2026.10.27
株式買取価格決定に対する抗告審の変更決定に対する許可抗告事件
★「新・判例解説Watch」商法分野 令和8年2月中旬頃解説記事の掲載を予定しております
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LEX/DB25575264/最高裁判所第二小法廷 令和 8年 9月30日 決定(許可抗告審)/令和6年(許)第32号 他
抗告人が実施する本件株式交換について、抗告人並びに会社法797条2項所定の株主(反対株主)である相手方らが、同法798条2項に基づき、株式の買取価格の決定の申立てをした事件の許可抗告審の事案で、本件提示額の算定過程に不合理な点はないというべきであって、上記公表がされていたことを考慮して、本件反対株主らに対し、本件提示額から増額した額を買取価格として取得させなければ公正を欠くということはできないから、本件競合提案や本件試算が公表されていたことを考慮して本件提示額から増額した金額をもって公正な価格とした原審の判断には、会社法797条1項の解釈適用を誤った違法があるというべきであるとしたうえで、原審の判断には、裁判に影響を及ぼすことが明らかな法令の違反があるから、抗告人の論旨は理由があり、その余の論旨について判断するまでもなく、原決定は破棄を免れないとして、原決定を破棄し、原々決定に対する各抗告を棄却した事例。
2026.10.27
労働委員会命令取消請求控訴事件(国・中労委(一般社団法人日本港運協会)事件)

LEX/DB25640390/東京高等裁判所 令和 8年 3月12日 判決(控訴審)/令和7年(行コ)第358号
被控訴人(原審被告)補助参加人B組合及び被控訴人(原審被告)補助参加人C組合が、控訴人(原審原告)法人の団体交渉における対応は、不当労働行為に該当するとして申し立てた救済申立てについて、東京都労働委員会が発した初審命令に対し、控訴人が処分行政庁(中央労働委員会)に再審査を申し立てたところ、中労委がこれを棄却する命令を発したことから、控訴人がその取消しを求め、原審が、控訴人は、被控訴人補助参加人らとの間の「団体交渉を正当な理由なく拒」んだといえ、控訴人による本件回答拒否は、労働組合法7条2号の不当労働行為に該当するとしたうえで、都労委がした、本件団交申入れに対し独禁法に抵触するおそれがあるとの理由で回答を拒否してはならない旨の初審命令が、労働委員会に認められた裁量権を逸脱・濫用したものであるとはいえず、これを維持した中労委による本件命令も同様に裁量権を逸脱・濫用したものであるとはいえないとして、控訴人の請求を棄却したところ、控訴人が控訴した事案で、本件では、控訴人が産別最低賃金について本件団交申入れに対する統一回答をすること及び本件準備行為が独禁法に違反すると判断される具体的なおそれがあったとは認められず、控訴人がそのように考えることに合理的な理由があったとも認められないから、本件回答拒否につき「正当な理由」があったとはいえないとして、本件控訴を棄却した事例。
2026.10.20
警察庁保有個人情報管理簿一部不開示決定取消等請求控訴事件
LEX/DB25640316/東京高等裁判所 令和 8年 2月 5日 判決(差戻控訴審)/令和7年(行コ)第195号
原告が、行政機関の保有する情報の公開に関する法律に基づき、警察庁長官に対し、行政文書の開示を請求したところ、警察庁の保有する保有個人情報管理簿122通につき、それぞれの一部を開示し、その余の部分には、情報公開法5条3号又は4号所定の不開示情報が記録されているとして、これを不開示とする旨の決定を受けたため、被告・国を相手に、不開示部分の取消し等を求め、差戻し前第一審が、本件処分のうち一部を取り消し、警察庁長官に対して同部分を開示する旨の決定をするよう命じ、本件処分のうちその余の取消請求については棄却し、またその余の義務付け請求に係る部分を不適法却下したため、原告が控訴し、控訴審が、全10項目のうち3項目の記載欄についてはいずれも3号情報又は4号情報に該当すると認められ、7項目の記載欄については、そのうち分類A及び分類Bの情報については3号情報又は4号情報に該当すると認められる一方、分類Cの情報についてはこれらの該当性を認めることができないとし、7項目の記載欄のうち分類Cに係る部分は、情報公開法6条1項に基づき、開示しなければならないとして、差戻し前第一審判決を変更したところ、原告が上告し、上告審が、控訴審は、別件各決定によっても開示されていない「備考」欄である別紙目録記載2及び3の部分についても、被上告人に対し、文書ごとに、小項目が設けられているか否か、小項目が設けられている場合に、それでもなお当該「備考」欄について一体的に本件各号情報が記録されているといえるか否か等について明らかにするよう求めたうえで、合理的に区切られた範囲ごとに、本件各号情報該当性についての判断をすべきであったということができるが、しかるに、控訴審はそれぞれ一体的に本件各号情報該当性についての判断をしたものであり、判決に影響を及ぼすことが明らかな違法があるとして、原判決中、一部を破棄し、当該破棄部分につき、本件を東京高等裁判所に差し戻し、上告人のその余の上告を棄却し、同棄却を受け差し戻された差戻し控訴審の事案で、本件文書67及び68の「備考」欄のうち「名称」欄の文言が記載されている部分を不開示とした警察庁長官の判断に、裁量権の範囲の逸脱又は濫用があるとはいえず、本件不開示部分の開示を求める控訴人の請求を棄却した原判決は相当であって、本件控訴は理由がないとして、本件控訴を棄却した事例。