2015.07.21
損害賠償請求事件(NHK敗訴 小説ドラマ化を巡る訴訟)
LEX/DB25540488/東京地方裁判所 平成27年 4月28日 判決 (第一審)/平成24年(ワ)第17815号
原告(日本放送協会)が、q3が執筆し被告出版社が出版する小説を原作とした映像作品(テレビドラマ)を制作する過程において、〔1〕原作者から本件小説の著作権の管理委託を受けていた被告との間で、被告が原告による本件小説の映像化を許諾すること等を内容とする契約が成立したにもかかわらず、被告が一方的に上記契約を解除(白紙撤回)したと主張して、被告に対し、債務不履行に基づく損害賠償請求として、6059万3844円及びこれに対する遅延損害金の支払を求め、〔2〕被告が原告に対し、本件小説の映像化について原作者であるq3から許諾を確実に得ることができると信頼させたため、原告は映像化の準備行為をしたところ、被告が原告の映像化活動の遂行を不可能にしたと主張して、契約締結上の過失を理由とする不法行為に基づく損害賠償として、6059万3844円及びこれに対する遅延損害金の支払を求めた事案において、被告が原告の期待を不当に損なったとまではいえないから、原告と被告との間で本件映像化許諾契約が成立したものと認めることはできず、被告は、原告に対し、本件映像化許諾契約に基づく債務を負うものではないから,原告の被告に対する債務不履行に基づく損害賠償請求は理由がないとし、また、原告の被告に対する不法行為に基づく損害賠償請求は理由がないとし、請求を棄却した事例。