2016.08.09
覚せい剤取締法違反被告事件
LEX/DB25448089/最高裁判所第一小法廷 平成28年 7月27日 決定 (上告審)/平成28年(あ)第456号
本件覚せい剤取締法違反の被告人の弁護人が、原判決の事実誤認、量刑不当を主張し上告した事案において、刑法等の一部を改正する法律(平成25年法律第49号)による刑の一部の執行猶予に関する各規定(刑法27条の2ないし刑法27条の7)の新設は、被告人の再犯防止と改善更生を図るため、宣告刑の一部についてその執行を猶予するという新たな選択肢を裁判所に与える趣旨と解され、特定の犯罪に対して科される刑の種類又は量を変更するものではなく、刑の一部の執行猶予に関する前記各規定の新設は、刑事訴訟法411条5号にいう「刑の変更」に当たらないとして、上告を棄却した事例。