2017.03.28
遺族補償年金等不支給決定処分取消請求事件
★「新・判例解説Watch」H29.6月上旬頃 解説記事の掲載を予定しています★
★「新・判例解説Watch」H29.6月上旬頃 解説記事の掲載を予定しています★
LEX/DB25448538/最高裁判所第三小法廷 平成29年 3月21日 判決 (上告審)/平成27年(行ツ)第375号
上告人(原告・被控訴人)の妻が、公務により精神障害を発症し自殺したため、上告人が、遺族補償年金の支給請求をするとともに、遺族特別支給金等の支給申請をしたが、いずれも不支給とする旨の決定を受けたため、被上告人(被告・控訴人。地方公務員災害補償基金)に対し、上記処分の取消しを求め、第一審では、上告人の請求を認容したため、被上告人が控訴し、控訴審では、妻について、遺族補償年金を受給できるものとするが、夫について、「一般に独力で生計を維持することが困難である」と認められる一定の年齢に該当する場合に遺族補償年金を受給できるものとする旨の遺族補償年金の受給要件に係る区別は、合理性を欠くということはできないとし、第一審判決を取り消し、上告人の請求を棄却したため、上告人が上告した事案において、地方公務員災害補償法32条1項ただし書及び附則7条の2第2項のうち、死亡した職員の夫について、当該職員の死亡の当時一定の年齢に達していることを受給の要件としている部分が憲法14条1項に違反しないとしたうえで、原審の判断は正当として是認することができるとし、上告を棄却した事例。