ユーザー事例

株式会社光アルファクス 様

ASP1000R・FAManager導入事例

固定資産管理業務と申告業務の負担を半減

独立系商社として、グローバルに事業を展開しているのが、大阪市に本社を置く光アルファクスだ。
TKCシステムの導入効果について、管理本部の山本義則本部長、河野良平課長(管理本部経理部)、山緑祐貴主任(同)、小齊智久氏(同)、そしてシステム・コンサルタントの佃百合税理士(MSC税理士法人)に話を聞いた。

株式会社光アルファクス 様

左から、佃税理士、河野課長、山緑主任、山本本部長、小齊氏

──主にどのような製品の販売を行っているのでしょうか。

山本義則本部長

山本義則本部長

山本 ダイオードやフラッシュメモリーなどの半導体を中心に電子部品や産業施設の制御システムなどを取り扱っています。このほかシリコーンをはじめとした高機能樹脂材料なども手掛けています。

──会社創設は1948年でした。

山本 戦後の混乱が続く中で、照明器具やネオン管の販売を神戸でスタートしました。その後、大阪に本社を移転し、独立系商社として東芝グループ・沖電気グループなどの製品を代理店販売するようになりました。

──国内だけでなく、海外にも複数の拠点があるそうですね。

山本 2002年に、海外現地法人「希佳利電子(香港)有限公司」を香港に開設したのが最初です。その後もお客さまの海外生産に対応するために海外拠点を増やし、信頼関係を深めてきました。現在、国内に9カ所、東アジアを中心とした海外に6カ所の拠点を持っています。

──“技術商社”としての呼び声が高いとか。

山本 創設から70年以上にわたり、重電・産業機器・自動車関連などのお客さまとお取り引きしてきました。そこで培った経験をもとに、各専門分野のスペシャリスト営業集団がお客さまのご要望に対して、付加価値の高いサービスを提供しています。「提案力」と「サポート力」については、大きな自信を持っています。近年は、第4次産業革命の中核を担うIoTやAIの市場に対して、当社ならではのソリューションビジネスを提案しています。

電子部品等の専門商社として活躍

「外国税額控除」別表の転記ミスの心配から解放

──TKCシステムを採用したきっかけを教えてください。

河野良平課長

河野良平課長

河野 2017年度の法人税申告から「外国税額控除」を適用することを決めたものの、当時使っていたシステムでは、税額控除額を計算することができませんでした。国税庁や各都道府県から情報収集しながら、Excelで計算した結果をもとに、税額控除が可能な金額を算定していましたが、当然、地方税を含めた別表は手書きで作成せざるを得ませんでした。別表間の転記や計算にミスがないかを調べるのに神経を使うため、業務上の負担は大きかったといえます。
 そんな中で注目したのが、TKCの法人電子申告システム『ASP1000R』でした。外国税額控除別表にシステム対応していることや、クラウド環境で利用できる点に大きな魅力を感じました。以前はスタンドアロン型のシステムを利用していたため、業務が属人化していたところがありましたが、クラウド型のシステムならデータの分散入力が可能になり、業務の標準化を図れます。それらの効果を期待して、2018年2月に法人電子申告システム『ASP1000R』と、固定資産管理システム『FAManager』を導入しました。

山本 既に、連結会計システム『eCA-DRIVER』を導入しており、システムの機能性に加えて、TKCのサポート面の良さを熟知していた点も、システム選定の決め手でしたね。

──実際に『ASP1000R』を活用してみての感想は?

小齊智久氏

小齊智久氏

小齊 以前使っていた申告システムは別表形式の画面に数値を入力する形式だったため、別表を1枚ずつ作成するようなイメージでした。しかし『ASP1000R』は、自動的に各別表間の転記を行ってくれるし、入力画面についてもどの項目に情報を入力すればよいか一目で分かります。『ASP1000R』を導入してからは、本当にスムーズに申告作業を行えるようになりました。

河野 システム導入後は、彼(小齊)と私とで同時に手分けして作業にあたれるようになり、業務効率がだいぶ向上しました。
 また、別表作成に費やす時間が大幅に削減されたことも大きなメリットでした。Excelで別表を作成していた頃は、控除額を計算したうえで、別表間の転記・計算ミスがないかを1日掛かりで確認していましたが、システム化した今はチェックを含めて1時間程度で終わるようになりました。

佃税理士 税務に関する部分はTKCシステムが本領発揮できるところなので、そこにメリットを感じていただけたのはうれしいですね。

『FAManager』の導入で仕訳業務の効率化を実現

──『FAManager』についてはいかがでしたか。

山緑祐貴主任

山緑祐貴主任

山緑 以前使っていた固定資産管理システムでは、リース債務の長短確認表が事業年度開始ごとに確認できるため、年度決算における長短の振り替え仕訳については仕訳生成が可能でした。しかしその一方で、四半期決算においてはリース会社の明細書をもとに起票を行わなければならないなどの制約がありました。ところが『FAManager』の場合、月指定でピンポイントに帳表出力ができます。その数字をもとに仕訳の起票ができるようになり助かっています。

──それ以外のメリットについてはいかがでしょう?

山緑 以前の固定資産管理システムでは、一つの資産で「会計上の簿価」と「税務上の簿価」を管理することができなかったため、それぞれに登録する運用を行っていました。そのため、固定資産の新規購入や異動があると、「会計上」と「税務上」の資産を登録、修正等しなければならず、2倍の入力時間が掛かっていました。一方、『FAManager』では、一つの資産で会計上と税務上の簿価を管理できるため、入力工数が大幅に削減されました。

──なるほど。

河野 『ASP1000R』と『FAManager』を導入して、私が特に良かったと感じているのは、固定資産台帳をチェックする時間が大幅に短縮された点です。システム導入前は、固定資産台帳の数値を確認しながら申告システムに手入力していたため、作成に1日、チェックに1日の合計2日間が必要でした。それが今では、『FAManager』から出力したCSVファイルを『ASP1000R』に読み込むことで、別表作成が瞬時に終わります。またチェックに要する時間も、半日に短縮できています。

TKCシステム導入により電子申告義務化への対応は万全

──2020年度からはじまる「電子申告義務化」への対応はいかがですか。

河野 TKCシステム導入以前は、申告書の一部は電子申告していましたが、外国税額控除関連の別表を別途送付していました。今回『ASP1000R』を導入したことにより、法人税申告書については全て電子申告が可能となりました。また、2020年度からの電子申告義務化の対象書類である「財務諸表」「勘定科目内訳明細書」についても、まもなく『ASP1000R』で対応してくれるため、今から楽しみにしています。
 あとは、電子申告義務化の対象ではありませんが、『FAManager』の導入により償却資産申告についても電子申告が可能となりました。

──TKCのサポート体制についてはいかがでしょう。

河野 いくら優れたシステムを導入しても、使いこなせなければ意味がありません。TKCのコンサルタントチームは、システムを使いこなせるようになるまで、じつに親身になって相談・対応していただけるため、本当に心強い存在でした。
 また、MSC税理士法人の先生方からは、税務の面から経理部の“後ろ盾”になってくださるような支援を受けているので、安心して業務を進めることができています。この点においても常々感謝しています。

佃百合税理士

佃百合税理士

佃税理士 光アルファクスの皆さまが臨機応変にご対応してくれたことや、何かあれば私たちに気軽に相談してくれたことが、今回の成功の鍵だったと思っています。

──経理業務における今後の展望をお聞かせください。

河野 キャッシュ・フロー計算書の作成においては現在、固定資産の増減を手入力で行っています。しかし今後は『FAManager』と『eCA-DRIVER』の連携機能を生かしてその作成作業の省力化を図っていきたいです。

山本 『ASP1000R』『FAManager』の導入により、経理部における業務の標準化は間違いなく進みました。業務の属人化を避けるという点で大きな成果があったのは確かです。今後は、システム化できる業務はシステムに任せ、経理スタッフは決算分析や情報発信など非定例的な業務に注力していきたいと考えています。

会社概要
名称 株式会社光アルファクス 株式会社光アルファクス
設立 1948年8月
所在地 大阪府大阪市北区中之島二丁目2番2号
URL http://www.hikari-ax.co.jp/
掲載の内容、および当社製品の機能、サービス内容などは、2020年3月現在のものです。
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