TKC全国会 中堅・大企業支援研究会(中大研)

掲載日:2013.11.25

これから電子申告に取り組む皆様へ

第6回 電子申告のメリット

税理士 岡田淳

TKC全国会 中堅・大企業支援研究会会員
税理士 岡田 淳

法定調書等の電子提出の義務化にともない、これから電子申告に取り組む方々のために、事前準備から実務の流れまでをわかりやすく解説いたします。

法定調書の電子申告なら「e-TAX法定調書」

 最終回の今回は「法定調書等の電子提出義務化」の対象となる方はもちろん、対象とならない方にも、電子申告をはじめることで得ることのできる電子申告のメリットについて、ご紹介したいと思います。また、電子申告のもう一つの方法である税理士の代理送信についてもご紹介いたします。

1.電子申告のメリット

 電子申告は、紙で申告する場合に比べて、①提出作業工数の削減、②コストの削減、③提出漏れ・ミスの減少、の大きく3点のメリットがあります。詳細は以下の通りです。

(1) 作業工数の削減
  1. 申告書の枚数が多いほど増える、印刷にかかる時間、印刷機への紙の補充、トナーの交換作業等が削減できます。
  2. 印刷した紙の申告書の仕分けや封入作業、宛名書きを省略できます。
(2) コストの削減
  1. ペーパーレス化による保管スペース、保管費用が削減できます。
  2. 申告書印刷のための紙やトナーの消費が大幅に削減できます。
  3. 郵送による封筒代や郵送代が削減できます。
  4. 仕分けや封入作業にかかっていた人件費が削減できます。
(3) 漏れ・ミスの削減
  1. 単純作業による、申告書の仕分け誤り、送付先誤り、送付漏れといったリスクを削減できます。

 特に提出先の市区町村が多いほど、電子申告のメリットは大きくなります。確定申告だけではなく、中間申告、修正申告においても電子申告での申告が可能となっております。給与支払報告書の紙での申告による、仕分け作業などを考えると、より実感できるのではないでしょうか。

 また、数値としてメリットを確認するために、①印刷コスト、②郵送コスト、③人件費のコストがどれだけ削減できるのかシミュレーションを実施してみることをおすすめします。

2.電子申告のメリットを享受できる環境が整ってきています!

 上記のメリットについては、なんとなく知っているという方は多いでしょうし、そのメリットを実感され、電子申告をはじめる方は毎年増えています。

図1:平成24年度におけるe-TAXの利用件数

図2:eLTAXの利用件数

 上記のとおり、e-TAXに比べ、地方税の電子申告の利用件数の伸びが高くなっています。これは、①電子申告の受付を開始している地方公共団体が年々増加していること、②メリットを実感され、他税目での電子申告の実施により地方税電子申告を行わない理由が減少していることが大きくあると思います。

 また、平成25年11月25日から全地方公共団体が個人住民税の電子申告のサービスを開始するとともに、eLTAXの利用時間の拡充や、利用者IDの即時発行など、電子申告の利便性の向上も検討されています。

 このように、ますます電子申告のメリットを享受できる環境は整っています。

3.税理士による代理送信

 税理士による代理送信とは、その名の通り、税務書類作成の委嘱を受けた税理士が納税者の申告書等のデータを作成して、税理士による電子署名・送信を実施するというものです。平成19年1月より、税理士が代理送信する場合、納税者本人の電子署名を省略し、税理士の電子署名のみで電子申告可能となります。

 代理送信のメリットとしては、納税者自身で電子申告することに比べて、①税務の専門家である税理士が電子申告することへの安心感、②電子申告に関わるPCの設定が不要、③電子証明書の取得・管理が不要、があります。

 税理士による代理送信を希望される場合には、顧問税理士に相談してみてください。

 

 当コラムでは、これから電子申告に取り組む皆様が、よりスムーズに電子申告を実践できるよう、事例も含めて電子申告の"HOWTO"についてご紹介してきました。

 電子申告のメリットを享受できる環境が整ってきた今、是非、電子申告に取組んでいただき、そのメリットを実感してください。当コラムがそのきっかけになれば幸いです。

プロフィール

税理士 岡田 淳(おかだ じゅん)

TKC全国会 中堅・大企業支援研究会会員

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