ニュースリリース
平成23年度入社式、トップ挨拶(要旨)
平成23年4月1日
株式会社TKC(代表取締役:髙田順三/本社:栃木県宇都宮市)は4月1日、88名の新入社員を迎え、入社式を行いました。
以下に社長あいさつの要旨をご紹介します。
【あいさつ要旨】
役社員一同、皆さんの入社を心より歓迎いたします。
いま、わが国は未曾有の国難ともいえる状況に直面しています。
3月11日午後、マグニチュード9.0という、観測史上最大の巨大地震・東日本太平洋沖地震が発生し、その後、大津波によって太平洋沿岸に面した多くの市町村が壊滅的な被害に見舞われました。なかでも岩手県、宮城県、福島県が受けた被害は甚大で、また地震により誘発された福島原子力発電所の事故は、福島県はもとより、茨城県や千葉県などにも大きな影響を及ぼしています。
この復興には相当の歳月がかかることが予想され、今後、日本経済や社会生活にも大きな影響を及ぼすものと推測されています。
そうしたなか、いまTKCでは全社一丸となり、全力を傾注して、被災されたお客さま――会計事務所や市町村の業務再開および復旧支援へ取り組んでいるところです。
わが国は、これまでに大きな国難を二度乗り越えてきました。
一度目は明治維新の開国で、西洋列強の植民地化政策へ立ち向かい、独立を守り近代国家の樹立をはかったことです。そして、二度目が第二次大戦後に廃墟と化したところから立ち上がり、高い勤労精神と技術力とで経済成長を成し遂げ、世界有数の経済大国をつくりあげてきたことです。
今回の震災は、それらに匹敵する国難であるともいえるでしょう。
明治時代の思想家・教育家である福沢諭吉翁は「国力とは、国民の力の総和である」と喝破し、「一身独立して一国独立する」ということを提唱されました。
これは「国とは人の集合体であり、国の独立とは、国民一人ひとりの独立精神に立脚している。そして、一身独立とは、他人に何かしてもらうという依存心を廃することであり、自分が社会において貢献できることは何なのかを問い、それぞれの分野において実力を身につけ、その分野で日々貢献していくことにある」と解されます。
このことは、TKCの社是である「自利利他(自利トハ利他ヲイフ)」に相通じていると思います。
しかしながら、他のために尽くそうとしても、自分に力がなければそれを果たすことはできません。気持ちがあっても、自分自身に実力をつけなければ「利他」の実践はなかなかできない。また、仮にできたとしても、その影響力は甚だ小さなものとなる――ということです。
社会人となった皆さんには、ぜひこの「一身独立して一国独立する」という気構えで、日々、自分自身を鍛えることに挑戦していただくよう期待しています。
当分の間、皆さんは学ぶことばかりでしょう。
しかし、いつまでも社会や会社が皆さんに何かをしてくれることばかりを期待するのではなく、皆さんが仕事を通じて、いかにお客さまへ貢献し、社会に役立つようになるかを自ら問うていただきたいと思います。
TKCは、「自利利他(自利トハ利他ヲイフ)」を社是として、また「顧客への貢献」という経営理念を掲げ、極めて社会的存在意義の高い事業を展開しています。
その一つが、会計事務所の支援を通じて、中小企業の発展に貢献することです。
昨年6月に閣議決定された『中小企業憲章』においても、「中小企業は経済を牽引する力であり、社会の主役である」とされましたが、今回の震災により多くの中小企業の事業継続が危ぶまれています。当社は、会計事務所支援を通じて社会の主役である中小企業を全力で支援していくことが求められています。
また、市町村においても、深刻な震災被害に見舞われたところがあります。当社は、そうした市町村の行政業務の正常化、継続性の支援を通じて、住民の皆さんの福祉増進に貢献していくことが求められています。
皆さん一人ひとりに、その大きな力となっていただきたい。
ぜひ、本日を「今日からがんばるぞ」と自らのエンジンをかける「発奮の日」とし、日本と皆さんの明るい未来へ向け、ひたむきに挑戦し続け、惜しみない自助努力へ取り組んでいただきたいと思います。
以上
当リリースに関するお問い合わせ先
株式会社TKC 東京本社 経営管理本部 広報部
TEL:03-3266-9200 FAX:03-3266-9161
Eメール:pr@tkc.co.jp