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情報誌 「新風」(かぜ)

2026年1月号Vol.141

【トレンドビュー】第5期eLTAX更改、概要と今後の予定

地方税共同機構 システム部システム企画グループ グループリーダー 課長 原 崇宏

 地方税ポータルシステム(eLTAX)は、地方税共同機構が構築・運用する地方税務手続きにおける共通の電子申告、電子納税の窓口となるシステムであり、利用者と全国1,788の全ての地方団体をつなぐ地方税の社会インフラとして機能しています。
 本稿では、2026年9月のシステム更改に向けて、現在、当機構が開発を進める「第5期eLTAX」の概要と今後の予定について紹介します。

1.利用者が申告・納税等をしやすい環境整備

 第5期eLTAXでは、利用者がより申告・納税等をしやすい環境を整備するため、機能追加・機能改善を予定しています。

① サービス提供時間の拡大

 共通納税における税目拡大や電子申告の手続き拡大など、近年のeLTAXで対応する業務の拡大や個人納税者など利用者の拡大による利用形態の変化を踏まえ、サービス提供時間を拡大します。
 これにより、年末年始やメンテナンス等に伴う計画停止期間を除いて、基本的に24時間365日、電子申告・電子納税手続きが可能となります。

② GビズIDログイン機能の実装

 幅広い行政サービスに対応し、今後も拡大が見込まれるGビズID(注1)によるログイン機能を実装します。
 これにより、利用者は取得済みのeLTAX利用者IDとGビズIDを、PCdesk(注2)上で一度ひも付ければ、以後、GビズID認証によりPCdeskにログインすることが可能となります。

③ 給与支払報告書提出手続きの利便性向上

 27年1月以降、給与支払報告書の電子提出義務化の提出枚数がさらに引き下げられることや、源泉徴収票の提出方法が見直されることを見据え、給与支払報告書提出手続きの利便性向上を図ります。
 具体的には、利用者が迷わず手続きを進めることが可能となるよう、ステップ式入力や入力補助サービスの導入によりUIの向上を図るほか、給与支払報告書の提出を含む個人住民税(特別徴収)にかかる一連の手続きがWEB上で完結するようPCdesk (WEB版)に機能を集約します。

2.地方団体の業務効率化に資する情報連携の拡充

 第5期eLTAXでは、地方団体の業務効率化を進めるため、国税連携システム(注3)を経由した国税当局との情報連携の拡充を予定しています。
 なお、詳細については、eLTAX団体向けホームページで公開しているeLTAX5期更改にかかる仕様書をご確認ください。

① 国税・地方税の連携項目の拡充(26年9月運用開始)

 「所得税確定申告書等のデータ連携」で連携する帳票が拡充され、①書面により提出された申告書の決算書等、計算明細書、添付書類など、②e-Taxにより提出された申告書では、別送で提出された申告書関係書類など──が連携対象となります。また、「法定調書等・源泉徴収義務者のデータ連携」では、「配当、報酬、利子等の資料」および「給与・年金の源泉徴収票」に加え、新たに連携する帳票が拡充されます。
 これにより、実地における閲覧等の対応による国税・地方税当局双方の事務負担が軽減されます(法人税情報については「3.今後の予定」を参照)。

② 税務照会業務のオンライン化(27年5月運用開始)

 地方団体と国税局・税務署間の税務照会業務が、オンラインで可能となる「国税・地方税間照会機能」が実装されます。
 照会および回答項目をCSVファイルレイアウトにより定義した定型照会では、①地方団体から国税局・税務署に対する滞納情報に関する照会業務、②国税局・税務署から地方団体への課税情報や滞納情報に関する照会への回答業務──がシステム上で可能となります。これにより、現在、書面や対面で行われている照会・回答業務において、国税・地方税当局双方の事務負担が軽減されます。

3.今後の予定

 26年9月のシステム更改に向けて、地方団体においては4月より開始予定の団体連動試験(注4)へ参加いただきますようご協力をお願いします。
 また、27年9月には、地方団体間の情報連携の強化と国税当局からの法人税情報の連携の拡充を目的とする「地方税外部連携システム」(注5)の稼働が控えています。今後、当機構のホームページや説明会等を通じて随時情報発信を行う予定ですので、引き続きこれらの動向に注目していただきますようお願いいたします。

(注1)デジタル庁が提供する全ての事業者を対象とした共通認証システム (注2)当機構が利用者向けに無償提供するeLTAX対応ソフトウエア (注3)当機構が地方団体向けに提供する、主に国税当局と地方団体間で情報連携を可能とするeLTAXのサブシステム。 (注4)国税当局とのデータ連携に関する機能については、26年9月以降、段階的に運用を開始するため、試験日程や試験項目の詳細は別途案内します。 (注5)当機構が地方団体向けに新たに開発する、主に地方団体間での情報連携を可能とするeLTAXのサブシステム

国税・地方税連携の拡充

導入システム