2013.10.01
各業務上過失致死被告事件
LEX/DB25501547 / 岐阜地方裁判所 平成25年 7月10日 判決 (第一審) / 平成25年(わ)第63号
被告人両名の重大な過失により、解体作業中の工場の壁が市道に倒れ、自転車で通行中の女子高生を同壁の下敷きにし、死亡させたという各業務上過失致死の事案において、本件解体工事の際、本件壁を一枚壁の状態にせず側壁を残したまま解体作業をするか、あるいは、本件壁を一枚壁の状態にして解体する場合でも、本件壁にワイヤーロープを張って支えたり、壁を重機でつかむなどすれば本件壁の倒壊を容易に防止できたことは、被告人両名の会社における地位及び解体工事に関する知識経験からして容易に認識できたもので、被告人両名が適切な倒壊防止措置を講じてさえいれば本件事故を回避することができたとして、被告人両名をそれぞれ禁錮1年2か月に処した事例。