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実務・研究上重要と思われる「注目の判例」を
毎週ピックアップしてご紹介しています。

「注目の判例」バックナンバーへ

2026.08.12
地位確認等請求控訴事件 new
「新・判例解説Watch」労働法分野 令和8年11月上旬頃解説記事の掲載を予定しております
LEX/DB25575093/大阪高等裁判所 令和 8年 5月15日 判決(控訴審)/令和7年(ネ)第441号
J大学の非常勤講師であった控訴人(原告)らが、J大学を設置・運営する被控訴人(被告)との間で、国立大学法人J大学非常勤講師の委嘱等に関する規定(本件規程)に基づく期間1年以内の委嘱契約を5年以上にわたり締結し、労働契約法18条1項に基づく無期転換の申込みをした旨、あるいは、令和4年4月に令和5年3月31日を終期とする有期雇用契約(本件各有期雇用契約)を締結し、これが労働契約法19条2号により更新されている旨を主張して、控訴人らを同日で雇止めとした被控訴人に対し、〔ア〕期間の定めのない雇用契約上の権利を有する地位の確認、〔イ〕令和4年4月分から同年12月分までの差額賃金及び遅延損害金の支払、〔ウ〕令和5年3月31日をもってされた本件各雇止めが解雇権の濫用として無効である、本件各有期雇用契約につき、その更新を定めた労契法19条2号に違反して無効であるなどと主張して、雇用契約に基づき、令和5年4月分以降の月額賃金及び遅延損害金の支払、の各請求をし、原審が、控訴人らの訴えのうち〔ウ〕につき、訴えの利益を欠くものとして却下し、控訴人らのその余の請求につき、本件各委嘱契約が雇用契約に該当せず、かつ、本件各有期雇用契約につき労契法19条2号により更新されたものとはいえない旨判断し、いずれも棄却したことから、控訴人らが控訴した事案で、本件各委嘱契約は、本件各申込みにより、令和4年4月1日以降(控訴人Aにつき令和3年4月1日以降)、無期雇用契約に転換したものというべきであるなどとして、原判決を変更した事例。
2026.08.12
納骨堂経営許可処分等取消請求控訴事件 new
LEX/DB25629881/大阪高等裁判所 令和 8年 4月17日 判決(差戻控訴審)/令和7年(行コ)第52号
被控訴人・大阪市が、宗教法人であるH寺に対し、墓地、埋葬等に関する法律10条1項に基づき納骨堂経営許可処分(本件許可処分)をし、同条2項に基づき納骨堂経営変更許可処分(本件各変更許可処分)をしたことについて、本件の控訴人らを含む10名が、平成29年8月25日、本件許可処分の取消しを求める訴え(第1事件)を提起し、別件会社が、同月28日、本件許可処分の取消しを求める訴え(別件)を提起し、控訴人A、控訴人B、控訴人C及び控訴人Dを含む6名が、令和2年5月22日、本件各変更許可処分の取消しを求める訴え(第2事件)を提起したところ、第1事件、別件及び第2事件の口頭弁論は併合され、差戻前第1審が、控訴人らを含む10名の原告適格を否定して、訴えを却下したため、控訴人ら及び別件会社が控訴し、控訴審が控訴人らの原告適格を肯定して、差戻前第1審判決のうち控訴人らに係る部分を取り消し、同部分に係る訴えを差し戻し、別件会社の控訴を棄却したが、これに対し、被控訴人が上告及び上告受理申立てをし、上告審が被控訴人の上告を棄却し、被控訴人の上告を受理したうえで、被控訴人の上告を棄却し、差戻後第1審が、控訴人らの原告適格を肯定したうえで、控訴人らの請求をいずれも棄却したことから、控訴人らが控訴した事案で、被控訴人の担当者は、H寺の責任役員に対して周辺住民等への説明会の実施を指示し、H寺が2回にわたって同説明会を実施するなど、周辺住民の理解を得るよう指導を行っていたことが認められるうえ、納骨堂経営等に対する意見は個人の宗教観・思想・価値判断により様々であり、控訴人らを含む周辺住民の中に本件納骨堂経営に反対の意思を有する者が存在するからといって、本件審査基準にある「周辺住民の理解が得られること」等について、処分行政庁の判断に裁量の逸脱・濫用があったとは認められないから、本件各控訴はいずれも理由がないとして棄却した事例。
2026.08.04
公有水面埋立撤回処分に対し国土交通大臣がなした裁決の取消請求事件 
「新・判例解説Watch」行政法分野 令和8年10月上旬頃解説記事の掲載を予定しております
「新・判例解説Watch」環境法分野 令和8年10月中旬頃解説記事の掲載を予定しております
LEX/DB25575118/最高裁判所第一小法廷 令和 8年 7月13日 判決(上告審)/令和6年(行ヒ)第281号
沖縄防衛局は、沖縄県宜野湾市所在の普天間飛行場の代替施設を同県名護市内に所在する辺野古崎地区及びこれに隣接する本件埋立海域に設置するための公有水面の埋立てにつき、同県知事から公有水面埋立法42条1項の承認を受けていたが、事後に判明した事情等を理由として本件埋立承認を取り消す旨の処分(本件撤回処分)がされたため、これを不服として国土交通大臣に対し行政不服審査法に基づく審査請求をしたところ、国土交通大臣は、本件撤回処分を取り消す旨の裁決をしたことから、本件埋立海域の周辺に居住する住民であると主張する被上告人ら(第一審原告ら、控訴審控訴人ら)が、国土交通大臣の所属する上告人(第一審被告、控訴審被控訴人)・国を相手方として、本件裁決の取消しを求め、第一審が控訴人らの訴えをいずれも却下したため、被上告人らが控訴し、控訴審が、被上告人らは、本件裁決の取消訴訟における原告適格を有するものということができるとし、被上告人らの本件訴えはいずれも適法であり、これを不適法として却下した原判決は取消しを免れないとして、第一審判決を取り消し、本件を第一審裁判所に差し戻したところ、上告人らが上告した事案で、被上告人X3の居住地は、70W線の外側に位置するうえ、本件騒音予測図の70W線の付近に位置するものともいえないことなど、上記居住地と本件騒音予測図における70W線との距離関係等に照らせば、同被上告人については、本件施設の供用に伴い生ずる航空機騒音等による健康又は生活環境に係る著しい被害を直接的に受けることが想定される地域に居住するものということはできないから、上記の著しい被害を直接的に受けるおそれのある者に当たるとは認められず、被上告人X3が本件裁決の取消しを求める原告適格を有すると解することはできないから、被上告人X3が本件裁決の取消しを求める原告適格を有するとした控訴審の判断には、判決に影響を及ぼすことが明らかな法令の違反があるとして、原判決中被上告人X3に関する部分を破棄し、同部分につき同被上告人の控訴を棄却する一方、上告人の被上告人X1、同X2及び同X4に対する上告を棄却した事例。