2013.10.29
LEX/DB25501723 / 最高裁判所第三小法廷 平成25年 9月 3日 決定 (上告審) / 平成23年(あ)第2144号
一審判決が有罪の根拠とした間接事実の一部に事実誤認があり、かつ、関係証拠から認められる間接事実によっては、被告人が放火犯人であると合理的な疑いを超えて立証されたとは認め難いことから、被告人を放火の犯人であると認定した一審判決の事実認定は、論理則、経験則等に照らして不合理であるとして、一審判決中有罪部分を破棄し、公訴事実中現住建造物等放火の点について、被告人に無罪の言渡しをした原判決に対する検察官上告につき、検察官の上告趣意は、判例違反をいう点を含め、実質は単なる法令違反、事実誤認の主張であって、刑事訴訟法405条の上告理由に当たらないとして、上告を棄却した事例。