2016.01.19
貸金等請求事件
LEX/DB25447697/最高裁判所第三小法廷 平成28年 1月12日 判決 (上告審)/平成26年(受)第2365号
被告(被控訴人・被上告人)との間で保証契約を締結していた原告(控訴人・上告人)が、主債務者が期限の利益を喪失したこと等から、被告に対し、保証契約に基づき、主債務に関する貸付残元金等の支払を求め、第一審では原告の請求を棄却したため、原告が控訴し、第二審では、主債務者が反社会的勢力関係者でないことが本件信用保証に係る法律行為の要素であったといえ、本件信用保証に係る契約書等の文書に明文の条項が設けられていなかったからといって、被告において、錯誤の主張ができないということにはならないと示し、上記保証契約において主債務者が反社会的勢力関係者でないことが法律行為の要素になっていたにもかかわらず、実際には、主債務者が反社会的勢力関係者であったことから、被告に錯誤があったと認められるとし、上記保証契約は民法95条本文により無効であるなどとして原告の請求を棄却した原判決を相当であるとして、控訴を棄却したため、原告が上告した事案において、被告の本件保証契約の意思表示に要素の錯誤があるとした原審の判断には、法令の解釈適用を誤った違法があるとし、原判決を破棄し、被告の保証債務の免責の抗弁等について更に審理を尽くさせるため,原審に差し戻しを命じた事例。