2015.04.21
殺人、銃砲刀剣類所持等取締法違反被告事件(散弾銃で父殺害)
LEX/DB25505952/横浜地方裁判所 平成27年3月4日 判決 (第一審)/平成26年(わ)第333号等
幼少期から長年にわたり、実父の暴力さらされ、恐怖心により逆らうこともできす、人生の芽を摘まれたと何度も感じてきた生育歴のある被告人が、実父(当時55歳)に対し、殺意をもって、至近距離から散弾銃で散弾1発を発射して実父の腹部に命中させ、同人を失血により死亡させて殺害するなどした事案において、特筆すべきは、被告人が、確実に殺害を遂げることができるように、ブレーカーを落として暗くした室内で待ち伏せをした上、猟銃を使用して、実父を至近距離から射殺したという態様であり、危険性の高さが際立っており、しかも、被告人は、実父の殺害を考え始めてから、殺害後に遺体を速やかに火葬して犯行を隠ぺいするための棺桶を用意するなど、時間をかけて周到な準備をしており、いわゆる完全犯罪をも目論んだ、非常に計画性の高い、巧妙な犯行であるとし、懲役15年を言い渡した事例(裁判員裁判)。