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実務・研究上重要と思われる「注目の判例」を
毎週ピックアップしてご紹介しています。

「注目の判例」バックナンバーへ

2026.09.24
措置命令取消請求事件(第1事件)、措置命令無効確認等請求事件(第2事件)、納付命令取消請求事件(第3事件)、納付命令取消請求事件(第4事件) new
★「新・判例解説Watch」行政法分野 令和8年11月下旬頃解説記事の掲載を予定しております★
LEX/DB25628135/静岡地方裁判所 令和 8年 3月18日 判決(第一審)/令和4年(行ウ)第24号 他
原告・株式会社新幹線ビルディングが、被告・静岡県に対し、本件各措置命令、本件戒告、本件令書発付処分及び本件代執行の取消し・無効確認並びに静岡県知事が原告に対してした行政代執行費用の納付命令(令和5年11月8日付、令和6年3月18日付)の取消し及び無効確認等を求めた事案である。裁判所は、代執行が既に完了して各措置命令により課されていた作為義務が消滅し、戒告及び令書発付処分も完了後は法的効果が失われ、代執行の取消し等により原状回復義務も生じないとして、これらの訴えを却下した。他方、行政代執行法5条に基づく行政代執行費用の納付命令は、前提となる措置命令2が条例上の要件を満たさず違法であるとして、2回の納付命令を取り消し、その余の請求を棄却した。
2026.09.15
損害賠償等請求控訴、同附帯控訴事件 
★「新・判例解説Watch」国際公法分野 令和9年1月中旬頃解説記事の掲載を予定しております★
LEX/DB25640189/大阪高等裁判所 令和 8年 7月29日 判決(控訴審)/令和7年(ネ)第2273号 他
原告が、X(旧ツイッター)において被告が行った一連の投稿により、名誉を毀損され、プライバシー権及び肖像権を侵害されたなどと主張して、被告に対し、民法709条に基づき、慰謝料等550万円及び遅延損害金の支払を求めるとともに、人格権又は民法723条に基づき、上記投稿のうち現在も公開されている部分の削除を求め、原判決が、55万円及びこれに対する遅延損害金の支払並びに本件投稿〔2〕の削除を求める限度で原告の請求を認容し、その余の請求をいずれも棄却したところ、原告が控訴し、被告が附帯控訴した事案で、一連一体である本件各投稿は、原告の名誉を毀損し、原告のプライバシーに属する事実や自己の容ぼう等を撮影された写真をみだりに公表されない利益を侵害するものであり、全体として不法行為法上違法と評価すべきであるとしたうえで、原告の損害をあらためて算定し、原告に生じた損害は、合計88万円と認めるのが相当であるとする一方、削除請求の当否については、被告が、原判決言渡し後、本件投稿〔2〕についても削除したことが認められ、請求を棄却するのが相当であるとして、原判決を変更した事例。
2026.09.15
松橋事件国家賠償請求控訴事件 
★「新・判例解説Watch」刑事訴訟法分野 令和8年11月中旬頃解説記事の掲載を予定しております★
LEX/DB25640192/福岡高等裁判所 令和 8年 7月27日 判決(控訴審)/令和7年(ネ)第333号
各一審原告が、一審被告らに対し、昭和60年1月に発生した本件殺人事件についての熊本県警の警察官及び熊本地検の検察官による捜査活動並びに熊本地検の検察官による公訴提起及び公訴追行等が違法に行われたため、亡aが損害を被ったと主張して、国賠法1条1項に基づき、賠償金(一審原告1につき4240万5404円並びに遅延損害金、一審原告2につき4240万5403円並びに遅延損害金)の連帯支払を求め、原判決が、各一審原告の一審被告国に対する請求を、それぞれ1190万5831円及び遅延損害金の支払の限度で認容し、一審被告県に対する請求をいずれも棄却したところ、一審原告らが一審被告県に対する請求を棄却した部分を、一審被告国が一審原告らの請求を認容した部分を、それぞれ不服として控訴した事案で、熊本県警の警察官が、亡aを逮捕するまでにした同人の取調べは、社会通念上相当と認められる方法ないし態様及び限度において許容される限度を明らかに逸脱したものといわざるを得ず、国家賠償法上も違法というべきであり、また、検察官は、本件公訴追行において、公訴を取り消し、又は無罪の論告をすることを怠ったのであるから、証拠の法廷顕出等検察官に課された義務に違反したものといわざるを得ないが、これは意図的に違反したのであれば犯罪的な行為であったとすらいい得るところであり、過失によって違反したものであったとしても甚だしい職務怠慢であったといわざるを得ず、いずれにしても合理的な判断過程により有罪と認められる嫌疑を有していたということはできないから、国家賠償法上、違法であることは明らかであって、付言すると、検察官は、本件袖片等の存在を明らかにせず、いわば握りつぶした形となっており、その結果、亡aの自白に至った取調べの違法性が看過されることになったもので、このような検察官の行動には失望を禁じ得ず、強く非難せざるを得ないとしたうえで、一審被告国のみならず、一審被告県もまた、同損害について賠償義務を負うというべきであり、各一審被告の債務は不真正連帯債務の関係にあるものと解されるとして、原判決を取り消し、一審被告国及び一審被告県に対し、連帯して損害を賠償することを命じた事例。