2018.01.09
再審請求棄却決定に対する即時抗告の決定に対する特別抗告事件
LEX/DB25449157/最高裁判所第一小法廷 平成29年12月25日 決定 (特別抗告審)/平成27年(し)第587号
a社の実質経営者A及び友人Bと共謀の上、同社の財産に対する徴収職員からの滞納処分の執行を免れる目的で,真実はBに譲渡した事実はないのに,同社が経営する風俗営業店5店舗の営業をBに譲渡したかのように装って同社の財産を隠蔽することを企て、〔1〕4回にわたり,不動産賃貸借契約に関し同社が返還を受け得る賃借保証金債権をBに仮装譲渡し、〔2〕本件店舗の営業主体が同社からBに変更されたかのように装って、79回にわたり、クレジット会社の係員をして、aに帰属すべきクレジット売上金をB名義の口座に振込入金させ、滞納処分の執行を免れる目的で財産を隠蔽した事件で、第1審で、請求人は、A及びBとの共謀の事実を否認し、A公判廷供述やB捜査段階供述の信用性等を争ったが、神戸地裁は、請求人から財産隠蔽のやり方を教えてもらい仮装譲受人としてBを提案された旨のA公判供述、請求人から仮装譲受人になる話を持ち掛けられ了承した旨のB捜査段階供述の信用性を肯定し、共謀の事実を認定した上、請求人を懲役1年6月,執行猶予3年に処したため、請求人は控訴したが、大阪高裁は、控訴棄却の判決を受け、最高裁でも上告棄却の決定を受け、第1審判決は確定(確定判決)したが、請求人は、無罪を言い渡すべき明らかな証拠をあらたに発見したとして、確定判決に対する再審を請求し、新証拠として、Aの陳述書等を提出したが、無罪を言い渡すべき明らかな証拠をあらたに発見したとは到底認められないとして、再審請求を棄却する旨の決定(原々決定)をしたため、請求人からの即時抗告を受けた原審は、事実の取調べとしてAの証人尋問(新証人尋問)を実施した上で、原々決定を取消し、再審を開始する旨の決定(原決定)をしたため、最高裁に特別抗告した事案において、A新供述は、A公判供述の信用性を動揺させるものではなく、その余の新証拠を考え併せてみても、確定判決の事実認定に合理的な疑いを抱かせるに足りるものとはいえず、A新供述等の新証拠が、請求人に対し無罪を言い渡すべき明らかな証拠に当たるとした原判断には、刑事訴訟法435条6号の解釈適用を誤った違法があるといわざるを得ず、原決定を取り消し、即時抗告を棄却した事例。




















