オンライン会議のコミュニケーションで苦労している社員が多いようです。参加する際の心構えやマナーについて教えてください。(卸売業)
オンラインでのコミュニケーションがビジネスシーンの日常になってきました。しかし、オンライン会議に参加することにストレスや、不安を感じるビジネスパーソンも多いのではないでしょうか。そんなストレスや不安を解消するために、参加者一人ひとりが、ちょっとしたマナーを意識して取り組むことが大切です。特に意識していただきたい点を二つ、ご紹介します。
1.音声や映像をきちんとつなげること
オンラインの場合、音声や映像がつながらなければ会議自体が成立しません。たとえば、顧客との商談や会社の大切な会議に参加したものの回線の不調で映像や音声が途切れてしまったり、話をうまく聞き取れなかったりした場合、相手の信頼はもとより、会議自体の生産性を著しく下げてしまいます。そうならないために、自宅の回線速度を調べる、無線が心配であれば有線でつなぐなど、必要な環境を整えておきましょう。
また、会議開始時間ギリギリに参加して、音声が聞こえないなどといったトラブルになれば、ほかの参加者の貴重な時間を無駄にすることになります。会議時間の少し前にはログインし、接続に問題がないか確認しておくことを心がけましょう。
これらのことは当たり前といえば当たり前ですが、できていない人が多いのが実態です。「音声や映像をつなげる」を準備の第一にしておくことは、オンライン会議に参加する際の大前提となるマナーと言えるでしょう。
2.相手の話にしっかり反応する
オンラインでの話し合いの最大の課題は、相手の反応が見えにくく、相手との距離感がつかみにくいことです。自分から話すことに不安を感じる話し合いの場になると、コミュニケーションの量や質が低下し、会議の生産性自体を下げてしまいます。参加者がお互いに安心して話し合えるように、相手の話に意識的に反応することも大切なマナーです。
たとえば、生活雑音がまざり込むことからマイクをミュートにする人がいます。もちろん、これもマナーといえばマナーですが、大切なことは会議の目的に照らして正しいマナーかどうかを考えることです。特に双方向で話し合うような会議の場では、参加者が安心して話せる環境をつくることを優先しましょう。うなずきや笑顔などの視覚的な要素はもちろん、相手の話に声でしっかり反応を届けることが大切です。
これを私たちは、「ガヤ音(おん)」と呼んでいますが、相手に聞こえるギリギリくらいの音量で、「なるほど」「そうか」「いいね」など、簡単に反応するだけでも効果的です。質問や要約などのコミュニケーションスキルがあれば、なお一層話し合いの質が上がってきます。「『愛している』と言わなくてもわかるだろう!」という人がいますが、オンラインでは、「愛している」と言わないと伝わりません。恥ずかしさや面倒くさい気持ちもあると思いますが、ぜひ意識してやってみてください。
人と人とのコミュニケーションが大切であることは、オンラインでもリアルでも変わりません。オンライン環境でも、何をされるとうれしいか、あるいは不安になるか、自分に置き換えて考える姿勢が一番大切です。