スマート行政DX推進を支援する

情報誌 「新風」(かぜ)

2025年4月号Vol.138

【TKC サポートインフォメーション1】スマート行政DX標準化後を見据えフロント/バック連携強化

 今年1月、総務省は「令和6年度自治体フロントヤード改革モデルプロジェクト」で目指す姿として、〈住民の希望に沿った窓口の実現〉と〈職員の時間を生み出す業務フロー〉を打ち出しました。
 基幹業務システム標準化後を見据えたものとして、いまその動向が注目されています。

標準化に対応した連携

 TKCでは、これまでもフロントヤードとバックヤードの連携を積極的に進めてきました。
 窓口業務のデジタル化を支援する「かんたん窓口システム」と「住基システム」を連携し、①申請時に氏名・住所など基本情報のデータ入力を省力化、②受け付けた申請データを住基システムへ自動連携し業務を効率化──を支援しています。
 さらに、システムの標準化後は基本情報に加えて、介護保険や国民健康保険などの資格情報の連携をスタート。これにより住民が保有する資格情報を正確に把握でき、必要な手続きだけを漏れなく案内できます。
 標準化により、活用できるデータ範囲の拡大も期待されます。そこで今後の連携拡充のあり方を検討するにあたり、このほど各種手続きの申請項目に関する調査を実施しました。
 その結果、データ連携の拡大により一層の省力化は図れるものの、実現にはいくつかの課題があることが分かりました。その一つが〈第三者の情報が必要になる〉です。窓口に来た届出人と申請対象者が異なる場合には本人以外の情報(データ)が必要となるため、データの連携要件が複雑になります。解消には、フロントヤードとバックヤードを一体で整備し、それぞれの手続きに適したデータ連携を行えるようにすることが必要です。

住民の希望に沿った窓口の実現 職員の時間を生み出す業務フロー

 TKCでは〈住民の希望に沿った窓口の実現〉を支援するオンライン申請や、〈窓口業務のデジタル化〉を支援するシステム、〈職員の時間を生み出す業務フロー〉を支援する基幹業務システムについて、一体的に整備・拡充を図る計画です。これにより手続きの特性を考慮したデータ連携を実現し、フロント/バックヤード連携効果の〝最大化〟を目指します。
 こうした取り組みを通じて、これからも住民・職員双方に便利な「スマート行政DX」の実現をご支援してまいります。

導入システム