2015.03.17
所得税法違反被告事件
LEX/DB25447123/最高裁判所第三小法廷 平成27年 3月10日 判決 (上告審)/平成26年(あ)第948号
馬券を自動的に購入できるソフトを使用してインターネットを介して長期間にわたり多数回かつ頻繁に網羅的な購入をして当たり馬券の払戻金を得ることにより多額の利益を上げていた被告人が、その所得につき正当な理由なく確定申告書を期限までに提出しなかったという所得税法違反の事案の上告審において、被告人が馬券を自動的に購入するソフトを使用して独自の条件設定と計算式に基づいてインターネットを介して長期間にわたり多数回かつ頻繁に個々の馬券の的中に着目しない網羅的な購入をして当たり馬券の払戻金を得ることにより多額の利益を恒常的に上げ、一連の馬券の購入が一体の経済活動の実態を有するといえるなどの本件事実関係の下では、払戻金は営利を目的とする継続的行為から生じた所得として所得税法上の一時所得ではなく雑所得に当たるとし、また、外れ馬券を含む全ての馬券の購入代金という費用が当たり馬券の払戻金という収入に対応するなどの本件事実関係の下では、外れ馬券の購入代金について当たり馬券の払戻金から所得税法上の必要経費として控除することができるとした原判断は正当であるとして、上告を棄却した事例(意見がある)。




















