ニュースリリース

「TASKクラウド公営企業会計システム」提供開始

平成24年4月5日

 株式会社TKC(証券コード:9746/本社:栃木県宇都宮市/代表取締役社長:角一幸)は、平成24年4月6日、「TASKクラウド公営企業会計システム」の提供を開始します。また、同日に山形県内の市町村において本システムが稼働します。

 地方公営企業とは地方公共団体が運営する企業のことで、本システムは地方公営企業法で定められた水道、鉄道、病院などの8事業について、法令で定める会計処理および企業管理者の意思決定を支援するものです。また、その利用形態としては、お客さまの状況に合わせて「クラウドサービス」、「庁内へサーバを設置する方式」のいずれかを選択することができます。

 地方公営企業会計は、民間の企業と同様に企業会計に基礎をおく、発生主義、複式簿記を採用しています。しかし、現行の会計基準は昭和41年に制定されてから今日まで改訂されてきませんでした。そこで総務省では「企業会計原則」の考え方を最大限に取り入れた会計基準へ改正するための検討を進めてきました。これにより、平成24年4月1日より資本制度を改正し、次いで平成26年度より新会計基準が全面的に適用されることとなりました。

 TKCでは、「TASKクラウド公営企業会計システム」を開発、提供することで地方公営企業の新会計基準への対応に加え、豊富な伝票入力画面や予算管理、業績管理機能により担当職員の業務効率向上と企業管理者の意思決定を支援します。また、「クラウドサービス」では、行政専用ネットワークであるLGWAN回線も選択することができるほか、システム運用の軽減、情報セキュリティの向上、業務の継続性などに資することができます。

導入目標:3年間で200団体

TASKクラウド公営企業会計システムの特長

1.地方公営企業会計制度と新会計基準への完全準拠

2.クラウド方式/庁内サーバ設置型方式の選択が可能

3.実務に対応した伝票入力など日常業務の効率化を支援

4.予算管理・業績管理機能により企業管理者の意思決定を支援

TASKクラウドサービスについて

1.情報システムにかかるトータルコストと職員負担を低減。

サーバなどの情報機器の調達が不要となり情報システムの構築・運用にかかるトータルコストを抑制するとともに、職員様の運用負担を軽減します。

2.システムの開発から運用までTKCが一貫して提供し、安全・安心・便利を実現。

自社のデータセンター(TKCインターネット・サービスセンター:TISC)で運用することで、システムの開発・提供から運用までを一貫して提供し、災害発生や障害発生時に迅速な対応を実現します。また、頻繁な法制度改正も万全に対応します。

3.全国の市区町村が利用するパッケージシステム。

全国の市区町村が利用するパッケージシステムのため、各自治体によって異なる帳票様式などをパラメータ※1により切り替え可能とする機能を標準搭載。現行の業務プロセスを大幅に変更することなく導入可能です。これによりノンカスタマイズでの導入や、単独導入はもちろん、複数団体による共同運営組織型の場合でも負担金や移行等の調整等を軽減し、スムーズに移行することができます。

※1あらかじめ用意されたパラメータ(設定値)を変更することで、帳票様式や表示項目などユーザが機能の一部を選択できる仕組み

【ご参考】

地方公営企業会計の概要

 地方公営企業とは地方公共団体が経営する企業で、水道、下水道や公立病院など住民サービスに欠かせないサービスを提供しています。

 地方公営企業法では、そのうち水道事業、鉄道事業および病院事業などの8事業(約2,900の企業)に関して、法令で定められる会計処理を行うことが求められており、民間企業と同様に企業会計原則に基礎をおく、発生主義、複式簿記を採用しています。なお、下水道事業ついては地方公営企業法で定められていませんが、地方公営企業会計を任意適用することが可能なため、近年、経営基盤の強化を目的に採用する企業が増加してきています。

新会計基準の概要

 平成26年度から適用が開始される新地方公営企業会計基準では、借入資本金の負債計上、みなし償却制度の廃止、退職給付引当金の計上の義務化、リース会計の導入、セグメント情報の開示、キャッシュフロー計算書の作成など11項目の見直しが実施されるほか、新会計基準適用にあたっては移行精算表の作成など移行に伴う処理が必要となります。

以上

当リリースに関するお問い合わせ先
株式会社TKC 東京本社 経営管理本部 広報部
TEL:03-3266-9200 FAX:03-3266-9161