさせるため、本件を原審に差し戻すこととした事例。