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実務・研究上重要と思われる「注目の判例」を
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「注目の判例」バックナンバーへ

2026.08.04
公有水面埋立撤回処分に対し国土交通大臣がなした裁決の取消請求事件 
「新・判例解説Watch」行政法分野 令和8年10月上旬頃解説記事の掲載を予定しております
「新・判例解説Watch」環境法分野 令和8年10月中旬頃解説記事の掲載を予定しております
LEX/DB25575118/最高裁判所第一小法廷 令和 8年 7月13日 判決(上告審)/令和6年(行ヒ)第281号
沖縄防衛局は、沖縄県宜野湾市所在の普天間飛行場の代替施設を同県名護市内に所在する辺野古崎地区及びこれに隣接する本件埋立海域に設置するための公有水面の埋立てにつき、同県知事から公有水面埋立法42条1項の承認を受けていたが、事後に判明した事情等を理由として本件埋立承認を取り消す旨の処分(本件撤回処分)がされたため、これを不服として国土交通大臣に対し行政不服審査法に基づく審査請求をしたところ、国土交通大臣は、本件撤回処分を取り消す旨の裁決をしたことから、本件埋立海域の周辺に居住する住民であると主張する被上告人ら(第一審原告ら、控訴審控訴人ら)が、国土交通大臣の所属する上告人(第一審被告、控訴審被控訴人)・国を相手方として、本件裁決の取消しを求め、第一審が控訴人らの訴えをいずれも却下したため、被上告人らが控訴し、控訴審が、被上告人らは、本件裁決の取消訴訟における原告適格を有するものということができるとし、被上告人らの本件訴えはいずれも適法であり、これを不適法として却下した原判決は取消しを免れないとして、第一審判決を取り消し、本件を第一審裁判所に差し戻したところ、上告人らが上告した事案で、被上告人X3の居住地は、70W線の外側に位置するうえ、本件騒音予測図の70W線の付近に位置するものともいえないことなど、上記居住地と本件騒音予測図における70W線との距離関係等に照らせば、同被上告人については、本件施設の供用に伴い生ずる航空機騒音等による健康又は生活環境に係る著しい被害を直接的に受けることが想定される地域に居住するものということはできないから、上記の著しい被害を直接的に受けるおそれのある者に当たるとは認められず、被上告人X3が本件裁決の取消しを求める原告適格を有すると解することはできないから、被上告人X3が本件裁決の取消しを求める原告適格を有するとした控訴審の判断には、判決に影響を及ぼすことが明らかな法令の違反があるとして、原判決中被上告人X3に関する部分を破棄し、同部分につき同被上告人の控訴を棄却する一方、上告人の被上告人X1、同X2及び同X4に対する上告を棄却した事例。
2026.08.04
サケ捕獲権確認請求控訴事件 
「新・判例解説Watch」国際公法分野 令和8年10月中旬頃解説記事の掲載を予定しております
LEX/DB25640058/札幌高等裁判所 令和 8年 7月 2日 判決(控訴審)/令和6年(行コ)第9号
北海道十勝郡α内に居住するアイヌで構成される団体であって、権利能力なき社団である控訴人が、被控訴人らに対し、控訴人はアイヌの集団としての固有の権利として本件漁業権を有する旨主張するとともに、内水面におけるさけの採捕を原則として禁止する水産資源保護法28条が控訴人の本件漁業に関する限り無効である旨主張して、行訴法4条後段所定の実質的当事者訴訟として、控訴人が本件漁業権を有することの確認を求めるとともに、水産資源保護法28条は本件漁業に関する限り無効であることの確認を求め、原審が、〔1〕本件無効確認の訴えは確認の利益を欠き不適法であるとして、本件無効確認の訴えを却下し、〔2〕控訴人が本件漁業権を有するとは認められないとして、本件漁業権確認の訴えに係る請求を棄却したことから、控訴人が本件控訴をし、当審において、本件漁業権確認の訴えに係る請求を主位的請求とし、本件無効確認の訴えに係る請求を第1次予備的請求とするとともに、行訴法4条後段所定の実質的当事者訴訟として、被控訴人らが、控訴人に本件漁業をさせないことは違法であることの確認を求める訴えを第2次予備的請求として追加した事案で、本件違法確認の訴えは確認の利益を欠き不適法であり、仮に、本件違法確認の訴えが、本件漁業権の存在を前提とするものではないとしても、控訴人が本件漁業をすることができないのは、水産資源保護法28条が内水面におけるさけの採捕を原則として禁止しているからであって、本件違法確認の訴えは、実質的には一般的・抽象的に同法28条が違憲・違法であることの確認を求める本件無効確認の訴えと同旨の訴えであると解され、したがって、本件違法確認の訴えは、当事者間の具体的な権利義務ないし法律関係の存否に関する紛争であるとはいえないから、裁判所法3条1項にいう「法律上の争訟」に該当せず、不適法であるとし、なお、憲法上の文化享有権に照らしたとしても、水産資源保護法28条が違憲・無効であるといえないとして、本件控訴をいずれも棄却し、控訴人が当審で追加した被控訴人らが控訴人に漁業をさせないことが違法であることの確認を求める訴えを却下した事例。
2026.07.28
平群町メガソーラー林地開発許可処分取消請求控訴事件 
「新・判例解説Watch」環境法分野 令和8年9月下旬頃解説記事の掲載を予定しております
LEX/DB25629870/大阪高等裁判所 令和 8年 6月18日 判決(控訴審)/令和7年(行コ)第44号
参加人が奈良県知事から森林法10条の2による林地開発行為の変更申請に対する許可処分を受けて同県生駒郡平群町において大規模太陽光発電所(いわゆるメガソーラー)を建設中であるところ、その開発対象区域の下流域に居住する控訴人らが、被控訴人・奈良県に対し、上記許可処分の取消しを求めたところ、原審が、控訴人らを含む原審原告らの請求をいずれも棄却する旨の判決をしたことから、控訴人らが控訴した事案で、本件許可処分に係る本件各洪水調整池の洪水調節容量(計画容量)が法10条の2第2項(1号及び1号の2)の要件に係る審査基準に適合したとする処分行政庁の審査の当否が主たる争点となったところ、被控訴人が自ら基準とすると定めたゴルフ場基準により本件許可処分をした審査における処分行政庁の判断については、現在の科学技術水準に照らし、具体的に適用した審査基準に不合理な点があるか、あるいはその判断過程に不合理な点があるといわざるを得ず、しかもそれは看過し難い程度に重大なものであると認めざるを得ないから、審査基準の設定又は適用に係る裁量権の範囲の逸脱又はその濫用がある違法なものと認めるほかはなく、したがって、本件許可処分は取消しを免れないというべきであるとして、原判決中控訴人らに関する部分を取り消し、奈良県知事が参加人に対してした林地開発行為の変更申請に対する許可処分を取り消した事例。