掲載日:2025.05.13
金融機関との連携活動
【融資審査の現場における書面添付を考える】金融機関との書面添付座談会開催レポート

書面添付推進委員会 原田将充委員長
三菱UFJ銀行 稗田英明室長代理
税理士法第33条の2に規定する書面の添付割合(法人税)は全国で10%を超え、その社会的認知度が向上しています。総提出件数の中でTKC会員が実践している割合も過半数を占めており、税務当局からも「TKC方式の書面添付」は高い評価を得ています。最近では、この書面添付が金融機関の融資審査の場で活用されるケースが増加しています。
TKC東京中央会ではこの書面添付を「中小企業への融資現場でどのように活用していくか」というテーマで、TKC会員と提携金融機関による座談会を開催しました。当日は提携金融機関から18名、TKC会員36名が参加しました。冒頭、原田将充委員長からは「TKC方式による書面添付の意義・目的」について、三菱UFJ銀行TKC事業室の稗田英明室長代理からは同行の「融資プロセスでの書面添付活用事例」について、それぞれお話しいただきました。
その後、参加者は8グループに分かれてグループディスカッションを行いました。このディスカッションでは税理士(TKC会員)、金融機関それぞれの視点から積極的な意見交換が行われました。8グループを代表して、武内直哉 書面添付推進副委員長が以下のポイントで討議結果を発表しました。
- TKC会員の視点では、金融機関担当者が思いのほか書面添付を重要視していることがわかり、今後さらに実践していく意義を理解できた。
- 金融機関の視点では、書面添付の記載内容から特に売上の増減などの裏付けや事由が明確にわかり、融資審査において大いに役立つ。これまで、受け取った決算書は資金の流れに関する数値情報にしか注目していなかった。


活発なグループディスカッション
閉会にあたって温井德子 中小企業支援委員長からは、現在日本政策金融公庫が取り組んでいる書面添付活用の事例が紹介されました。TKC会員が真摯に実践している書面添付の今日的な意義がTKC会員、金融機関双方に共有される機会となりました。
【次第】
- ■開会挨拶
- TKC東京中央会 菅川 洋会長
- ■『TKC方式の書面添付本来の意義・目的について』
- TKC東京中央会書面添付推進委員会 原田将充委員長
- ■『融資審査のプロセスについて ~金融機関における書面添付の活用~』
- 三菱UFJ銀行TKC事業室 稗田英明室長代理
- ■グループディスカッション
- テーマ『中小企業支援のための書面添付について』
- ■閉会挨拶
- TKC東京中央会中小企業支援委員会 温井德子副会長
【参加金融機関】
日本政策金融公庫(東京中央支店、東京支店、大森支店、五反田支店)、三菱UFJ銀行、芝信用金庫、さわやか信用金庫、興産信用金庫、大東京信用組合 以上6団体
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