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代表幹事からのご挨拶

 令和6年9月5日に開催された社会保障審議会(医療部会)において、2040年頃までを見据えた新たな地域医療構想についての検討状況が報告されました。現在の地域医療構想は団塊世代(1947~1949年生まれ)が75歳以上の後期高齢者となる「2025年」をゴールに据えられていますが、団塊ジュニア世代が65歳以上になる2040年まで高齢者人口は増大し続け、かつそれを支える生産年齢人口(15~64歳)は急激に減少することが予測されています。
 さらにその状況は東京都に代表される大都市圏と地方とでは大きく異なり、地域ごとに格差となって現れるため、こうした状況に対応できる効果的かつ効率的な医療供体制の構築が求められます。
 そこで、2040年頃までを見据えて、「(2025年までの)地域医療構想」の現状と主な課題を踏まえて、「新たな地域医療構想」の主な検討事項が以下の通り示されました。

 現在の「地域医療構想」は地域における2025年度の医療需要について、病床機能ごとに都道府県が推計した計画に基づいており、それらは概ね達成されつつあるものの、構想地域ごと・機能ごとには乖離が見られます。また、高齢化が急速に進展することで医療ニーズは複雑化・多様化しており、「入院医療だけでなく、外来・在宅医療、介護との連携等を含む、医療提供体制全体の課題解決を図る」必要があります。

 今後は、年内(2024年)までにまとめられ、2025年度に「新たな地域医療構想に関するガイドライン」が策定されます。2026年度に各都道府県でガイドラインに沿った「新たな地域医療構想」が検討・作成され、2027年度に第8次医療計画の中間見直し後からスタートすることになります。医療機関の皆様におかれましては、かかりつけ医機能、医療・介護の連携、在宅・オンライン診療、医療DX対応といった諸々の課題への対応のため、経営方針の検討等が必要になると思われます。その際、理事長、院長等の親身な相談相手となって事業計画の作成・実践を支援することが、われわれTKC会計人としての大きな役割であると認識しております。今後もTKC医会研では、病院・診療所に対し、タイムリーな情報提供並びに経営改善支援の活動を実施してまいります。

TKC医会研では、次のような事業を行っております。

  • 1.医療機関に対する支援事業
    1. 医療業界に関する情報の提供並びにセミナーの開催
    2. 健全経営を実現するための経営助言指導
  • 2.医療業界の発展向上に資する事業
    1. 関係団体との交流強化
    2. 医療業界に関する広報活動
    3. 医療・介護・障害福祉等制度の安定かつ継続維持のための調査研究

令和6年10月

(TKC全国会は、11,500名超の会員を擁し、租税正義の実現をめざし、関与先企業の永続的繁栄に奉仕するわが国最大級の職業会計人の集団です。)