ニュースリリース
クラウドサービス利用拡大およびマイナンバー開始へ、データセンターの設備・セキュリティー体制を強化拡充
2015年7月16日
株式会社TKC(本社:栃木県宇都宮市/代表取締役社長:角 一幸)はクラウドサービスの利用拡大や情報セキュリティー上の脅威の高度化など、昨今、ビジネス環境が著しく変化していることを受けて、データセンター(TKCインターネット・サービスセンター:略称TISC)の設備および情報セキュリティー体制の強化・拡充へ取り組みます。
なお、これらの強化拡充に伴う投資額は約1.5億円を見込んでいます。
これにより、中小企業向け「FX2シリーズ」「PXシリーズ」、中堅・大企業向け「FX4クラウド」「TKC連結グループソリューション」、会計事務所向け「OMSクラウドサービス」、地方公共団体向け「新世代TASKクラウド」、総合法律情報データベース「TKCローライブラリー」などを利用されるお客さまが、従来にも増して“安全・安心・便利”にサービスをご利用いただける環境を整えます。
当社では、2003年10月に、“TKCシステムを利用されるお客さまのため”のデータセンターを開設しました。ここを拠点として、現在、アプリケーションの提供やデータバックアップなどのクラウドサービスを提供し、ユーザーである全国の会計事務所(約9100事務所)とその関与先企業である中小・中堅企業(約57万5000社)、中堅・大企業(約2300企業グループ・1万5600社)、地方公共団体(約900団体)、弁護士や法科大学院(約1万5000団体)などにご利用いただいています。
今後も継続的に自社データセンターの増強へ努めるとともに、各種クラウドサービスの拡充を図ってまいります。
設備・情報セキュリティー体制の強化拡充
1.クラウド共通基盤(仮想化環境)の強化・拡充について
当社では、2011年より仮想化技術を活用したクラウド共通基盤によりサービス品質の向上などに努めており、共通基盤へのシステム移行を進めてきました。
今夏に予定される法律情報データベースをもってすべての移行作業が完了しますが、これらクラウドサービスの利用拡大に伴い、ストレージシステムのパフォーマンス低下のリスクや運用管理・監視などにかかる作業負荷の増大が課題となっていました。
これら課題の解決策として、2014年12月に富士通の仮想化環境専用ストレージ「ETERNUS TR series」を導入し、順次システム移行を進めています。(2015年12月完了予定)
2.情報セキュリティーに関わる設備の強化・拡充について
当社では、かねてよりファイアウォール、IDS(通信回線を監視し、ネットワークへの侵入を検知して管理者に通報するシステムのこと)などを導入し、情報セキュリティーの強化・拡充に継続して努めてきました。
このたび「社会保障・税番号(マイナンバー)制度」のスタートに合わせ、2016年に予定していた物理的・技術的な対策面の強化・拡充計画を前倒しし、今年12月末までをめどにクラウド共通基盤に最適かつ最新鋭のファイアウォール設備を導入します。
3.情報セキュリティー体制の強化・拡充について
当社では、第三者機関による各種認定(*別添資料参照)を取得し、これを維持することにより、これまで人的対策を含めた情報セキュリティーマネジメントシステムの整備・運用に努めてきました。これに加えて、新たにクラウドサービス事業者として対応すべきリスクとそれに対する管理策の強化・拡充を図ります。
具体的には、2015年内をめどに国際規格の策定作業が進められている「ISO/IEC27017」(クラウドサービスにおけるISO/IEC27002に基づく情報セキュリティ管理策実践のための規範)の認証取得を目指すもので、そのための社内プロジェクトをこのほど発足いたしました。
【実施時期】 2014年12月~2015年12月末(予定)
【上記設備・対策の強化拡充に伴う投資額】 約1.5億円を見込む
TKCインターネット・サービスセンター(略称:TISC)の概要
【サーバルーム面積】3,412平方メートル(約1,034坪)
【地震対策】免震構造(震度7でも継続使用可能)
【雷対策】JIS規格に規定される外部雷保護(建物の保護)
IEC(国際電気標準会議)で規定する内部雷保護システムに対応
【中央監視システム】24時間体制で365日、正社員による有人監視
【その他】電気設備の二重化、非常用バックアップ発電機(発電機用燃料備蓄72時間分以上)、超高感度煙検知システム、窒素ガス消火システム など
【第三者機関による各種認証】
ISO27001:情報セキュリティに関する認証
86号監査:受託業務に係る内部統制の評価
TISCで提供する以下の6つのサービスに係る内部統制に関して、日本公認会計士協会の監査・保証実務委員会実務指針第86号に基づく「受託業務に係る内部統制の保証報告書」(86号報告書)を受領しています。
法人電子申告システム ASP1000R
連結会計システム eCA-DRIVER
連結納税システム eConsoliTax
税効果会計システム eTaxEffect
統合型会計情報システム FX4クラウド、FX5
LGWAN-ASPサービス登録事業者
TISCは地方公共団体法人地方公共団体情報システム機構が提供する「LGWAN-ASPサービス接続/登録資格審査」に合格しています。
ファシリティサービス(平成15年10月20日審査合格)
ホスティングサービス(平成15年11月28日審査合格)
アプリケーションおよびコンテンツサービス(平成15年11月28日審査合格)
一般社団法人地方税電子化協議会 認定委託先事業者
TKCのデータセンターの特長
TKCでは、お客さまが安全・安心なICT環境で情報システムを利用し、万一の事態にも事業活動を維持・継続させることができるよう2003年10月22日、栃木県内にデータセンターを開設しました。そのため、当社ではサーバー等をまた貸しするなどのデータセンター事業は行っておらず、あくまでもTKCシステムを利用されるお客さまのための施設として今日に至っています。
その最大の特長は、災害に強い堅牢な建物や最高度の情報セキュリティー対策といったインフラ面に加えて、当社社員が24時間365日サービスの稼働状況を監視するなど運用面でも万全なサービス体制をとっていることです。特に「自社データセンター」ですべてのサービスを「社員」が担う例は、ほかにありません。
システムの開発・提供からデータセンターでのクラウドサービスの運用までTKCが“All in One”でサポートすることから、トラブル等が発生しても早急な復旧が可能です。
また、東日本大震災では震度6強の揺れに見舞われ、建物は北東の方向へ16.5センチ引っ張られましたが、免震装置等の地震対策により建物内部への影響は皆無で、提供する各種サービスを1秒たりとも停止させることもなく、その堅牢さが証明されました。
さらにマイナンバー制度にあたっては、お客さまが利用する「個人番号」をデータセンターで安全に保管し、必要な場合に限って利用できる仕組みを構築することで、番号法等で求められる「安全管理措置」への対応を支援します。
提供中の主なクラウドサービス
【会計事務所向け】
オフィス・マネジメント・システム「OMSクラウド」
【中堅企業向け】
統合型会計情報システム「FX4クラウド」
建設業用会計情報データベース「DAIC3クラウド」
【上場企業を中心とした大企業向け】
TKC連結グループソリューション
連結納税システム「eConsoliTax」
法人電子申告システム「ASP1000R」
連結会計システム「eCA-DRAIVER」
統合型会計情報システム「FX5」
税効果会計システム「eTaxEffect」
海外ビジネスモニター「OBMonitor(for Overseas Business)」
【非営利法人向け】
統合型会計情報システム「FX4クラウド(社会福祉法人会計用)」
統合型会計情報システム「FX4クラウド(公益法人会計用)」
医業会計データベース「MX3クラウド」
【地方公共団体(主に市区町村)向け】
行政情報システム「新世代TASKクラウド」
【法科大学院、法曹界、企業法務部向け】
総合法律情報データベース「TKCローライブラリー」
以上
当リリースに関するお問い合わせ先
株式会社TKC 東京本社 経営管理本部 広報部
TEL:03-3266-9200