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2014.03.18
慰謝料等請求事件
LEX/DB25502941/長野地方裁判所飯田支部 平成26年1月30日 判決 (第一審)/平成24年(ワ)第54号
原告が、別件訴訟において被告であった際に、被告長野地方裁判所の裁判官であった被告Yの法廷における発言を非常に怖く感じ、屈辱や威圧感を受けたと主張して、被告Yに対しては、民法上の不法行為に基づき、被告国及び被告長野地裁については国家賠償法1条1項に基づき、それぞれ損害金の支払を求めた事案において、まず、官署としての被告長野地裁は権利義務の帰属主体となり得る資格を有しないから、民事訴訟において当事者能力を有しないものとし、また、被告Yについては、原告は、別件訴訟の事件担当の裁判官であった被告Yが職務を行うについて違法行為を行ったとして損害賠償を請求するものであるから、職務の執行に当たった公務員である被告Yは、行政機関としての地位においても、個人としても、被害者に対し、その責任を負担するものでなく、被告Yを相手方とする請求は理由がないとして、被告国に対する請求を一部認容した事例。
2014.03.18
再審請求事件手続終了決定に対する特別抗告事件
LEX/DB25446236/最高裁判所第二小法廷 平成26年1月27日 決定 (特別抗告審)/平成25年(し)第726号
死刑判決を受けた者の養子である再審請求者の死亡を理由とする再審請求事件の手続終了決定に対する特別抗告を棄却した事例。
2014.03.18
勾留理由開示請求却下決定に対する抗告棄却決定に対する特別抗告事件
LEX/DB25446237/最高裁判所第二小法廷 平成26年1月21日 決定 (特別抗告審)/平成25年(し)第752号
第一審で被告人の勾留が開始された後、勾留のまま第一審裁判所が被告人に対して実刑判決を言い渡し、その後、被告人の控訴により訴訟記録が控訴裁判所に到達している場合には、第一審裁判所に対して勾留理由開示の請求をすることは許されないとした事例。
2014.03.18
給与所得者等再生手続開始決定に対する即時抗告事件
LEX/DB25446235/名古屋高等裁判所 平成26年1月17日 決定 (抗告審(即時抗告))/平成25年(ラ)第441号
相手方が、抗告人を含む債権者5名に対する総額5825万6822円の債務について、相当部分の免除を受けた上、分割弁済することを求めて給与所得者等再生手続の申立てをした事案の抗告審において、本件申立ては、民事再生法25条2号及び4号のいずれにも該当しないとして、本件抗告を棄却した事例。
2014.03.18
 
LEX/DB25502950/最高裁判所第一小法廷 平成25年12月19日 決定 (上告審)/平成23年(オ)第1697号等
殺人未遂の被疑事実で逮捕・勾留された被疑者の弁護人であった上告人兼申立人が、担当検察官が上告人兼申立人と被疑者の接見内容を聴取し、これを調書化して被疑者に署名・押印させ、証拠調べ請求をしたことは、上告人兼申立人の固有権たる秘密交通権の侵害に当たるなどとして、国家賠償を求めた事案の上告において、本件上告を棄却し、上告不受理決定をした事例。
2014.03.18
大麻取締法違反、危険運転致傷、道路交通法違反被告事件
LEX/DB25502946/大阪地方裁判所 平成25年12月18日 判決 (第一審)/平成24年(わ)第2757号等
被告人が、追跡妄想等にとらわれて、本件薬物(脱法ハーブ)の影響下にあり、正常な運転が極めて困難な状態で、多数の歩行者が現に通行中であり、車両の運転が禁止されている狭い商店街の道路を、相当の速度で走行したなどとされた、大麻取締法違反、危険運転致傷、道路交通法違反被告事件の事案において、被告人において、判示第1の危険運転致傷罪が成立するというべきであると示し、そして、幻覚、妄想が現れる前の時点における本件薬物の薬理作用は、多幸感を覚えたり、色合いがはっきり異なって見えたりするといったもので、それにより弁識能力や行動制御能力に影響があることは考えられないから、被告人には完全責任能力が認められるなどとして、被告人を懲役3年、保護観察付き執行猶予5年を言い渡した事例。
2014.03.18
否認権行使請求事件
LEX/DB25446232/千葉地方裁判所 平成25年11月27日 判決 (第一審)/平成25年(ワ)第616号
被告の市長を実施機関とする生活保護の被保護者が、その資産を処分するなどして金銭を得たことから、被告に対し、生活保護法63条に定める費用返還義務の履行として金銭を納付した行為について、その後に被保護者について開始された破産手続の破産管財人である原告が、破産法162条1項1号の否認権を行使して、被告に対し、上記納付額等の支払を求めた事案において、生活保護法63条に基づき被保護者がした費用返還は否認権行使の対象となるとして、原告の請求を認容した事例。
2014.03.18
損害賠償請求事件
LEX/DB25502736/大阪地方裁判所 平成25年10月21日 判決 (第一審)/平成23年(ワ)第5401号
被告従業員に勧誘され投資信託商品を購入した亡Aの相続人である原告X1及び原告X2が、上記被告従業員の勧誘行為は、適合性の原則に違反し、また、上記勧誘行為には説明義務違反があったから、上記従業員には不法行為が成立するとして、被告に対し、民法715条1項に基づき、上記取引にかかる損失額及び弁護士費用等を請求した事案において、原告X1による、被告による適合性原則違反、説明義務違反の主張を斥けつつ、原告X2については、原告X2は、本件取引当時において、本件商品の各種リスクを理解することができる状態であったとは考え難く、このような状態にある原告X2に本件取引を勧誘したことは、顧客の意向と実情に反して明らかに過大な取引を積極的に勧誘し、適合性原則から著しく逸脱したものというべきである等として、原告X2の請求を一部認容した事例。
2014.03.18
損害賠償請求控訴事件
LEX/DB25502738/大阪高等裁判所 平成25年10月18日 判決 (控訴審)/平成25年(ネ)第1935号
一審被告から本件仕組債を購入する旨の売買契約を締結した一審原告が、一審被告において一審原告に対して本件仕組債の売買代金の支払を求める本案訴訟を提起する前に、売買代金請求権を被保全権利として、一審原告名義の預金に係る預金債権並びに預託株券に係る共有持分につき仮差押命令を申し立て、仮差押命令が執行されたところ、先行事件の第一審判決、控訴審判決とも、請求を同様の理由で棄却したことから、本件仮差押えによって損害を被ったと主張して、損害賠償を求めた事案において、損害額の算定について、本件各株式の客観的な評価額が同日当時の本件各株式の市場価格と本件仮差押えの執行解放日に近接する某日時点の本件各株式の市場価格の平均を下回ることはないものとして運用利益相当額を算定することをもって損害と評価することは、民事訴訟法248条によって与えられた裁量の範囲を逸脱することはない等と示して、控訴を棄却した事例。
2014.03.18
地位不存在確認等請求事件
LEX/DB25502949/福岡地方裁判所 平成25年9月19日 判決 (第一審)/平成24年(ワ)第898号
本件団地に居住する原告が、本件団地の居住者を会員とする自治会である被告に対し、被告の会員でないことの確認、自治会費の支払義務のないことの確認及び被告の役員の言動により精神的苦痛を被ったとして慰謝料の支払を求めた事案において、原告の権利又は法律的地位に不安が存するとはいえず、即時確定の利益を欠くとして、不存在確認の訴えは却下し、被告の会長が、被告への加入が強制されることがないことを知りながら、あるいはこれを容易に知りうるのに、原告に加入を強制し、自治会費の支払を請求したことについて、使用者責任に基づく慰謝料請求を一部認容した事例。
2014.03.18
損害賠償等請求事件
LEX/DB25502737/神戸地方裁判所明石支部 平成25年8月16日 判決 (第一審)/平成23年(ワ)第118号
原告が、被告から本件仕組債を購入したことにつき、被告に対し、選択的に、本件仕組債の売買契約が錯誤により無効であると主張して、民法704条に基づき、又は、被告の担当者による本件仕組債の勧誘行為が違法であると主張して、不法行為による損害賠償請求権に基づき、本件仕組債売買代金と受領した利金の差額及び弁護士費用相当額等の支払を求めた事案において、被告担当者Aによる本件勧誘行為には、原告に対し、本件仕組債の各リスクの説明を怠ったという義務違反があり、そのため原告は、それらのリスクを十分に理解することなく、Aに勧められるままに本件仕組債を購入したものと認められ、Aの使用者である被告は、民法715条に基づく損害賠償義務を負うとして、原告の請求を一部認容した事例。
2014.03.05
共有物分割請求事件
LEX/DB25446234/最高裁判所第三小法廷 平成26年2月25日 判決 (上告審)/平成23年(受)第2250号
被上告人は、平成17年9月30日に死亡した亡Aの遺産分割審判を申し立て、国債、投資信託受益権を4名の法定相続分である上告人ら及び被上告人が各持分4分の1の割合で共有することを内容とする審判が確定したが、上告人らが、被上告人に対し、〔1〕主位的請求として、本件国債等の共有物分割を求めるとともに、〔2〕主位的請求に係る訴えが不適法とされた場合の予備的請求として,本件国債及び本件投信受益権につき上告人らと被上告人が4分の1ずつ分割して取得することができるようにする手続を行うこと並びに本件株式につき上告人らが4分の1ずつ分割して取得することができるよう名義書換手続を行うことを求めた訴訟を提起したところ、原審は、〔1〕上記主位的請求につき、本件国債等はいずれも亡Aの相続開始と同時に当然に相続分に応じて分割され、共同相続人の準共有となることがないから、本件遺産分割審判は、本件国債等が4分の1の割合に相当する金額、口数又は数に分割されて上告人ら及び被上告人に帰属している旨を確認したにすぎないものと解するのが相当であるなどとして、主位的請求に係る訴えを不適法なものとして却下し、〔2〕上記予備的請求については、上告人らが、被上告人に対し、実体法上、上告人らが主張するような権利を有するものとは認められないとして,予備的請求に係る訴えを不適法なものとして却下したため、上告人が上告した事案において、本件国債等が亡Aの相続開始と同時に当然に相続分に応じて分割されるとして上告人らの主位的請求に係る訴えを却下した原審の判断には、判決に影響を及ぼすことが明らかな法令の違反があり、原判決のうち上告人らの主位的請求に係る訴えを却下した部分は破棄を免れないとし、上告人らの主位的請求に係る訴えについて原判決が破棄を免れない以上、予備的請求に係る訴えを却下した部分についても原判決は当然に破棄を免れないとし、更に審理を尽くさせるため、原審に差し戻した事例。
2014.03.05
発信者情報開示請求事件
LEX/DB25446208/東京地方裁判所 平成26年1月27日 判決 (第一審)/平成25年(ワ)第18124号
原告が、インターネット上に開設されたウェブログ(ブログ)中に投稿された本件記事の投稿者に対する損害賠償請求権の行使のためには、上記投稿者に係る発信者情報の開示を受ける正当な理由があると主張して、特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律4条1項に基づき、いわゆる経由プロバイダである被告に対し、発信者情報の開示を求めた事案において、本件記事を本件ブログ上に投稿する行為は、原告記事を転載した部分に係る原告の著作権(複製権、公衆送信権)を侵害するものと認められるとして、原告の請求を認容した事例。
2014.03.05
裁決等取消請求事件
LEX/DB25502948/横浜地方裁判所 平成26年1月22日 判決 (第一審)/平成25年(行ウ)第30号
原告が、横浜市空き缶等及び吸い殻等の散乱の防止等に関する条例11条の2第1項により指定された喫煙禁止地区内で喫煙をし、同条例11条の3に違反したとして、横浜市長から同条例30条に基づき2000円の過料に処するとの処分を受け、市長に対して異議申立てをしたがこれを棄却する旨の決定を受け、更に神奈川県知事に対して審査請求をしたがこれを棄却する旨の裁決を受けたことから、本件処分において喫煙をしたとされた場所に原告が至るまでに通った道路には本件違反場所が喫煙禁止地区内であることを容易に認識できるような標識等がなかったにもかかわらず本件処分を行ったことは違法であるなどと主張して、被告横浜市に対し本件処分の取消しを求めた事案において、被告横浜市に対する原告の請求は理由があるから認容し、被告神奈川県に対する原告の請求は理由がないとし、請求を棄却した事例。
2014.03.05
発信者情報開示請求事件
LEX/DB25446210/東京地方裁判所 平成26年1月17日 判決 (第一審)/平成25年(ワ)第20542号
原告が、本件漫画を原告に無断でアップロードしたファイルに対するリンクを本件ブログに投稿した発信者を特定するために、特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律4条1項に基づき、いわゆる経由プロバイダである被告に対し、発信者情報の開示を求めた事案において、同人サークルにおいて原告が原案担当者として創作性ある著作物であるシナリオを作成し、作画担当者が、シナリオの二次的著作物として本件漫画1を完成させたものであり、原告は本件漫画1につき二次的著作物の原作者としての権利を有していること、作画担当者は本件漫画1を原告に納品するに当たり、本件漫画1の著作権を原告に譲渡していることが認められるから、原告は本件漫画1の著作権者であると認められるなどとして、原告の請求を認容した事例。
2014.03.05
 
LEX/DB25502783/最高裁判所第一小法廷 平成26年1月16日 判決 (上告審)/平成23年(受)第1619号
在留資格の期間経過後も日本に滞在していた中国籍の男性(当時39歳)が、栃木県警察官の発砲により死亡したことについて、同発砲が違法であるとして、男性の相続人である被上告人(原告、控訴人)らが、国家賠償法1条1項に基づき、同警察官を任用する上告人(被告、被控訴人。栃木県)に対し、逸失利益及び慰謝料等の支払いを求め、第一審は請求を棄却し、第二審は請求を一部認容したため、被告が上告した事案において、原審の判断には、判決に影響を及ぼすことが明らかな法令の違反があり、原判決中上告人の敗訴部分は破棄を免れないとして、さらに審理を尽くさせるため、上記部分につき本件を原審に差し戻すこととした事例。
2014.03.05
一般乗用旅客自動車運送事業の乗務距離の最高限度を定める公示処分の取消等請求事件件
LEX/DB25502898/福岡地方裁判所 平成26年1月14日 判決 (第一審)/平成22年(行ウ)第12号
福岡交通圏においてタクシー事業を営む原告が、九州運輸局長がした公示が違法であるとして、主位的に、同公示のうち日勤勤務運転者の乗務距離の最高限度を270キロメートルと定めた部分の取消しを、予備的に、同公示の乗務距離の最高限度を超えて運転者を事業用自動車に乗務させることができる地位にあることの確認を求めるとともに、同公示の乗務距離の最高限度を超えたことを理由とする不利益処分の差止めを求めた事案において、本件取消請求に係る訴え及び本件差止め請求に係る訴えは不適法であり、却下を免れないが、本件確認請求に係る訴えは適法であるところ、九州運輸局長の本件公示における本件乗務距離規制は裁量権の範囲を逸脱したもので違法であるとして、原告の本件確認請求を認容し、九州運輸局長がした公示の取消しを求める部分及び輸送施設の使用停止等の処分の差止めを求める部分をいずれも却下した事例。
2014.03.05
不当利得返還等請求事件(第4085号、第866号、第2136号)、求償金請求事件(第3592号、第3701号、第3702号、第3703号)
LEX/DB25502780/札幌地方裁判所 平成26年1月9日 判決 (第一審)/平成21年(ワ)第4085号等
訴外会社から購入する自動車の売買代金等の資金について、それぞれ被告銀行と消費貸借契約又は連帯保証契約を締結し、被告保証会社らと保証委託契約又は連帯保証契約を締結した原告らが、被告らに対し、それぞれ契約関係、支払状況等に応じ、既払金の返還、債務不存在の確認を求め、予備的に、訴外会社に対して生じている事由による抗弁の対抗により請求を拒絶できることの確認、既払金の一部の返還等を求めた事案において、原告らの請求を一部認容、一部棄却した事例。
2014.03.05
危険運転致傷被告事件、危険運転致傷幇助被告事件
LEX/DB25502757/静岡地方裁判所 平成26年1月9日 判決 (第一審)/平成25年(わ)第425号
被告人Aが、脱法ハーブの影響により、前方注視及びハンドルブレーキ等の適切な運転操作が困難な状態で、普通乗用自動車を時速約50キロメートルで走行し、薬物の影響により正常な運転が困難な状態で自動車を走行している中、意識を喪失して自車を対向車線に進出させ、対向車に衝突させ、対向車の同乗者である被害者に加療約4か月間を要する胸骨骨挫傷の傷害を負わせ、被告人Bが被告人Aの犯行に際し、被告人Aが前記薬物の影響により正常な運転が困難な状態で被告人Bが管理する前記普通乗用自動車を走行させることになることを認識しながら、被告人Aに前記薬物を提供し、前記普通乗用自動車を運転することを了承し、被告人Aの犯行を容易にして幇助した事案において、被告人Aに懲役1年4月、被告人Bに懲役1年、執行猶予4年を言い渡した事例。
2014.03.05
公職選挙法違反被告事件
LEX/DB25502779/宇都宮簡易裁判所 平成26年1月9日 判決 (第一審)/平成25年(ろ)第127号
被告人が、平成25年7月21日施行の参議院議員通常選挙に際し、立候補者の選挙運動者として、前記立候補者を当選させる目的をもって、選挙事務所選挙運動事務員を介して、選挙人35名に対し、封書合計35通を発送し、法定外選挙運動文書を頒布した事案において、罰金30万円、公職選挙法252条1項の選挙権及び被選挙権を有しない期間(公民権停止期間)を1年に短縮する旨を言い渡した事例。