2014.08.19
業務上横領、収賄被告事件(長野県建設業厚生年金基金24億円着服事件)
LEX/DB25504327/長野地方裁判所 平成26年6月25日 判決 (第一審)/平成25年(わ)第238号等
厚生年金基金の事務長兼出納員であった被告人が、同基金の預金から約5年間の間に44回にわたり合計23億8334万2770円を引きだして着服し横領した業務上横領44件と、同基金の年金給付等積立金の運用に関し、運用委託先の役員らから3回にわたり合計430万円の賄賂を収受した収賄3件の事案において、空前の巨額横領事件であること、経緯及び動機に、刑を減ずべき格別の事情があるとはいい難いこと、横領額のほとんどを浪費により消費しており事実上回復不可能であること、同基金の加入者等が受けた損害は甚大であること、外国に逃亡し、3年余りにわたって逃亡生活を続けており犯行後の情状も良くないことなどから、被告人に対し、処断刑期の上限である懲役15年を言い渡した事例。