2014.08.19
損害賠償請求控訴事件(傍聴人に証言が聞こえなくても、違法ではないとした事件)
LEX/DB25504336/東京高等裁判所 平成26年7月10日 判決 (控訴審)/平成26年(ネ)第1373号
弁護士である原告(控訴人)が、自らが弁護人を務める被告人の共犯者の公判手続の証人尋問を傍聴したところ、当該事件の裁判長裁判官が、傍聴席で証言が聞こえるようにする措置を講じなかったことから、原告が証言を聞き取ることができず、上記被告人のための弁護活動に必要な情報が収集できなかったため、原告の弁護権などが侵害されたとして、被告(被控訴人)国に対し、国家賠償法1条1項に基づき慰謝料等の損害賠償の支払を求めたところ、原審が請求を棄却したため、原告が控訴した事案において、憲法82条1項が保障する裁判を聞く自由の侵害の主張、及び憲法21条1項に基づく裁判を傍聴しその情報を摂取する自由の侵害の主張については理由がないとして、控訴を棄却した事例。