ニュースリリース
新地方公会計基準へ27年度から対応可能、クラウド版公会計システムを提供へ
平成26年5月7日
株式会社TKC(本社:栃木県宇都宮市/代表取締役社長:角 一幸/資本金:57億円)はこのほど、地方公会計の基準が改定されることになったのに伴い、これに対応する財務会計システムを開発、平成27年度から利用開始できるよう来年春提供を開始いたします。
新たな地方公会計基準では、これまで「基準モデル」「総務省方式改訂モデル」など複数存在していた会計基準を一本化し、都道府県および市区町村に対して平成29年度までに「複式簿記の導入」「固定資産台帳の整備」を前提とした財務書類の作成を求めています。
なお、複式簿記については「日々仕訳」(伝票の起票と同時に複式簿記の仕訳を作成)による処理に加え、「期末一括仕訳」(年度末に1年分の伝票から一気に複式簿記の仕訳を作成)も認められました。
当社では、今回の基準改定に対応して以下の取り組みを行います。
1.「TASKクラウド公会計システム」
日々仕訳を行う市区町村向けシステムとして全面的にリニューアル
2.「TASKクラウド固定資産管理システム」
固定資産の評価機能、固定資産台帳を活用するための項目等の機能を新規開発
3.新製品「TASKクラウド複式財務書類システム」(仮称)
期末一括仕訳を希望する市区町村向けシステムとして新規開発
市区町村では、これらのシステムを活用することにより平成27年度(日々仕訳の場合)から新たな地方公会計基準へ円滑に対応できるようになります。
TKCでは、これまでにも「TASKクラウド公会計システム」(導入実績約100団体)をはじめ、予算編成から予算執行、決算・財務書類・事業評価、次年度実施計画まで行政のマネジメント・サイクルをトータルで支援する地方公会計の関連システムを提供しており、中でも総務省方式改訂モデルによる財務書類を簡単に作成できる「TASKクラウドかんたん財務書類システム」は全国60団体以上に採用されています。
基準改定に伴い、来夏以降、市区町村では財務会計システムの見直しが急速に進むことが予想され、当社では地方公会計の実績に加えて、システム利用ユーザー20万社を超える企業会計で培ってきたノウハウを生かした新システムの提供により、市区町村の「会計情報の有効活用による行政経営の強化」と「財政の効率化・適正化」を支援してまいります。
システム提供の背景
国は、財政の効率化・適正化を目的として平成18年度より地方公会計の整備を進めており、平成23年度決算における財務書類の作成状況は「作成団体(作成済みまたは作成中)」が1711団体(全体の95.6%)となりました。しかしながら、その80%超にあたる1416団体が財務書類の検証可能性が低い「総務省方式改訂モデル」を採用しており、また、固定資産台帳の整備は作成団体の18%にとどまっている――などの課題がありました。
これに伴い国は地方公会計基準の見直しに着手し、平成26年4月30日、総務省から複式簿記の導入と固定資産台帳の整備を盛り込んだ『今後の新地方公会計の推進に関する研究会報告書』が公表しました。
なお、総務省は平成27年1月をめどに、新基準による地方公会計整備を要請する予定です。これに基づき、市区町村の準備期間は3年が基本とされ、平成29年度までに新基準に基づく財務書類を作成することになります。
新システムの概要
1.TASKクラウド公会計システム
「日々仕訳」を行う市区町村向けのシステムです。伝票単位で日々仕訳を自動的に行えるほか、「TASKクラウド固定資産管理システム」と連携し、除却時の減価償却や損益など伝票入力を伴わない取引についても複式簿記の仕訳に変換します。
2.TASKクラウド固定資産管理システム
固定資産に関連する仕訳(除売却、減価償却等)を作成するシステムです。固定資産の評価機能に加え、『今後の新地方公会計の推進に関する研究会報告書』に例示された「固定資産台帳を活用するための項目(公共施設マネジメント関係)」についても管理できます。
3.TASKクラウド複式財務書類システム(仮称)
「期末一括仕訳」を行う市区町村向けのシステムです。TKC以外の財務会計システムともデータ連携できます。財務会計システムから年度分の伝票を取り込み、複式簿記の仕訳を一括で作成します。また、作成した仕訳から新基準に準拠した財務書類や附属明細書を出力します。
提供時期/販売目標
1.提供時期
平成27年春(日々仕訳の場合。期末一括仕訳の場合は26年度から利用可)
2.販売目標
平成30年までに、200団体への導入を目指します。
TKCの地方公会計関連ソリューション
以上
当リリースに関するお問い合わせ先
株式会社TKC 東京本社 経営管理本部 広報部
TEL:03-3266-9200