ニュースリリース
TKC全国会、平成25年版『TKC経営指標(BAST)』を発行
1万名超の税理士および公認会計士で組織するTKC全国会(事務局:東京都新宿区/会長:粟飯原一雄)は、平成24年中に決算期を迎えた中小企業の経営成績と財務状態を分析した『TKC経営指標(BAST)平成25年指標版』を6月1日に発行しました。
『TKC経営指標(BAST)』は、TKC会員が関与する中小企業(76万社超)のうちTKC財務システムを2年以上継続して利用している年商500万円~100億円の青色申告法人の経営成績と財務状態を分析したものです。平成25年版の収録法人数は約22万5,000社で、分析対象は1,003業種に及びました。これだけの精度と速報性を持つ中小企業の経営指標は世界にも類例がなく、金融機関などから高い評価をいただいています。
【『TKC経営指標 平成25年指標版』のポイント】
1.黒字企業割合が2.9ポイントの上昇 2.売上高が2年連続の増加 3.経常利益は3割近くの増加 4.1人当り限界利益(年)は若干の増加、1人当り人件費(年)は微減 5.設備投資は若干の増加、短期借入金、長期借入金ともに小動き |
中小企業の財務データから作られるBASTは、その年の中小企業の経営状況をリアルに表しています。本年版から見えてきた実態は、東日本大震災の復興を進めるなか、円高の進行や世界景気の減速等を背景に、輸出、生産が落ち込むなどで日本の中小企業が必死になって業績改善に取り組んだ姿です。全産業で売上高は増加し、黒字企業割合も主要全6産業で上昇。なかでも、前年まで5年連続の低下となっていた宿泊業、飲食サービス業も上昇に転じ、特に建設業の5.1ポイント上昇(41.7%→46.8%)、地域では東北地方で8.5ポイント上昇(45.1%→53.6%)が際立っています。また、固定費は人件費が746千円増加するなど全体で1,749千円増加(対前年比102.2%)したものの、限界利益の増加を下回ったため、経常利益は前年から868千円増加の3,870千円(対前年比128.9%)となりました。
さて、第2次安倍内閣が表明した“3本の矢”を柱とする経済政策――アベノミクスの影響により日本経済が上昇傾向にあるなか、今年1月以降に決算期を迎えた中小企業の業績にも変化が表れることも必至といえます。平成25年1月決算期以降の中小企業の最新業績については、TKCグループホームページで公開している速報版から確認いただけます。
TKC全国会では、地域金融機関、中小企業支援団体と連携を強化し、中小企業の業績改善に今後とも取り組んでまいります。
以上
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株式会社TKC 東京本社 経営管理本部 広報部
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