ニュースリリース
新地方公会計制度改革へ実務レベル勉強会 栃木県市町を皮切りに、全国各地で随時開催を予定
平成20年2月29日
株式会社TKC(本社:栃木県宇都宮市/代表取締役:飯塚真玄)は、全国の市区町村を対象に「新地方公会計制度改革」へ向けた勉強会を開催します。
当社では、これまでにも全国の市町村を対象に「新地方公会計制度」や「地方公共団体の財政の健全化に関する法律(財政健全化法)」など、昨今の地方財政改革の概要を説明する“出前”勉強会を実施してきましたが、今回の勉強会ではより実務に即した点を解説するものです。そのため講師には、本分野の第一人者で、TKC全国会会員でもある税理士・公認会計士の中村元彦氏をはじめ公会計に精通した専門家を招へいして行います。
3月3日の栃木県(参加申込は約80名)を皮切りに、当社システムの利用団体に限らず、今後、都道府県やエリアごとに勉強会を企画・開催する予定です。
勉強会概要
- 対象者 市区町村職員の方(参加費は無料)
- 勉強会内容
- 新地方公会計制度の背景と概要
- 資産評価の実務(固定資産)について
- 財務諸表の実務(留意点)について
- 今後の取り組みについての課題 等
主要講師紹介(*開催日等により講師は変更することがあります)
税理士・公認会計士 中村元彦 氏
日本公認会計士協会公会計・監査特別委員会委員 日本公認会計士協会非営利法人委員会公益法人専門部会専門委員 経済産業省企業のIT統制に関する研究会委員 東京都・埼玉県・福島県・文京区・目黒区・さいたま市・港区包括外部監査補助者 著書 『公会計・監査用語辞典』(ぎょうせい/共著) 『非営利法人の決算と開示ハンドブック』(税務研究会/共著) 『地方公共団体の外部監査』(中央経済社/共著) |
ご参考
新地方公会計制度改革について
地方公共団体は、営利を目的とする企業会計とは異なり、税金を活動資源とした国民・住民福祉の増進等を目的とすることから、これまで議会による統制の下、予算の適正・確実な執行に資する「現金主義・単式簿記」の考え方による公会計制度が採用されてきました。しかし近年、国と地方を通じた厳しい財政状況のなか、財政の透明性を高め、住民に対する説明責任をより適切に果たし、財政の効率化・適正化を図ることが求められるようになっています。
こうしたことを背景に、平成18年8月、総務省は「地方公共団体における行財政改革のさらなる推進のための指針(地方行革新指針)」を公表し、その一つの柱として「地方公会計改革」を掲げました。
その内容は、(1)「発生主義・複式簿記」の企業会計の考え方を導入するとともに、地方公共団体単体および地方三公社や地方公営企業・第三セクターなど関連団体を含む連結ベースでの公会計の整備を推進する、(2)4種類の財務書類(貸借対照表、行政コスト計算書、資金収支計算書、純資産変動計算書)の作成を求める――ことなどを骨子としています。
具体的には、「取り組みが進んでいる団体、都道府県、人口3万人以上の都市は3年後(平成21年)までに、取り組みが進んでいない団体、町村、人口3万人以下の市は5年後(平成23年)までに4表を整備または4表作成に必要な情報を開示する」(平成19年8月31日/総務省事務次官通知)こととなっています。
TKCの取り組み
当社では現在、地方公共団体の新地方公会計制度改革への対応を支援すべく「TASK .NET公会計システム」を開発中です(正式提供は平成20年秋予定)。
しかし、当社では地方公会計制度改革を単に現行の「現金主義・単式簿記」から「発生主義・複式簿記」へという会計手法の変化とは捉えておらず、当社の経営理念〈お客様の事業の成功条件を探求し、それを強化するシステムを提供する〉に則って、会計データを戦略的な行政経営、ひいては地域経営へいかに役立てるかを追求すべきと考えています。
そこで、「TASK.NET公会計システム」は、「業務執行」レベルの効率化を支援する既存の財務会計システムとは一線を画し、民間企業同様に「経営戦略」レベルと「業績管理」レベルの機能を組み込んだ、財務会計システムとして開発します。
これらの機能は、約13万社で利用されている「戦略財務情報システム(FX2)」をはじめ、TKCが提供する公益法人や病医院など多様な業種・業態向けの会計情報システムへ搭載されているものです。
これにより、行政トップ(首長)の戦略的な意思決定から、管理者による業績管理、担当者の法令に準拠した入力業務まで、行政経営をトータルで支援します。
さらに、地方公共団体の新たな会計基準への円滑な対応を支援するため、開発部門と営業課の財務会計システム担当者27名によるプロジェクト・チームを発足。また、全国100団体を目標に“出前”勉強会を開催するとともに、ホームページや電子メール、FAX等を通じて最新情報を随時発信しています。
当リリースに関するお問い合わせ先
株式会社TKC 東京本社 経営管理本部 広報部
TEL:03-3266-9200 FAX:03-3266-9161
Eメール:pr@tkc.co.jp