2025年1月号Vol.137

【TKC サポートインフォメーション2】ガバメントクラウド移行安全・確実な移行支援とコスト削減への取り組み

 ガバメントクラウドへの移行が、いよいよ大詰めを迎えます。
 これは単に〈稼働インフラの変更〉ではなく、同時に〈業務システムの標準仕様準拠〉も伴う難易度の高いプロジェクトです。成功には高度な技術と、移行にかかるコストと得られる価値、実現可能性のバランスなどを考慮した移行計画の策定が重要となります。加えて、システム移行はゴールではなく、移行後もコスト削減やユーザーの利便性向上など継続的な改善が求められています。
 TKCでは、お客さまの負担を軽減し、安全かつ確実なシステム移行を支援するため、次のような対応策を講じています。

1. 移行実績の蓄積

 標準準拠システムをガバメントクラウド上で安定的に稼働させるため、先行事業(早期移行事業)へ積極的に参画し、ガバメントクラウドでのシステム稼働実績を積み上げています。これにより、移行に伴うリスクを事前に把握し、問題点の早期解決を図っています。

2. データ移行の効率化

 業務システムの標準化や標準文字への切り替えに伴う大量データコンバートは、移行時における大きな課題の一つです。
 当社では、ガバメントクラウドの柔軟なリソースを活用することで、このプロセスをできる限り自動化・短縮化する仕組みを構築。また、現行システムが稼働している自社データセンターからガバメントクラウドへの通信回線を増強し、大量のデータを短時間に移動できる準備も整えています。

3. 週末移行による負担軽減

 システム移行作業を週末に実施、完了させることで、システムの並行稼働期間をなくし業務への影響を最小限にとどめる工夫を行っています。これにより、お客さまの負担軽減とシステム利用時間の最大化を目指します。

4. 共同利用方式でコスト削減

 デジタル庁が推奨する「共同利用方式/アプリケーション分離」(マルチテナント)方式を採用し、それぞれの団体にかかるクラウド基盤利用料の低減を目指しています。サーバーやデータベースなどのクラウド環境を一つの団体で占有する方式と比べて、複数団体でリソースを共同利用するマルチテナント方式は、大きなコスト按分効果が期待されます。

◇   ◇   ◇

 自治体にとって、2025年度末までに基幹主要システムを標準仕様に準拠させ、ガバメントクラウドへの移行を完了させることは大きな挑戦です。
 TKCはシステム開発事業者として、これらの取り組みを通じてお客さまにかかる負担を減らしつつ、安全・確実な移行に努めます。また、お客さまと連携して移行後も継続的なシステム改善を図りながら、行政サービスのデジタル化推進に貢献してまいります。

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