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実務・研究上重要と思われる「注目の判例」を
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「注目の判例」バックナンバーへ

2026.06.30
損害賠償、債務不存在確認反訴請求控訴事件 new
LEX/DB25628847/東京高等裁判所 令和 7年12月17日 判決(控訴審)/令和7年(ネ)第3777号
控訴人会社が、(1)控訴人の従業員であった被控訴人Y1、被控訴人Y2及び被控訴人Y3(個人被控訴人ら)が、控訴人に在職中、複数の控訴人の従業員に対して、個人被控訴人らの設立する競業他社へ入社することを勧誘し、控訴人から退職させて、新しく設立した被控訴人会社に引き抜いたなどと主張して、個人被控訴人らに対しては労働契約上の債務不履行又は共同不法行為に基づき、被控訴人会社に対しては会社法350条に基づき、損害賠償金等の連帯支払を求めるとともに、(2)個人被控訴人らが、引き抜き対象である控訴人の従業員に対して控訴人の管理するデータベース情報を持ち出すことを指示し、取得したなどと主張して、被控訴人らに対し、不正競争防止法3条1項に基づき(個人被控訴人らに対しては選択的に控訴人との間の秘密保持合意に基づき)、持ち出されたデータベース情報の使用等の差止めを求めるなどし(本訴)、これに対して、被控訴人らが、控訴人の管理するデータベース情報を利用して個人被控訴人らが控訴人の顧客を奪取した事実はないなどと主張して、個人被控訴人らの控訴人に対する不法行為に基づく損害賠償債務及び被控訴人会社の控訴人に対する会社法350条又は不法行為に基づく損害賠償債務がそれぞれ存在しないことの確認を求め(反訴)、原審が控訴人の本訴請求をいずれも棄却し、被控訴人らの反訴請求をいずれも認容したことから、控訴人が控訴した事案で、控訴人は、個人被控訴人らによる本件勧誘行為を認めないことは経験則に反するものであり著しく不合理であるなどとして種々の主張をするが、控訴人の提出する証拠を始めとする本件各証拠及び弁論の全趣旨によっても、認定できる事実関係だけでは、個人被控訴人らが、実際に勧誘行為や引抜行為を行っていたことを推認することはできないといわざるを得ないなどとして、本件控訴をいずれも棄却した事例。
2026.06.30
破産債権査定異議請求控訴事件 new
「新・判例解説Watch」倒産法分野 令和8年9月中旬頃解説記事の掲載を予定しております
LEX/DB25628912/東京高等裁判所 令和 7年11月27日 判決(控訴審)/令和7年(ネ)第3850号
破産者は、太陽光・バイオマスによる発電事業5案件に関する開発権等を有しており、平成30年7月から令和元年5月にかけて、控訴人との間で、これら開発権等を控訴人に譲渡する契約を締結し、控訴人は代金を支払ったところ、破産者につき令和3年10月9日に破産手続が開始し、控訴人は破産債権の届出をし、このうちの本件破産債権〔1〕は、本件各譲渡契約の譲渡代金額は暫定価格であり事後的に合理的評価額に修正することが合意されていた(本件修正合意)という主張を前提に、支払代金額から合理的評価額を控除した残額につき不当利得返還請求権が生じているとしたが、控訴人主張の本件破産債権に対しては、破産管財人である被控訴人により否認され、破産裁判所も破産債権査定の申立てに対し0円の査定(本件査定決定)をしたことから、控訴人が、本件査定決定に対する異議の訴えとして本件訴訟を提起するとともに、本件破産債権〔1〕と実質的に同一の債権として、債権A(本件各案件に関し破産者が虚偽説明を行い不当な高値で譲渡したことを理由とする詐欺取消し又は錯誤無効に基づく不当利得返還請求権)又は債権B(本件各案件に関し破産者が虚偽説明を行い不当な高値で譲渡したことを理由とする不法行為又は債務不履行による損害賠償請求権)が認められるべきであるとの主張を追加したところ、原審が、債権A及びBに係る追加主張は、破産法128条の規定に反し許されないとしたうえで、本件修正合意を認めることはできないなどとして、本件査定決定を認可したため、控訴人が控訴した事案で、本件破産債権〔1〕と債権A及びBとが実質的に同一といえないことは明らかであり、債権A及びBを主張することは破産法128条の規定に反し、許されないというべきであるから、本件破産債権を0円と査定した本件査定決定は相当であり、認可すべきものであるとして、本件控訴を棄却した事例。
2026.06.23
産業廃棄物処理施設設置許可処分取消請求控訴事件 
「新・判例解説Watch」環境法分野 令和8年7月下旬頃解説記事の掲載を予定しております
LEX/DB25628917/広島高等裁判所 令和 8年 5月14日 判決(控訴審)/令和5年(行コ)第13号
参加人による本件土地を設置場所とする産業廃棄物最終処分場の設置許可申請に対して広島県知事(処分行政庁)がした廃棄物の処理及び清掃に関する法律15条1項に基づく産業廃棄物処理施設設置許可処分について、1審原告らが、本件申請が同法15条の2第1項各号に適合していないのにこれを許可した違法、同法15条3項に違反してこれを許可した違法、同法15条の2第3項に違反してこれを許可した違法、同法15条5項、6項に違反してこれを許可した違法等の存在を主張して、1審被告・広島県に対し、本件許可処分の取消しを求め、原審が、1審原告らの訴えのうち、1審原告P2らの訴えについて、本件許可処分の取消しを求める原告適格を欠き不適法であるとして、これらの訴えを却下し、1審原告P1らの請求について、本件許可処分は本件申請が同法15条の2第1項2号に適合していないのにこれを許可した違法な処分であるとして、これらを認容したところ、1審原告P2らそれぞれが自らの訴えが却下されたことを不服として控訴し、1審被告も1審原告P1らの請求が認容されたことを不服として、1審原告P1らとの関係で控訴し、参加人が、当審において、行政事件訴訟法22条1項に基づき訴訟に参加した事案で、本件申請が、廃棄物処理法の定める各要件を充足するとして本件処分場の設置を許可した本件許可処分にこれを取り消すべき違法があるとは認められないなどとして、原判決中、1審原告P1らに関する部分を取り消し、1審原告P1らの請求をいずれも棄却し、1審原告P2らの控訴をいずれも棄却した事例。