「e-TAX償却資産」の導入で226団体への償却資産税の申告を1名1日に
1970年、大阪万博で日本初出店を果たして以来、近代的外食産業のパイオニアとして躍進する『日本KFCホールディングス』。2014年4月、グループ全体の企業価値向上を目指して持株会社制に移行した。創業者カーネル・サンダースの伝統を堅実に守りつつ、新しいことに挑戦し続ける同社に「KFCグループの概況」と、新たに取り組んだ「償却資産税の電子申告」についてグループ戦略ユニット広報チーム能村耕司ゼネラルマネージャー代行、経営管理ユニット髙木雅弘ゼネラルマネージャー代行、経理チーム和田浩児アシスタントマネージャーに話を聞いた。
おいしいを、ずっと。あたらしいを、もっと。
能村耕司
ゼネラルマネージャー代行
能村 “おいしさ、しあわせ創造企業”を企業理念とする当社グループは、①KFC事業、②ピザハット事業、③ピザハット・ナチュラル事業で構成されています。
Fresh(新鮮)でHealthy(安全・健康的)な原材料を使用し、店舗でHandmade(手づくり)したできたての「おいしさ」を最高のHospitality(サービス)とともにご提供する。このFHH&Hは、創業者のカーネル・サンダースから脈々と受け継がれている伝統であり、貫いてきた「おいしさへのこだわり」です。伝統を守り、生産から流通・店舗での調理まで徹底した品質管理を実践しています。
──伝統を守る取り組みについてお聞かせください
能村 KFCの一例をご紹介します。全国の店舗には、契約農家で生後6週間まで飼育した「中雛」を「新鮮な生肉」の状態で毎日配送しており、各店舗では温度・鮮度・カット状態をチェックしています。また、オリジナルチキンを知り尽くした「ORマイスター」が調理工程の意味を説き、現場へのおいしさの伝承に取り組んでいます。
──「あたらしい」挑戦をされているとお聞きしています
2014年にオープンした「フォレスタ六甲店」
能村 店舗売上高の約5割はオリジナルチキンの販売で、テイクアウトが約7割を占めています。これはKFCの「強み」ですが、より多くの需要を取り込むため、新たな挑戦をスタートさせました。
その一つが2014年11月、兵庫県にオープンした「フォレスタ六甲店」です。「くつろぎ空間」をコンセプトに、こだわりのコーヒーや紅茶を充実させたカフェタイプ店舗としました。お客様のくつろぎのひとときを創造し、イートイン需要に応える。これからのKFCの強みを創造する挑戦です。
また、ピザ関連事業においても、2014年10月、沖縄県に「ピザハットExpress 具志川メインシティ店」をオープンしました。これはフードコート内の店舗で、買い物の際に1人でも手軽に食べられるリーズナブルなピザをご提供しています。そして、この12月には2店舗目を関東にも出店します。
KFCは来期で創業45周年を迎えます。来年公表予定の中期経営計画では、2020年に2000店舗達成を目標とする予定です。
“最初から楽な道を選ばず、厳しくてもやり遂げる”私達の原点であるカーネル・サンダースの言葉を胸に今後もさまざまな挑戦を続けていきます。
電子化推進で業務を改善
──今回、償却資産税の申告を電子化された背景をお聞かせください。
髙木雅弘
ゼネラルマネージャー代行
髙木 現在、経理部では「業務の電子化」を進めています。税務業務については、申告関連3つ(消費税、地方税、償却資産税)、提出関連2つ(法定調書、給与支払報告書)を電子化しました。償却資産税は内製負担の軽減を目的に電子化を目指しました。
和田 当社の償却資産税申告の提出先団体数は全部で240強あり、総資産数は約2万6千件あります。今回、電子申告を行ったのは226団体になります。
──電子申告に要した工数はどれくらいですか
和田 電子申告自体は1名1日で完了しました。「もう終わり?」と思ったくらいです(笑)。
電子化する以前は、印刷等の事前準備に担当者1名が2日間を要し、その後の封入・発送に最大4名がかりで2日間を要する業務でした。封入漏れ・誤発送がないよう手作業するのはかなりの重荷でした。それがいまや1名1日で完了し、ケアレスミスも防止できる。電子化のメリットを実感しています。
──「e-TAX償却資産」を導入された理由を教えてください
和田浩児
アシスタントマネージャー
和田 当初は地方税電子化協議会(eLTAX)が提供しているPCdeskの利用を検討していました。固定資産システムにPCdeskへデータ連携できる機能があるため、それで対応できると考えたからです。しかし、そのためには提出先団体への利用届出をPCdeskで事前登録しなければならず、240強の団体を手作業で選択・登録する必要がありました。この利用届出の登録が漏れると申告データを送信しても受付されません。また、資産の新設・移動・除却がある場合、利用届出を追加・削除する必要がでてきます。これにミスなく対応できる仕組みを見つけらない場合は、電子化を延期することも考えていました。
──そこでTKCに相談を?
和田 はい。当社では、以前からTKCの税務システムを利用しており、相談したところ「e-TAX償却資産」を提案いただきました。e-TAX償却資産では、①利用届出の提出が必要な団体を自動判定する、②電子申告と同じタイミングで利用届出を一括登録できる、③利用届出の追加・削除が必要な団体を自動判定する──ため前述の課題を解消できると考えました。
実際、利用したところ期待通りの効果を得られました。また、メニューボタンが業務フローに沿って配置されているため、直観的に理解でき、業務引継ぎもやりやすいと感じました。本当にコストパフォーマンスの高いシステムですね。次は資産件数の多い子会社にもこの仕組みを導入し、電子化の推進を図りたいと考えています。
名称 | 日本KFCホールディングス株式会社 | |
---|---|---|
設立 | 1970年7月4日 | |
所在地 | 東京都渋谷区恵比寿南1丁目15番1号 A-PLACE恵比寿南 |
|
売上高 | 834億円(2014年3月期 連結) | |
社員数 | 1028名(2014年3月現在 単体) | |
URL | http://japan.kfc.co.jp/ |
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