導入システム eConsoliTax/eTaxEffect
グループ一体となって学生マンション事業を全国展開
1976年に創業したジェイ・エス・ビーは、『UniLife』のブランド名で学生マンションの企画・開発、設計、仲介・斡旋から建物管理までをトータルに手掛けている。この分野ではトップクラスの実績を誇る企業だ。3年前に連結納税制度を導入した同社の田中剛社長、経営企画室の大仲賢一執行役員、田中正剛課長に話を聞いた。
学生マンション事業のほか高齢者住宅事業なども展開
──学生マンション事業をメーンに展開されているそうですね。
田中剛社長
田中 学生マンションとは、入居者を大学や専門学校などの学生に限定したマンションのことです。入居者が学生ばかりなので、生活習慣の違いによる隣人とのトラブルが起こりにくいといった特性があります。当社では、それら学生マンションの企画・開発をするとともに、全国に69店舗ある営業店(『UniLife』)を通じて学生のみなさんに物件を紹介しています。また、日常清掃から設備の保守点検などの建物管理についても自社で行っています。
──現在どのくらいの数の物件をあつかっているのですか。
田中 5万3062室(2015年4月現在)を運営・管理しています。入居率は毎年約98%以上となっています。
──それだけの入居率を維持できている理由はなんでしょうか。
田中 防犯カメラ付きオートロックや防犯キーを採用していたり、24時間365日のサポート体制を敷いているところも多いなど、手厚いセキュリティー体制があることが学生さん、あるいはその親御さんに評価されていることがあるかと思います。また、オープンキャンパスや推薦入試の時期などを含めて、全国の大学や高校に年間を通して営業に出向いていることも理由の一つと言えるでしょう。
──大学の「学生寮」の運営管理もされているとか?
各地域の営業店『UniLife』が学生マンションを仲介する
田中 東北大学や拓殖大学などの学生寮を管理しています。外国人留学生の増加などを背景に、学生寮を持ちたいとする大学は増えつつあります。学生マンションで培った豊富な経験を生かせる点が、この事業における当社のアドバンテージとなっています。
──創業は1976年でした。
田中 京都は「いとへん」産業が盛んなものの、他にめぼしい産業がなかった。だとしたら、目を向けるべきは学生だということで、学生向け不動産賃貸業をスタートしました。その後10年くらい細々とやっていたのですが、80年代に同志社大学が京田辺市にキャンパスを一部移転したことによる需要拡大をきっかけに、成長軌道に乗りました。
ちなみに創業当時は、店舗スタッフの多くが現役大学生のアルバイトでした。部屋探しに来た新入生に対し、カリキュラムの取り方など、学生生活に関するさまざまなアドバイスを提供しているのは、そのころからのスタイルです。いまはアルバイトの学生よりも正社員のほうが多いのですが、そうしたスタイルを崩さずにいます。
──学生マンション事業のほか、高齢者住宅事業にも参入しているそうですね。
田中 サービス付き高齢者向け住宅の供給を2013年から本格的に開始しました。プライバシーを重視するために通常のマンションのようなつくりですが、職員を24時間常駐させるとともに、訪問介護や通所介護といった介護サービスの利用ができます。
会計事務所のサポートで初年度の申告を乗り切る
大仲賢一執行役員
──連結納税の対象となるグループ会社を教えてください。
大仲 営業店を展開するジェイ・エス・ビー地域各社(北海道、東北、東京、東海、京都、大阪、中国四国、九州)、家賃保証サービス事業のリビングネットワークサービス、建物管理の総合管財、学生支援のOVO(オーヴォ)、高齢者住宅事業の一貫として介護サービス業を行うグランユニライフケアサービス地域各社(北海道、東京、関西、九州)があります。
──「連結納税制度」を採用した理由は?
大仲 グループ各社の所得(黒字)と欠損(赤字)を相殺する「損益通算」によって、節税効果が得られると考えたからです。
──TKCの連結納税システム『eConsoliTax』を導入は、2012年だったそうですね。
田中正剛課長
田中(正剛) その前年に税効果会計システム『eTaxEffect』を先行して入れてみて、連結納税によって本当に節税効果があるかを確かめたうえで導入しました。
大仲 TKCさんのシステムを選ぶ決め手となったのは、サポート体制の手厚さでした。実は、最初に導入を考えていたのは他社のシステムでした。かなり値引きしてくれるというし、使いやすそうだなという印象を持っていたのですが、サポート面が必ずしも充実しているとは言えなかった。なにせ連結納税をするのは初めてのこと。いろいろ不安があったんです。当時は、連結納税に関する書籍もかなり少なくて、どうやって学べばよいかわからない状態。TKCさんならシステムコンサルタントの税理士が、税務面の指導を含めてバックアップしてくれるというので、最終的にTKCさんを選びました。
──連結納税初年度の申告作業はスムーズに進みましたか。
田中(正剛) 事前にさまざまな研修をしてもらっていたのですが、やはり初めてということもあり、いざ本番を迎えるとデータをどう入力すればよいか迷うことも度々でした。そんなときは、システムコンサルタントの島(陽子)税理士や安下(ひろみ)税理士に連絡して、いろいろ質問しました。たとえ外出先からでも電話やメールでスピーディーに回答してくれるのは本当に助かりましたね。最初に返ってくるのは教科書的な答えで、つぎに実務レベルでの答えがもらえる。その説明が非常にわかりやすく、おかげで作業がどんどん進みました。
安下ひろみ税理士
安下税理士 みなさん優秀で、少し説明すればすぐに理解してくれるんです。
──『eConsoliTax』を実際に活用してみて、どんな印象を持たれましたか?
田中(正剛) 地方税の税率改正にしっかり対応してくれているのは助かります。全国各地にグループ会社がある当社の場合、それぞれの税率を調べていくとなると2~3日はかかるのです。
また、「データチェック機能」により単純な入力ミス・入力漏れを防いでくれるのも、実務担当者としてはうれしいところです。連結子会社のデータ入力については、本社の経営企画室のスタッフですべて作業を行っています。入力ミスをシステムが自動的に見つけてくれる機能は、私たちの負担を大きく軽減してくれています。
──当初システムコンサルタントとして入った清水税理士法人とは、その後新たに税務顧問の契約を結ばれたそうですね。
大仲 清水税理士法人さんは医療福祉関連にも詳しく、介護サービスなどが絡む高齢者住宅事業においてさまざまなサポートを受けています。困ったときに質問すると何でも答えてくれる、まさに〝駆け込み寺〟のような存在です。
──さらなる業務効率化のために、今後取り組んでいきたいと考えていることをお聞かせください。
大仲 連結納税を電子申告で行うことですね。オプション機能を使えば、連結法人申告書や地方税申告書をワンクリックで電子申告データに変換して送信できるといいます。近いうちに実現させたいものです。
名称 | 株式会社ジェイ・エス・ビー | |
---|---|---|
創業 | 1976年12月 | |
所在地 | 京都府京都市下京区因幡堂町655番地 | |
売上高 | 309億円(2014年10月期) | |
社員数 | 約580名 | |
URL | http://www.jsb.co.jp/ |
『戦略経営者』2015年7月号より転載
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