2020年7月号Vol.119

【トレンドビュー】法人関係税、eLTAX の機能改善について

寄稿 地方税共同機構

 eLTAXは、昨年9月に5年ぶりの全面更改を終え新システムに移行するとともに、地方税共通納税システムを新たに稼働させました。2020年も大法人の電子的提出義務化や国税と地方税の手続きの一元化など、納税者等の利便性向上に取り組んでいます。そこで、法人関係を中心に最近追加・変更された機能の概要を紹介します。

国税との情報連携、申告手続きの改善

図1 主な機能改善項目

 法人関係手続きのワンストップサービスの導入、大法人の電子的提出義務化などに伴い、国税と地方税との間の各種連携が進められています。開廃業・異動等にかかる申請・届出手続きの電子化に対応するとともに、国税と地方税の共通入力事項はe-Taxと連携できるようになりました。また、e-Taxで法人税申告を行い、財務諸表等を電子データで提出している場合、地方税の電子申告における提出が不要となりました。
 これらへの対応のため国税申告連携サーバを新設し、3月23日(バックオフィス連携開始は3月30日/地方団体へは31日)からeLTAXによる連携運用を開始しています。
 また、法人税にかかる名簿情報、申告決議情報のデータ連携も11月から開始されます(20年3月国税処理分から)。移行期間中は従前の方法で連携が行われる地域もありますが、22年4月以降は媒体による連携はなくなります。

図2 法人関係税にかかる国税連携システムの仕組み

共通納税システム

 共通納税システムを利用して納税する場合の納付区分に、「更正・決定」を追加しました。9月には納付情報発行依頼にかかる情報の転用機能を追加し、前回納税したデータから納税額をコピーできるようにします。毎月納税される特別徴収にかかる個人住民税に便利な機能です。
 金融所得にかかる個人住民税(利子割、配当割、株式等譲渡所得割)については、21年10月以降eLTAXを利用して電子申告・納入できるようにすることとされ、現在システム開発を進めています。
 なお、共通納税システムで納税できる税目の拡大、納付方法の多様化については、引き続き関係機関等との調整を行うなど検討を進めています。

PCdeskの利用環境

 税理士会等からの要望を踏まえ、20年3月からMicrosoft Edge(Chromium版)でもPCdesk(WEB版)を利用できるようにしました。

コロナ対策に伴う臨時対応

 新型コロナウイルス感染症の影響による申告期限の延長や徴収猶予について、電子的な手続きが可能となるよう緊急対応を行いました。
 今回は迅速にシステム対応することを優先し、「徴収猶予申請手続」については既存の税務代理権限証書の画面・書類添付手続を活用して20年5月からeLTAXで申請できることとしました。今後は、今回のような新たな手続きにも汎用的に利用できる申請手続きを、eLTAXに設定することが期待されます。

〔徴収猶予特例申請手続の電子化〕

 徴収猶予の特例措置に関する申請書、添付書類を、eLTAXから関係地方団体に一括申請できるようにしました。なお、税務代理権限証書の提出手続きを借用した臨時的な措置のため、個人が道府県に対して自動車税や不動産取得税などの特例猶予をPCdesk(WEB版)で申請する場合は、「申請・届出書(法人)」へ進み、各道府県へそれぞれ個別に申請手続きしていただくこととしました。

〔申告期限等延長への対応〕

 新型コロナウイルス感染症の影響による地方法人関係税の申告期限延長申請の手続きについては、各地方団体が指定した方法によって行うことが原則です。
 しかし、その方法が提出先によって異なると、税務ソフトを利用している場合に〈指定個所に付記ができない〉ことなどが考えられます。多数の地方団体に申告する法人や一定の税務ソフトを利用している法人にとっては、こうした利用しにくいケースも想定されるため、eLTAXの共通様式を添付することで申請できることとしました。

電気供給業にかかる事業税

 電気供給業のうち発電・小売電気事業にかかる法人の事業税について、課税方式が一部変更されます。省令改正等を踏まえた上で、税率、申告書様式等の変更に伴うeLTAXの改修を20年9月までに行う予定です。

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