【ユーザー事例】環境の変化を行政経営に生かす

基幹系ソリューション > 兵庫県多可町

プロジェクト推進課 課長 藤原正和氏 / 主査 板倉隆善氏

住所
兵庫県多可郡多可町中区中村町123番地
電話
0795-32-2380
面積
185.15 平方キロメートル
人口
22,484 人(平成26 年11 月1 日現在)
URL
http://www.town.taka.lg.jp/
藤原正和 課長

藤原正和 課長

──これまでの情報化の取り組みについて教えてください。

藤原 多可町は、平成17年11月に中町、加美町、八千代町が合併して新設された町です。合併当初からTKCの基幹系、情報系システムを利用し、10年になろうとしています。また、住民向けでは「TASKクラウド公共施設案内・予約システム」のほか「図書館蔵書管理システム」を活用しています。

板倉 中山間地域の多可町では、情報通信基盤の整備も重要な課題でした。5年前に概ね全世帯で光ファイバーを敷設し、地域内の情報利活用の利便性向上を図りました。また、25年度から小中学校のIT化へ取り組み、タブレットパソコンの配備、電子黒板を整備しました。26年7月からは町内の小中学生に呼びかけて「夜9時以降SNSやりません運動」も展開しています。

クラウド要望の声に住民の価値観変化を感じる

──26年9月に、基幹システムをクラウドシステムへ移行されましたね。

藤原 本庁舎が新耐震基準以前の建物で、平成30年度に新庁舎の竣工を予定しています。この間の業務継続性の確保が課題だったこともあり、更新期を迎えるのを機にクラウドへ移行しました。本庁舎建設計画の議論でも、早い段階で委員(住民)からクラウド化を求める声が出ていました。一般に重要データを外部で保管することに抵抗があると言われますが、住民の価値観の変化を感じますね。

また、これまでのID・パスワードによる認証を住基ネットで採用している静脈認証方式に変更したことで情報セキュリティー対策も強化しました。

板倉 TASKクラウドを採用した要因は、操作性で従来システムと違和感がなかったことです。また、LGWAN回線を利用した「TASKクラウドサーバーの第2次バックアップサービス」「TASKクラウド課税資料イメージ管理サービス」などの利用を通して、24時間365日、社員による有人監視など万全なデータセンターの運用体制を実感していたこともありました。

加えて、経済性も大きな要素でした。クラウド化することで5年ごとの更新費用が不要となり、サーバーなどの維持管理コストも削減できます。

マイナンバーで住民サービス拡大を

板倉隆善 主査

板倉隆善 主査

──いよいよ「社会保障・税番号制度」が始まりますが、その対応状況は。

板倉 住基の関係部署で「社会保障・税番号制度対策チーム」を立ち上げました。今後、プロジェクト推進課で基本計画を作成し、担当課の意見聴取を経て、パブリックコメントを実施する予定です。TKCからの情報提供が早く、近隣の団体と比べて対応がスムーズに進んでいます。特に「特定個人情報保護評価」では、支援ツールの提供やサポートもあって、無用な調整や費用負担がなく、作業負荷も軽減でき、大変助かりました。

──マイナンバーを利用した新たな住民サービスはいかがですか。

藤原 個人番号カードは広く普及することが見込まれるため、これを活用した住民サービスを検討しています。

まずは、「コンビニ交付」で諸証明書の発行を積極的に進めていきたいですね。多可町は昼夜間の人口差が大きく、昼間は町外へ出られる方が圧倒的に多いので、コンビニ交付は住民にとって利便性を感じていただけると思います。ほかにも、コミュニティバスでの利用なども検討しています。これは民間事業者との調整も必要なことから、まだまだ構想の域を出ませんが(笑)。

板倉 窓口業務についてもタブレットパソコンを利用した新しい仕掛けを検討しています。具体的には、タブレットパソコンに個人番号カードをかざしていただくだけで各種の申請を行うことができるもので、これにより待ち時間の短縮につながり、来庁者へのサービス向上につながります。

──要望などをお聞かせください。

板倉 昨年、税務課で課税資料イメージ管理サービスを導入しました。課税資料を帳票イメージで検索・照会するもので、課税業務全般の業務効率向上に効果がありました。驚いたのは、繁忙期の税務課の机上から課税資料が少なくなったことです。今後は、税務課から他の部署へイメージ管理サービスの利用拡大を図っていただきたいですね。例えば、領収書などの証ひょう書類や申請書のイメージ管理などの利用が想定されます。膨大な紙媒体の保管管理、住民からの問い合わせへの対応などで効果は絶大です。ぜひ、システム化を検討してください。

藤原 いまは法律や制度、技術の変化が激しく、以前のように5年後、10年後を見通した情報化を計画することが難しくなっています。しかし見方を変えれば、環境の変化こそ住民サービスの向上、行政の効率化にとってチャンスだといえます。これまでにもTKCには定期的な訪問で、時宜にかなった最新情報の提供やシステム利用のアドバイス、提案をしていただきました。今後も行政経営を前進させるための有意義な提案を期待します。
(インタビュー・吉澤智/構成・松井佑樹)