掲載日:2016.10.05

財務省

財務省「オーストリアとの租税条約の改正交渉を開始」等を公表

平成28年9月30日(木)・10月3日(月)、財務省ホームページで「オーストリアとの租税条約の改正交渉を開始します」等が公表されました。

1.オーストリアとの租税条約の改正交渉を開始します(10月3日公表)
http://www.mof.go.jp/tax_policy/summary/international/press_release/20161003at.htm

日本国政府は、オーストリア共和国政府との間で、現行の租税条約(所得に対する租税に関する二重課税の回避のための日本国とオーストリア共和国との間の条約、1963年発効)を改正するための交渉を開始します、とのことです。

※同日、外務省ホームページでも「日・オーストリア租税条約の改正交渉開始」が公表されました。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press4_003765.html

2.スロベニアとの租税条約が署名されました(9月30日公表)
http://www.mof.go.jp/tax_policy/summary/international/press_release/20160930si.htm

平成28年9月30日、日本国政府とスロベニア共和国政府との間で「所得に対する租税に関する二重課税の除去並びに脱税及び租税回避の防止のための日本国とスロベニア共和国との間の条約」の署名が東京で行われました。我が国とスロベニア共和国との間では、これまで租税条約は存在せず、本条約は、両国の緊密化する経済関係等を踏まえ、新たに締結されるもので、国際的な二重課税を調整するため、両国において課税することができる範囲を明確にする規定等を設けており、その締結によって、両国の税務当局間において、条約の規定に従っていない課税についての協議、租税に関する情報交換及び租税債権の徴収共助の実施が可能となり、二重課税を回避し、国際的な脱税及び租税回避行為を防止しつつ、両国の投資・経済交流を一層促進することが期待されます、とのことです。
  本条約は、両国においてそれぞれの国内手続を経た後、外交上の経路を通じて、その国内手続の完了を確認する通告を相互に行い、遅い方の通告が受領された日の後30日目の日に効力を生じ、次のものについて適用される、とのことです。
(1)我が国においては、
  イ  課税年度に基づいて課される租税に関しては、この条約が効力を生ずる年の翌年の1月1日以後に開始する各課税年度の租税
  ロ  課税年度に基づかないで課される租税に関しては、この条約が効力を生ずる年の翌年の1月1日以後に課される租税
(2)スロベニアにおいては、
  イ  源泉徴収される租税に関しては、この条約が効力を生ずる年の翌年の1月1日以後に取得される所得
  ロ  その他の租税に関しては、この条約が効力を生ずる年の翌年の1月1日以後に開始する各課税年度について課される租税

次の資料が公表されました。
  ○「所得に対する租税に関する二重課税の除去並びに脱税及び租税回避の防止のための日本国とスロベニア共和国との間の条約」(和文/英文)
  ○スロベニアとの租税条約のポイント

※同日、外務省ホームページでも「日・スロベニア租税条約の署名」が公表されました。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press4_003759.html

3.インドとの租税条約を改正する議定書が発効します(9月30日公表)
http://www.mof.go.jp/tax_policy/summary/international/press_release/20160930in.htm

9月29日(木)、日本国政府とインド共和国政府との間で「所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国政府とインド共和国政府との間の条約を改正する議定書」(平成27年12月11日署名)を発効させるための外交上の公文の交換が東京で行われ、本改正議定書は、本年10月29日に発効し、次のものについて適用されます、とのことです。
(1)我が国においては、
  イ 課税年度に基づいて課される租税に関しては、平成29年1月1日以後に開始する各課税年度の租税
  ロ 課税年度に基づかないで課される租税に関しては、平成29年1月1日以後に課される租税
(2)インドにおいては、
  イ 源泉徴収される租税に関しては、平成29年4月1日以後に支払われ、又は貸記される額
  ロ 平成29年4月1日以後に開始する各課税年度の所得に対する租税

  情報交換及び徴収共助に関する規定は、対象となる租税が課される日又はその課税年度にかかわらず、本年10月29日から適用。

次の資料が公表されました。
  ○「所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国政府とインド共和国政府との間の条約を改正する議定書」(和文/英文)

※同日、外務省ホームページでも「日・インド租税条約改正議定書の発効」が公表されました。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press4_003753.html

4.ドイツとの新租税協定が発効します(9月30日公表)
http://www.mof.go.jp/tax_policy/summary/international/press_release/20160930de.htm

9月28日(水)、日本国政府とドイツ連邦共和国政府との間で「所得に対する租税及びある種の他の租税に関する二重課税の除去並びに脱税及び租税回避の防止のための日本国とドイツ連邦共和国との間の協定」(平成27年12月17日署名)を発効させるために必要な相互の通告が完了し、本協定は、本年10月28日に発効し、次のものについて適用されます、とのことです。
(1)我が国については、
  イ 課税年度に基づいて課される租税については、平成29年1月1日以後に開始する各課税年度の租税
  ロ  課税年度に基づかないで課される租税については、平成29年1月1日以後に課される租税
(2)ドイツ連邦共和国については、
  イ 源泉徴収される租税については、平成29年1月1日以後に支払われる租税の額
  ロ その他の租税については、平成29年1月1日以後に開始する各期間について課される租税

情報交換に関する規定は、対象となる租税が課される日又はその課税年度にかかわらず、本年10月28日から適用。

次の資料が公表されました。
  ○「所得に対する租税及びある種の他の租税に関する二重課税の除去並びに脱税及び租税回避の防止のための日本国とドイツ連邦共和国との間の協定」(和文/英文 )

※同日、外務省ホームページでも「新日・独租税協定の発効」が公表されました。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press4_003754.html

【ご参考】平成28年10月23日付けTKCエクスプレス「外務省「所得に対する租税及びある種の他の租税に関する二重課税の除去並びに脱税及び租税回避の防止のための日本国とドイツ連邦共和国との間の協定」等を公布」
http://www.tkc.jp/consolidate/tkc_express/2016/09/201609_00550

                                                                  以上

  
TKC税制改正セミナー
グループ経営における税務マネジメント取り組み事例発表セミナー

TKCエクスプレスの最新トピック