ニュースリリース
TKCのデータセンター10周年、クラウドを活用した各種サービスをさらに拡充へ
平成25年10月22日
株式会社TKC(本社:栃木県宇都宮市/代表取締役社長:角 一幸/資本金:57億円)のデータセンター(TKCインターネット・サービスセンター:略称TISC/平成15年10月22日開設)は本日、開設から10周年を迎えました。
昨今、クラウドサービスが急拡大する中、データセンター事業を手がける企業では大型施設を相次いで開設していますが、当社ではそうした事業者とは一線を画し、TKCシステムを利用される“お客さまのためだけのデータセンター”として、アプリケーションの提供やデータバックアップなどさまざまなサービスを提供しています。
現在、当社データセンターは、全国の会計事務所(約8800事務所)とその関与先企業(約57万5000社)、中堅・大企業(約1900企業グループ・1万3900社)、地方公共団体(約900団体)などにご利用いただいています。
この数年間で、クラウドサービスの利用が急速に進み、例えば地方公共団体での商談はほぼ100%がクラウドで、中堅・大企業においてもサーバー設置型/クラウド型のいずれかを選択できるTKCシステムでは、利用顧客の約8割がクラウド型を選ばれています。
当社では、“お客さまのためのデータセンター”として今後も継続的にTISCの設備増強を図るとともに、各種クラウドサービスを拡充してまいります。
当社データセンターの位置付け
TKCでは、お客さまが安全・安心なICT環境で情報システムを利用し、万一の事態にも事業活動を維持・継続させることができるよう平成15年10月22日にデータセンターを開設しました。
そのため、当社ではサーバー等をまた貸しするなどのデータセンター事業は行っておらず、あくまでもTKCシステムを利用されるお客さまのための施設として今日に至っています。
現在、クラウドサービスに限らず、TKCシステムを利用されるお客さまは、何かしらで当社データセンターを利用されていることになります。
この10年間の動き など
TISCは建設当初より免震構造など自然災害や火事などへの対策を十分に考えて設計されていますが、この10年間で取り組んだ対策などは以下の通りです。
【環境対策】
データセンターの電力消費量は一般的なオフィスビルの数十倍といわれ、省エネが大きなテーマとなっています。
TISCでは、竣工当初から「外気導入空調」や環境に優しい「窒素ガス消火設備」を採用していますが、その後も「ホットアイル/コールドアイル方式」「ホットアイルキャッピング」の採用による空調効率の向上、「LED照明」の採用などを行い、環境配慮型データセンターとして省電力とライフサイクルCO2の削減に努めています。
【採水対策】
データセンターでは、サーバールームを一定の湿度に保つため大量の水が必要となります。東日本大震災をきっかけとして、平成23年夏、万一に備えた採水施設として敷地内に井戸を掘削しました。この井戸はTISCで利用するほか、緊急時には近隣住民にも開放する予定で、毎年水質検査も受けています。
【サービス基盤の強化】
提供するサービス種類やお客さまの増加に伴い、この10年間でサーバー等の設置機器数は毎年平均数%の伸び率で増加しています。
なお、より効率的なサービス提供基盤として現在、最新の仮想化技術を活用しクラウド共通基盤の整備を進めています。これによりサーバーの信頼性や運用管理性を高め、サービス内容や品質の向上を図ります。
【視察者数】
データセンターの安全性は実際に見ていただかなければ分からないことから、当社では開設当初から積極的に視察を受け入れており、その数は10年間で3000名に達しています。
会計事務所事業部関連では、会計事務所のほか、上場企業を中心とする中堅・大企業の視察者となっています。一方、地方公共団体事業部関連では、市町村および市町村議会の視察者となっています。
クラウドサービスへの取り組み
TKCは創業以来、お客さまに対して各種システムやサービスを「最もパフォーマンスよく、使いやすく、低コストで提供する」ことを追求し続けてきました。そのため1980年代には、すでに会計事務所向け端末機(富士通のビジネスパソコンF9450)と当社のホストコンピュータとをつないで、夜中にパソコンのFDからデータを吸い上げるというネットワークサービスを手がけていました。こうしたサービスを進化させたのが、いまの「クラウドサービス」です。
【提供中の主なクラウドサービス】
会計事務所向け
オフィス・マネジメント・システム「OMSクラウド」
中堅企業向け
統合型会計情報システム「FX4クラウド」
大企業向け
TKC連結グループソリューション
連結納税システム 「eConsoliTax」
法人電子申告システム「ASP1000R」
連結会計システム「eCA-DRAIVER」
統合型会計情報システム 「FX5」
税効果会計システム「eTaxEffect」
非営利法人向け
統合型会計情報システム「FX4クラウド(社会福祉法人会計用)」
「FX4クラウド(公益法人会計用)」
地方公共団体向け
行政情報システム「TASKクラウドサービス」
お客さまにとっては、システムで何ができるかが重要なのであって、より安く・便利に使えればクラウドサービスである必要はありません。
そのためTKCでは、お客さまの規模や利用状況により、あえてクラウドサービスで提供しないシステム(FX2やe21まいスターなど)もあります。その場合でも、お客さまがパソコンやサーバーに保管されているデータをTISCで安価にバックアップできるサービスを提供しており、万一、重要なデータが消失した場合でもデータを容易に復元し、お客さまの事業活動の継続や早期復旧に役立てていただけます。
TKCインターネット・サービスセンター概要
サーバー室 3,412平方メートル(約1,034坪)
地震対策 免震構造(震度7でも継続使用可能)
雷対策 JIS規格に規定される外部雷保護(建物の保護) IEC(国際電気標準会議)で規定する内部雷保護システム
システム運用・監視 24時間体制で365日、正社員による有人監視
その他 電気設備の二重化、非常用バックアップ発電機(発電機用燃料備蓄72時間)、超高感度煙検知システム、窒素ガス消火システム など
第三者機関による各種認証
ISO27001:情報セキュリティに関する認証
18号報告書:(委託業務に係る統制リスクの評価)
当社は、TISCで提供する以下の4つのサービスにかかる内部統制に関して、日本公認会計士協会の監査基準委員会報告書第18号「委託業務に係る統制リスクの評価」に基づく報告書(18号報告書)を受領しています。
法人電子申告システム ASP1000R
連結会計システム eCA-DRIVER
連結納税システム eConsoliTax
税効果会計システム eTaxEffect
(*)平成26年春、日本公認会計士協会の監査・保証実務委員会実務指針第86号「受託業務に係る内部統制の保証報告書」(86号報告書)を受領予定。
LGWAN-ASPサービス登録事業者
TISCは、財団法人地方自治情報センターが運営する「LGWAN-ASPサービス接続/登録資格審査」に合格しています。
ファシリティサービス(平成15年10月20日審査合格)
ホスティングサービス(平成15年11月28日審査合格)
アプリケーションおよびコンテンツサービス(平成15年11月28日審査合格)
一般社団法人地方税電子化協議会 eLTAXベンダ認定(平成22年5月)
同 eLTAX登録委託事業者(平成22年12月)
【当社データセンターの特長】
当社のデータセンターの最大の特長は、災害に強い堅牢な建物や最高度の情報セキュリティ対策といったインフラ面に加えて、当社社員が24時間365日サービスの稼働状況を監視するなど運用面でも万全なサービス体制をとっていることです。また、当社のクラウドサービスはシステムの開発・提供からデータセンターでのサービスの運用までTKCが“Allin One”でサポートするため、トラブル等が発生しても早急な復旧が可能です。
東日本大震災の際には震度6強の揺れに見舞われ、TISCの建物も北東の方向へ16.5センチ引っ張られましたが、免震装置等の地震対策により建物内部への影響は皆無で、提供する各種サービスを1秒たりとも停止させることもなく、その堅牢さが証明されました。
以上
当リリースに関するお問い合わせ先
株式会社TKC 東京本社 経営管理本部 広報部
TEL:03-3266-9200