2014.12.16
各特定商品等の預託等取引契約に関する法律違反被告事件(安愚楽牧場事件)
LEX/DB25505061/東京高等裁判所 平成26年10月16日 判決 (控訴審)/平成26年(う)第223号
特定商品等の預託等取引契約に関する法律に定める特定商品に該当する黒毛和種牛の繁殖牛に関する預託等取引業を行う本件会社の代表取締役として同社の業務全般を統括していた被告人A及び同被告人を保佐していた被告人Bが、黒毛和種牛売買・飼養委託契約の締結について顧客を勧誘するに当たり、約定通り顧客に割り当てる繁殖牛が存在しないにもかかわらず、オーナー契約申込みを希望する顧客に対し、顧客の判断に影響を及ぼすこととなる重要な特定商品の保有の状況につき不実のことを告げたという事案の控訴審において、原判決後、被告人両名がそれぞれ反省の弁を述べ、被告人両名が被害者192名中162名に対し、不実の告知を受けて締結した契約に基づき本件会社に払い込んだ額を連帯して返還する旨を約し、現実に一部を支払って示談が成立していること等の事情から、原判決を破棄し、被告人Aを懲役2年6月に、被告人Bを懲役2年に処するとした事例。