2014.04.08
損害賠償請求事件
LEX/DB25511508/東京地方裁判所 平成25年3月21日 判決 (第一審)/平成23年(ワ)第22360号
原告との間で、原告に対して借入金等に係る債務を負担し、これを支払う旨記載された公正証書を作成した者から、当該債務の一部に関し錯誤があるとして請求異議訴訟を提起された原告が、同訴訟の訴訟代理人である被告らに対し、弁護士として同訴訟を提起したことは不当であるとして、不法行為に基づく損害賠償の一部請求をした事案において、専門家たる弁護士が、依頼者から委任されて訴訟を提起するという場合であっても、依頼者の主張する権利又は法律関係が事実的、法律的根拠を欠くものであり、弁護士がそのことを知りながら又は弁護士であれば通常容易にそのことを知り得たのにあえて訴訟を提起したなど、裁判制度の趣旨目的に照らして著しく相当性を欠く場合には、応訴する相手方に不当な負担を強いることになるから、依頼者とは別に訴訟代理人として行った訴訟の提起が違法と評価されると解されるところ、本件において、被告らによる提訴行為が裁判制度の趣旨目的に照らして著しく相当性を欠くとは認められないとして、請求を棄却した事例。